オリンピックを5年後に控える中で持ち上がった旭化成建材による手抜き工事問題。
 日本のインフラ構築が手抜きによって印象が悪くなっていることはドイツのフォルクスワーゲンとともに大きな問題を提起しています。


 これによって、旭化成だけではなく基礎工事を担うテノックス(1905)までもが仕入れ先が旭化成建材というだけでネガティブに見られており、株価はついに700円を切ってきました。
 しかも同社の業績は想定以上に堅調で、中間期の業績は期初計画を上回る経常利益7億5百万円(+17.6%)を計上。通期計画の経常利益12億円に対しての進捗率は58.75%と高く、余裕含みの業績となっています。

 時価692円は年初来安値581円にはまだ100円ありますが、業績面では予想EPS116円ということでPERは6倍にしか過ぎません。


 戦後の日本社会が豊かさを得て発展を続ける中で社会インフラの老朽化への対応は日本国にとって喫緊の課題でもあります。
 社会インフラと言っても大から小までまちまちですが、各家庭でも生活に不可欠な設備の老朽化は深刻な問題です。普段の備えはなかなか難しいことですが、設備の老朽化に伴う緊急修繕のニーズは徐々に高まりつつあると見られます。


 人間の身体自体の老朽化とともに住む家の老朽化への対応が求められつつある中で、そうしたハウスメンテナンス企業が成長期待とともに上場を果たしてきました。

 水回りの緊急修理サービスを展開するアクアライン(6173)やシンプロメンテ(6086)、三機サービス(6044)などの今後の活躍に期待したいと思います。


(炎)


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