先週の出来事の中で面白い現象が2つの銘柄に生じました。
2つの銘柄とも株価が低迷してきた中で株主優待制度の実施を発表。
企業は株主に対して利益の還元を行いますが、還元の仕方としては配当金によるものに加え株主優待制度を導入して自社製品やお買い物券、乗り物無料券など様々な優待を行い株主に報いることで長期に株式を保有させようと懸命です。
投資家もそうした優待制度を利用して生活を充実させているような方もいますが、今回取り上げる2銘柄はいずれもクオカードの贈呈というものです。
山口県に本拠を置くマンションデべロッパー、エストラスト(3280)が発表した優待制度は100株以上を保有する株主にクオカード2000円分を贈呈するというものでした。
配当金は年8円ですので、2月末に100株保有していれば発表前の株価が522円でしたので、5万2200円に対して2800円、利回りは5.36%となりますので一気に人気集中。発表の翌日にストップ高となりました。
時価623円だと6万2300円に対して4.49%。100株投資家がどのぐらいお見えかはわかりませんが、まだ比較的高い水準です。
同社株は2012年11月に上場してから一時的には上昇しましたが、その後は好業績にも関わらず業種的な評価が低く、株価はPER5倍の水準にまで低迷しました。その矢先の株主優待制度導入で株価はPER6.4倍の水準まで戻ってきた状況です。
続いての三機サービス(6044)も同様の動きですが、同社の配当金は年15円で優待制度導入発表前の株価524円は翌日90円高で寄り付きました。
同社の場合は5月末に100株以上保有する株主にクオカード1000円分を贈呈するというものでしたが、時価584円だと100株、5万8400円の投資で4.28%となります。
同社はパナソニック製大型空調機器のメンテナンスでシェアトップで安定成長を長年続けてきましたが、2000年代から参入した飲食・小売り業向け緊急駆け付け総合メンテナンスが損益分岐点を超え成長しており、今後の業績の伸びが期待されます。
時価PERは12.9倍で成長企業としては比較的水準が低い点も注目されます。
たかが株主優待のようですが、株価低迷の銘柄では株高につながるため、されど株主優待ということかも知れません。
投資家の皆さんがいかに実利を求めて動いているかが伺い知れる現象となりました。
今後もこうした株主優待制度の導入に踏み切る株下げ銘柄が見られるのかと思われますが、株価の下落局面こそ株式投資の実利となる配当利回りと優待込み利回りが注目を浴びることになりそうです。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
2つの銘柄とも株価が低迷してきた中で株主優待制度の実施を発表。
企業は株主に対して利益の還元を行いますが、還元の仕方としては配当金によるものに加え株主優待制度を導入して自社製品やお買い物券、乗り物無料券など様々な優待を行い株主に報いることで長期に株式を保有させようと懸命です。
投資家もそうした優待制度を利用して生活を充実させているような方もいますが、今回取り上げる2銘柄はいずれもクオカードの贈呈というものです。
山口県に本拠を置くマンションデべロッパー、エストラスト(3280)が発表した優待制度は100株以上を保有する株主にクオカード2000円分を贈呈するというものでした。
配当金は年8円ですので、2月末に100株保有していれば発表前の株価が522円でしたので、5万2200円に対して2800円、利回りは5.36%となりますので一気に人気集中。発表の翌日にストップ高となりました。
時価623円だと6万2300円に対して4.49%。100株投資家がどのぐらいお見えかはわかりませんが、まだ比較的高い水準です。
同社株は2012年11月に上場してから一時的には上昇しましたが、その後は好業績にも関わらず業種的な評価が低く、株価はPER5倍の水準にまで低迷しました。その矢先の株主優待制度導入で株価はPER6.4倍の水準まで戻ってきた状況です。
続いての三機サービス(6044)も同様の動きですが、同社の配当金は年15円で優待制度導入発表前の株価524円は翌日90円高で寄り付きました。
同社の場合は5月末に100株以上保有する株主にクオカード1000円分を贈呈するというものでしたが、時価584円だと100株、5万8400円の投資で4.28%となります。
同社はパナソニック製大型空調機器のメンテナンスでシェアトップで安定成長を長年続けてきましたが、2000年代から参入した飲食・小売り業向け緊急駆け付け総合メンテナンスが損益分岐点を超え成長しており、今後の業績の伸びが期待されます。
時価PERは12.9倍で成長企業としては比較的水準が低い点も注目されます。
たかが株主優待のようですが、株価低迷の銘柄では株高につながるため、されど株主優待ということかも知れません。
投資家の皆さんがいかに実利を求めて動いているかが伺い知れる現象となりました。
今後もこうした株主優待制度の導入に踏み切る株下げ銘柄が見られるのかと思われますが、株価の下落局面こそ株式投資の実利となる配当利回りと優待込み利回りが注目を浴びることになりそうです。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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