~中小型株、新興銘柄物色のススメ~
日本株は海外株高に連動して上昇傾向にあります。
まだNYダウやNASDAQの戻りを見ながらどこまで戻るかを見ている状況ですが、今年の高値水準が射程に捉えられていますので、その高値突破のタイミングを探ろうとしているようにも感じられます。
失業率の低下から景況観が良くなっている米国では金利の引き上げ決定が12月15日―16日のFOMC時に迫っていますが、NYダウもNASDAQも先の高値に接近中で見かけ上は堅調な推移が見られます。
原油価格の下落効果が消費にプラスに働いてはいますが、景気指標では失業率のみの改善で、実体経済が果たして上向いているのかどうかという確証がつかめるのかを見極める段階となっています。
とは言え自動車販売などはプラスとなっているようですしクリスマス商戦突入の米国経済の動向が当面の判断にも影響をしますので利上げありの方向で見守ることにします。
利上げの予行演習は8月に終わっていますが、その時は上海株の暴落ということもあり、株式相場が一定期間影響を受けるなど世界経済への影響懸念ということもあって見送られました。
今回は、中国経済の先行きが不透明になる中で上海市場は堅調な値動きとなり、IPOも再開されるとの話から8-9月に比べ環境は異なっていますので実施の確率は高いと見られます。
今回が第1回目の利上げとなりますので、今後更に追加で利上げをするのか、するとしたらどのタイミングとなるのかがテーマになります。
米国の利上げが世界とりわけ発展途上国の経済にどのような影響をもたらすかがポイントになりますが、利上げの背景が米国経済の好転にあるという認識であれば、大きな問題にはならないかと思われます。
また、各国別に景気の動向は異なっており、代表的な景気指数であるPMI(購買担当者景気指数・50以上となれば上向き、下回ると下降)の動向を見ると 50を下回る中国経済の停滞傾向をカバーできるかはともかく米国が製造業、非製造業いずれもまだ回復が本格化していないものの失業率が5%を切っており、 この面では底堅く長期の低金利政策を解消するための利上げのチャンスとなります。
米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した米国の10月の製造業景況指数(PMI)は50.1。4カ月続落で2013年5月以来2年5カ月ぶりの 低水準になるなど代表的な景気指数の一つであるPMIは微妙な動きではあるが市場予想の50.0をわずかに上回り節目の50割れは回避しています。
10月に続き11月がどうなるかに注目。50割れとなれば金利引き上げのタイミングを先送りする可能性もあり、まだ金利の引き上げについては断定できませんが、PMI50割れ回避の現状から確率的には12月の利上げの可能性が高いと予測しています。
NYダウが5月16日の高値18351.36ドルまで、11月3日の高値17977.85ドルから残り373ドル余りに迫り、高値更新が視野に入っているほか、NASDAQも7月20日の高値5231.94まで同日高値5163.47から68ポイントに迫っています。
それぞれ高値から直近安値までの押し幅の戻り率は87.5%、92.7%に達しており、まさに米国株が世界の株価のリード役を担っていると言っても良いかと思います。
これに対して日経平均の戻り率(6,7月高値から8月安値までの押し幅に対する直近の高値までの戻り率)は76.3%、TOPIXは71.9%と米国に比べるとまだ戻りが鈍い状態です。
これは先々週から先週にかけほとんど変化はないのです(特にTOPIXは先週は直近の高値を抜けていません)が、先週は日本株の中では戻りの鈍かった中小型株が堅調に推移し始めている点が注目されます。
先週はJASDAQ指数が先々週の64%から74%となり、先々週43%に留まっていたマザーズ指数も55%に上昇。56%だった東証2部指数も62%に上昇しており、押し並べて中小型株や新興市場銘柄が堅調な値動きになっています。
それでもまだ戻り率は日経平均やTOPIXに比べ鈍く、当面はこうした中小型株への物色気運が続くと見られます。
とりわけ直近になってIPOした銘柄群の中で下降トレンドが見られた銘柄やCYBERDYNEや平田機工などのロボット関連やアップルが採用する方針を 打ち出した有機EL関連、iPS細胞や幹細胞などの再生医療ベンチャー、電力・ガスの自由化に絡んだエネルギー関連などのテーマ株の上昇が期待されます。
