円安の進行、それに伴う国内企業業績の改善期待、国内経済指標の改善などを背景に12日まで7営業日連続上昇。12日には、8月20日以来、約2カ月半 ぶりの高値をつけました。13日は、前日の欧米株式相場の下落、商品市況の下落などを受けて8営業日ぶりに反落しました。
週間ベースで、上昇率、下落率の高かった銘柄を調べますと、上昇率の高かった銘柄は、アルバック(6728)、コロプラ(3668)、戸田建(1860)などが並びます。いずれも、好業績見通しあるいは業績見通しの上方修正を発表した銘柄です。
一方、下落率の上位銘柄は、日本曹達(4041)、アシックス(7936)などで、こちらは業績見通しを下方修正した銘柄です。
東証1部の3月決算企業(除く金融セクター)の4~9月期決算は、前年同期比で2割以上の営業増益となったようです。通期の会社予想は前回第1四半期決算時に比べ、営業利益ベースで、わずかながら増額修正となったようです。
全ての決算が出揃うまで多少変動はあると思いますが、総じて決算は堅調と評価出来ましょう。
来週16日には、国内の15年7~9月期実質GDP成長率(1次速報)が発表されます。主要シンクタンクの予想の中心は前期比年率0.3%のマイナスで す。予想通りマイナスになりますと、4~6月期から2四半期連続のマイナス成長となります。15年度の補正予算の編成など政策期待が一段と盛り上がるので はないでしょうか。
ただ、国内景気は、トヨタ(7203)の新型プリウスの生産が本格化する12月あたりから、生産、輸出が持ち直し、緩やかながら自律的な回復に向かうものと予想します。
16年1月に召集される通常国会で補正予算が通過し、執行されれば、国内景気は回復が加速するのではないでしょうか。これは、7月頃の参議院での勝利を目指す政府・与党にとっては都合の良い展開といえます。
これを好感し、株価も16年前半に向け、株価は上昇基調を維持するものと予想します。
(水島寒月)
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