なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。
==「ホールドし続ける力をどうやって強化するか」==
(有料メルマガ第147回・2011/10/18配信号)
「株式投資は人間の欲望を変数として機能している制度であり、わずかな入
力(投資家の欲と恐怖に駆られた投資行動)の変化が劇的な出力(投資の損益)
の変化に帰結するものである」ということ、いつも忘れないように気をつけて
います。
【中略】
多くの投資家が欲望の大きさと、恐怖の大きさとの綱引きで、短期売買を繰
り返してくれるので、日本の内需関連企業で、間違いなく業績を着実に上げて
きている銘柄の株価さえ、大きく乱高下してしまいます。
将来的にも業績を拡大する可能性が高い企業の株を買ったとしても、その株
をホールドし続けることが出来ないで、少しの利益で手放してしまったり、少
し下がっただけで恐怖して損切りをして手放してしまえば、将来その企業の株
が大きく上昇しても、その値上がりの恩恵に与ることはできません。
銘柄選択眼が冴えて、すばらしい銘柄を買ったとしても、その株をポートフ
ォリオの中にホールドし続けるグリップ力が無いならば、株式投資で資産を形
成することは出来ないでしょう。
そんなことは百も承知で株式投資を20年以上も続けてきた私も、市場の不
安に付和雷同して、業績が好調で、今後ますます収益が上がっていくと考えて
いる銘柄でも、既存投資家の投売りで安くなると感じたら、安くなる前に売っ
ておこうという気持ちで投資行動を起こしてしまいます。
【中略】
私が自分の投資の性格を自己分析していつも感じることは、異常なほど選べ
る食べ物優待ギフトがある銘柄を売り渋る傾向が強いことです。
これは、私にとっては選べる優待ギフトが付いているということで、その銘
柄をホールドするグリップ力が格段に高まっていることを意味します。
【中略】
自分が『これは良い企業で、業績を今後も伸ばして、かなりの確率で将来株
価が上がるに違いない』と考えて投資した銘柄でも、投資環境の悪さで株価が
乱高下してしまうと、銘柄をグリップしておく力が弱まって、ホールドできな
くなることは、ある程度やむをえないと思います。人間は恐怖心を持つことで、
危険を逃れて、安全な生活を維持することが出来ることも多いです。投資対象
の価格が変動する株式投資(=相場)では、恐怖心を持っていなければ破綻の
確率が高くなります。従って恐怖心を持つことは必要不可欠の能力です。しか
し、この恐怖心を野放しにしておくと利益を得ることが難しくなるということ
も事実です。
株式投資では、リスクを管理しながら取るということで利益を得ることがで
きるのですから、管理されている範囲でならば恐怖心を抑える手段も持ってい
ることが大事なことだと感じます。
自分の投資に対する性格をよく分析して、「自分に適した恐怖心の抑制策=
投資した銘柄のホールド力、グリップ力」を高める方法を持つことが、自分の
強い武器になると考えています。
【後略】
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
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