一億総活躍社会をテーマにしようという声もありますが、あまりに漠然としたテーマなので人気は限定されます。個別銘柄ごとにかなりホットな値動きが期待される師走相場についていくかどうかは皆さんの判断に委ねられます。
また、12月は19社のIPO銘柄が3日から新たに登場しますが、短期勝負と割り切る投資家も多く、銘柄によっては当然のごとく乱高下が予想されます。
明日からの師走相場が吉と出るか凶と出るかは政策の打ち出し方にもよりますが全体相場がNYなどの世界の市場動向に呼応したかたちで高値に挑戦するのかどうかとともに中小型銘柄の個別物色気運がどのように高まっていくかに注目したいと思います。
補正予算の増額など景気刺激策がもたらされることで12月の株式相場が大いに盛り上がりを見せるのかはたまた年末の換金売りで意気消沈となるのか、2015年の師走相場での皆様の運用方針はいかがでしょうか。
例年、12月は流動性に乏しい中小型株にとって損切りの対象となった場合は株価のトレンドが弱くなってしまうという懸念もあり、業績がいくら堅調なまと もな銘柄ですら、なかなか投資家の買いが入りにくいので、まだ個別銘柄も業績の悪い銘柄から好業績が期待できる銘柄に全体的にシフトしているように見られ ますが、この時期に問われるのは2016年に活躍しそうな有望銘柄の発掘です。
株価停滞を余儀なくされた銘柄と右肩上がりの銘柄の両方を睨みながらポートフォリオの構築に鋭意努めて頂きたいと思います。
停滞気味に長期間推移してきた銘柄も時期が来れば格好の投資チャンスが到来します。ビジネスモデルや経営者の考えを吟味して成長する企業にリスクマネーを投じる億の近道の読者の皆さんが1億総活躍時代を担って頂くことの意味はとても大きいのではないかと考えます。
ここではズバリ!!日本株全体を牽引する中長期の中堅、中小型成長期待株への投資のタイミングを図るべきです。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
日本株は海外株高に連動して上昇傾向にあります。
まだNYダウやNASDAQの戻りを見ながらどこまで戻るかを見ている状況ですが、今年の高値水準が射程に捉えられていますので、その高値突破のタイミングを探ろうとしているようにも感じられます。
失業率の低下から景況観が良くなっている米国では金利の引き上げ決定が12月15日―16日のFOMC時に迫っていますが、NYダウもNASDAQも先の高値に接近中で見かけ上は堅調な推移が見られます。
原油価格の下落効果が消費にプラスに働いてはいますが、景気指標では失業率のみの改善で、実体経済が果たして上向いているのかどうかという確証がつかめるのかを見極める段階となっています。
とは言え自動車販売などはプラスとなっているようですしクリスマス商戦突入の米国経済の動向が当面の判断にも影響をしますので利上げありの方向で見守ることにします。
利上げの予行演習は8月に終わっていますが、その時は上海株の暴落ということもあり、株式相場が一定期間影響を受けるなど世界経済への影響懸念ということもあって見送られました。
今回は、中国経済の先行きが不透明になる中で上海市場は堅調な値動きとなり、IPOも再開されるとの話から8-9月に比べ環境は異なっていますので実施の確率は高いと見られます。
今回が第1回目の利上げとなりますので、今後更に追加で利上げをするのか、するとしたらどのタイミングとなるのかがテーマになります。
米国の利上げが世界とりわけ発展途上国の経済にどのような影響をもたらすかがポイントになりますが、利上げの背景が米国経済の好転にあるという認識であれば、大きな問題にはならないかと思われます。
また、各国別に景気の動向は異なっており、代表的な景気指数であるPMI(購買担当者景気指数・50以上となれば上向き、下回ると下降)の動向を見ると 50を下回る中国経済の停滞傾向をカバーできるかはともかく米国が製造業、非製造業いずれもまだ回復が本格化していないものの失業率が5%を切っており、 この面では底堅く長期の低金利政策を解消するための利上げのチャンスとなります。
