今週(11月24~27日)の東京株式市場は、4日間の立会いでしたが、日経平均株価が週間で4円13銭、率にして0.02%のわずかな上昇となりました。6週連続の上昇です。

 前週に続き、国内では国内総生産(GDP)600兆円の目標実現に向けた政策に対する期待感が高まりましたが、26日が感謝祭の祝日で米国株式市場となるなど、市場参加者が細ったことなどから、日経平均株価で2万円を目前にしながら伸び悩みました。


 個別銘柄で上昇が目立ったのは、パイオニア(6773)です。
 米国で後方確認カメラの自動車への搭載義務付けを前に、カーナビの需要拡大が見込めるとの思惑が上昇を後押ししました。

 一方、下落が目立ったのは、ミネベア(6479)です。
 米アップルが有機ELを新製品に採用するとの報道から、液晶向けバックライトを手掛ける同社がネガティブな影響を受けるとの見通しから下げが加速しました。


 来週の注目イベントは、3日に予定される欧州中央銀行(ECB)の政策理事会、4日の米国の11月の雇用統計の発表、石油輸出国機構(OPEC)総会です。
 ECBが追加緩和に踏み切る可能性は高いのですが、その規模も相当に大きなものになるとの観測も浮上しています。OPEC総会では、生産調整が成立することは難しそうです。原油価格が再び下落する可能性が高いと予想します。


(水島寒月)


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