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市場潮流

2014/06/02 12:58 投稿

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今週(5月26~30日)の東京株式市場は、日経平均株価で170円(率にして1.2%)上昇しました。引き続き堅調な米国株に加え、為替が円安・ドル 高基調で推移したことなどから、日経平均は29日まで今年初となる6日続伸となり、1カ月半ぶりに1万4600円台を回復しました。
 昨13年末にかけて株式相場が上昇した局面で増加した信用買い残の整理もほぼ一巡したとみられるなど、需給関係も改善しつつあり、久方ぶりに相場の地合いは好転しています。

 株式相場の上昇は歓迎すべきですが、筆者は欧米の長期金利が低下傾向であることが気にかかっています。日本株の上昇を予想する根拠として米国の景気改善 が続くことをこれまでも何回か述べてきました。実際、米国の経済指標は記録的な寒波の影響が薄れるともに好転しており、FRBが量的緩和の縮小を継続して いることと合わせ、米国の長期金利は上昇傾向を辿ってもおかしくはないと考えるからです。
 FRBが「出口戦略」を進めるペースは相当に緩慢なペースになるとの見方も足元で浮上していますが、長期金利の低下は米国景気の腰折れを示唆するものでないことを願いたいと思います。

 国内の長期金利も低安定が続いていますが、こうしたことを反映して、東証REIT指数が年初来の高値を更新しています。東京都心部のオフィス空室率が低 下傾向にあり賃料が上昇するなど、貸し手であるREITにとり優位な環境となっていること、J-REITの予想配当利回りは加重平均ベースで3.5%程度 であり、10年国債利回り(0.6%程度)との利回り差の大きさなども堅調な動きの背景にあるようです。
 また、東証REIT指数は株式相場の動きに2~3カ月先行する傾向があることもよく指摘されています。この点は夏場に向け心強い兆候といえましょう。

(水島寒月)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)

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