米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した米国の10月の製造業景況指数(PMI)は50.1。4カ月続落で2013年5月以来2年5カ月ぶりの 低水準になるなど代表的な景気指数の一つであるPMIは微妙な動きではあるが市場予想の50.0をわずかに上回り節目の50割れは回避しています。
10月に続き11月がどうなるかに注目。50割れとなれば金利引き上げのタイミングを先送りする可能性もあり、まだ金利の引き上げについては断定できませんが、PMI50割れ回避の現状から確率的には12月の利上げの可能性が高いと予測しています。
NYダウが5月16日の高値18351.36ドルまで、11月3日の高値17977.85ドルから残り373ドル余りに迫り、高値更新が視野に入っているほか、NASDAQも7月20日の高値5231.94まで同日高値5163.47から68ポイントに迫っています。
それぞれ高値から直近安値までの押し幅の戻り率は87.5%、92.7%に達しており、まさに米国株が世界の株価のリード役を担っていると言っても良いかと思います。
これに対して日経平均の戻り率(6,7月高値から8月安値までの押し幅に対する直近の高値までの戻り率)は76.3%、TOPIXは71.9%と米国に比べるとまだ戻りが鈍い状態です。
これは先々週から先週にかけほとんど変化はないのです(特にTOPIXは先週は直近の高値を抜けていません)が、先週は日本株の中では戻りの鈍かった中小型株が堅調に推移し始めている点が注目されます。
先週はJASDAQ指数が先々週の64%から74%となり、先々週43%に留まっていたマザーズ指数も55%に上昇。56%だった東証2部指数も62%に上昇しており、押し並べて中小型株や新興市場銘柄が堅調な値動きになっています。
それでもまだ戻り率は日経平均やTOPIXに比べ鈍く、当面はこうした中小型株への物色気運が続くと見られます。
とりわけ直近になってIPOした銘柄群の中で下降トレンドが見られた銘柄やCYBERDYNEや平田機工などのロボット関連やアップルが採用する方針を 打ち出した有機EL関連、iPS細胞や幹細胞などの再生医療ベンチャー、電力・ガスの自由化に絡んだエネルギー関連などのテーマ株の上昇が期待されます。
一億総活躍社会をテーマにしようという声もありますが、あまりに漠然としたテーマなので人気は限定されます。個別銘柄ごとにかなりホットな値動きが期待される師走相場についていくかどうかは皆さんの判断に委ねられます。
また、12月は19社のIPO銘柄が3日から新たに登場しますが、短期勝負と割り切る投資家も多く、銘柄によっては当然のごとく乱高下が予想されます。
明日からの師走相場が吉と出るか凶と出るかは政策の打ち出し方にもよりますが全体相場がNYなどの世界の市場動向に呼応したかたちで高値に挑戦するのかどうかとともに中小型銘柄の個別物色気運がどのように高まっていくかに注目したいと思います。
補正予算の増額など景気刺激策がもたらされることで12月の株式相場が大いに盛り上がりを見せるのかはたまた年末の換金売りで意気消沈となるのか、2015年の師走相場での皆様の運用方針はいかがでしょうか。
例年、12月は流動性に乏しい中小型株にとって損切りの対象となった場合は株価のトレンドが弱くなってしまうという懸念もあり、業績がいくら堅調なまと もな銘柄ですら、なかなか投資家の買いが入りにくいので、まだ個別銘柄も業績の悪い銘柄から好業績が期待できる銘柄に全体的にシフトしているように見られ ますが、この時期に問われるのは2016年に活躍しそうな有望銘柄の発掘です。
株価停滞を余儀なくされた銘柄と右肩上がりの銘柄の両方を睨みながらポートフォリオの構築に鋭意努めて頂きたいと思います。
停滞気味に長期間推移してきた銘柄も時期が来れば格好の投資チャンスが到来します。ビジネスモデルや経営者の考えを吟味して成長する企業にリスクマネーを投じる億の近道の読者の皆さんが1億総活躍時代を担って頂くことの意味はとても大きいのではないかと考えます。
ここではズバリ!!日本株全体を牽引する中長期の中堅、中小型成長期待株への投資のタイミングを図るべきです。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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