なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。
=「大局観を持つために、参考になる本などから学び続ける」=
(有料メルマガ第251回・2013/10/29配信号)
※注 2013年10月現在の内容ですので留意下さい。
【前略】
昔から投資においては大局観が大事だと言われていることは、多くの人が知っていると思います。しかし、どうすれば誤りの少ない、いわば正しい大局観を持つことが出来るのか。私も含め、多くの投資家が悩みながら試行錯誤していることだと思います。
長年多くの投資商品に投資しながら、自分の当てにならない大局観に振り回されて、失敗をしながらも、大過なく生き残ってこれたのは、邱永漢さんをはじめ とした、多くの偉大な投資家たちや、機関投資家のアナリスト、ステラジスト、ファンドマネージャーなどを経験した人々の著書を読むことで、自己研鑽を続け てきたからだと考えています。
最近一番力を込めて何度も読み返しているのは大谷洋司氏の著書『日本の不動産は黄金期に突入する!』です。
【中略】
沢山の気になるフレーズが出ていました。どの株に投資するかというようなことは一切書いてありませんでしたが、大谷氏の意見に触発されて研究銘柄や研究銘柄候補として選んだのが日本の大都市の中心部に賃貸不動産を大量に保有している時価総額が500億円以上の企業です。
【中略】
不動産投資や不動産銘柄株に投資したいと考えているなら、ぜひ読まれることをお勧めします。
不動産マーケットをコントロールしているのは、その国の中央銀行であるということを認識できただけでも、この本を読んだ価値があったと感じました。
日銀が日本の不動産マーケットへのマネーの流れを直接コントロールしており、2009年から日銀のバランス・シートが減少から増加へと転じて、日本の市場に流れるマネー量が増加し始めたことが、日本の不動産マーケットが改善を始めた理由だということが書かれていました。
【中略】
そしてインフレになると多くの人が考えるようになる(=インフレ期待が高まる)と、われ先にお金を価値あるものに替えておこうという動きがでてきます。その動きで、ますます物の値上がりが加速していくことになります。
インフレは土地など希少価値があるものの値段(=価格)を上げる。このように考えること。そして株を買うなら、このようなインフレ時代に利益を増やすこ とができる業種や持っている資産がインフレにより高くなる(=資産価格が上がる)ことで、その企業の『資産価値』が大きく増加する企業の株に投資すべきだ ということを考えておくことが大事だと思います。
いわばインフレが来るとどうなるか、ということを押さえることがいま一番正解に近い大局観ではないかと考えています。
株式投資などの相場では、外国人投資家などのように資金力を持った投資家の思惑の売り買いで、上昇相場の中でも大きな急落が仕掛けられて株価が乱高下することが何度も起こります。10月に入ってからも大きく乱高下が続いている日本の株式市場です。
したがって、数日間の短期的な株価の動きや、数週間後の株価の動きを当てることは至難の業です。外国人投資家といっても様々な多くの投資主体が自己利益 の最大化のためにいろいろなことを仕掛けてきます。そのことで起こる短期的な株価のうねりに惑わされないためにも、しっかりとインフレが来ると何が起こっ たかを過去の事例を調べることで頭に叩き込んでいきたいと私は考えながら、多くの著書を読み直しています。
これから3月、6月、9月、12月本決算の企業の決算短信が発表されてきます。本日の研究銘柄の株価のように業績上方修正が出ても、売られて安くなる銘 柄も出てきます。しかし、その下げをチャンスと捉えるためには事前に銘柄研究をじっくりと行っておくことが大事だと考えています。
業績上方修正ばかりではなく、業績下方修正もチャンスです。新たに出された下方修正された業績から考えても低PERの企業の株でも、業績下方修正でさらに株価が下がることが多いです。そうなれば投資のチャンスになると考えています。
【後略】
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
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また、コラムでは、「原油安が原因で日本株が大きく下げるなら、原油安の恩恵で業績が上がる日本企業の株に安く投資できるチャンスが生じたことになる。 これはラッキー以外の何物でもないと考える。」と題し、調整傾向の市場を自分の利益にするための考え方と行動指針を書いています。
さらに、優待の権利落ちタイミングを利用した3銘柄の提案や、今後の研究銘柄候補を5銘柄、企業統合をテーマにした投資実践などにも言及しています。
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