第一四半期決算が概ね出揃いましたが、それにしてもと、公共工事に関連する土木や建設会社の大幅増益修正が目立ちますね。自民党保守派議員の発言力が増しそうです。
 「国の平等な発展」「国土強靭化」等々…、よくもまあ耳触りの良い語彙を探すものだと感心しますが、目につくのは従来型の公共工事ばかり。インフラ整備 一つをとっても数十年先の人口動態を見据えた中長期戦略が欲しいところですが、残念なことに、ゴキブリ(井の中の蛙)議員達には最長でも再来年の選挙辺り までしか頭が回らないのでしょう。

 日本の金融市場運営も同様です。世界を俯瞰して見れば、日本の市場は依然として中くらいの富裕層を沢山抱えた巨大田舎市場に留まっています。ある方が 仰っていましたが、国際感覚が欠如した連中がハンドリングしているのだから無理もないと…。結果としていつまで経っても投機ファンドのオモチャ(遊び場) から脱却できません。

 先週は「想定外に売られた銘柄は買っても良いのではないか」と書きましたが、先週からの乱高下を見ていると、危なっかしくて中々手を出す気になれませ ん。特定のサプライズがあった銘柄ばかりが売買されますし、日替わりでゲームソフト会社が物色されているだけですから・・・、マネーゲームに加わる度胸も ありませんし(^^;)

 この先どうなるか分かりませんが、株式市場が弱気に傾きチェックしていた銘柄が売り込まれたときに買い、外国債券は円高局面で少しずつ買い増し…といった程度の事しか思いつきません。
 それと、本日(14日)の日経にありました「オーナー企業は投資家と利害が一致しているため外人投資家が注目している」とのコラムですが、含みを蓄えた まま割安に放置されている銘柄に大手企業の上場子会社が多いことを見ても、まさにその通りと考えられます。何故ならこの手の企業の一部取締役ポストが大手 企業からの天下り役員の上がりポストとなっており、事業拡大や株主対策よりもまずは減点を回避しつつ任期を全うすることに力点が置かれているからです。
 バリュー投資で注意すべきは経営陣にやる気があるのか?成長戦略を描けるか?TOBなどをされ易い環境や体質になっているか?などにも目配りする必要があります。

 ここ半年くらいで比較的利回りが高かった海外の投資対象も一巡感が出て来ましたし、株主優待の厚い銘柄も随分と上がってしまいました。

 昨日は色々とニュースが出ていたペプチドリームがストップ高をしていましたが、ほんの一部の新興銘柄に売買が集中するほどマーケットに厚みが無いという ことの査証なのでしょう。季節的にもそろそろバイオ関連のニュースが増える頃でもありますし、派手に乱高下する銘柄も目立ちますが、まだ暫くは無理をせず にと考えています。

(街のコンサルタント)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)