市場の平均配当利回りが1%台後半という時代で配当金をめぐる話はつまらないとお考えの方が多いのかも知れませんが、株式投資と配当金は切っても切れない関係があり、案外重要な要素を含んでいるのではないかと思います。
配当金をめぐるトピックスは上場企業の数だけあると言っても良いでしょう。上場企業は資金調達をした見返りに投資家に利益の還元を行います。歴史を重ねてきた企業は過去どれだけ株主に利益を配当という形で還元してきたのでしょうか?
利益の変動に従って配当金は変動しがちですが、かつては安定配当が基本でした。とりわけ電力・ガス株などの公共性の高い銘柄は安定資産株と言われていま したが、2011年の東北大震災後の原発問題発生で一気に不安定な業種となり東京電力を中心に不安定なセクターになってしまいました。
3600社の上場企業には配当金をゼロとしている企業と実施している企業に分類されます。それらを平均しての配当利回りですので実際には配当実施企業の 多くは配当利回りが結構高いのです。しかも多くの有配企業は株主優待制度を実施しており、これも含めると更にリターンが高まるのです。
一方で税制の変更でキャピタルゲインと配当課税が10%から20%に本年より強化されました。このことが相場の上昇にとってネックとなったとも見られま すが、配当金の源泉である企業収益の増加が見込まれる状況下と配当増を図る企業の増加など銘柄によっては投資家にとって魅力的な話もあります。
企業業績の拡大⇒増配⇒配当利回りの向上が配当課税の増強のマイナスを補い長期保有投資家の増加につながると株価の上昇につながるとの期待が底流にはあると考えられます。
キャピタルゲイン課税が20%も取られるぐらいなら、長期スタンスで増配の見込める銘柄を保有しようとする投資家が増加しても不思議ではありません。
投資の楽しみの一つは企業からもらえる配当金。銀行に預金していてもわずかの利子しかつかない状況の中、少しでも投資資産からの配当を得ることができればと願っておられるに違いありません。
そうした投資家に配当と成長性を加味したポートフォリオを2月にご提案させて頂きましたが、お楽しみ頂いていますでしょうか?
本日は改めてその際に提示したポートフォリオをご覧頂きたいと思います。2月から約2か月近く経過しての実績をご高覧賜りましたら幸いです。残りの期間でどこまで成果が上がりますか・・・。
配当落ち後の株価は次期決算見通しの動向によって決まります。3月決算であれば5月上旬に発表される決算動向に注目が集まります。本日は新たなポートフォリオ候補銘柄もお知らせ申し上げます。参考になさって下さい。
【炎のバリュー株ポートフォリオ300万円コースの中間レビュー】
期間3か月 2月10日(スタート)→5月9日(エンド)
TOPIX1204.28⇒4月4日現在1215.89 +0.96%
時価/株数/金額/予想PER/実績PBR/予想配当利回り
・大成温調(1904)
スタート時
426円/1000株/43万円/16.0倍/0.31倍/3.03%
実質現預金79億円
実質時価総額56億円
目標株価600円
配当金13円(3月年1回)
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4月4日現在
411円+税引後受取配当金10.4円=420.4円 ▲1.3%
時価評価42.4万円
修正目標
実質現預金86.2億円
実質時価総額53.8億円×411円=目標株価659円
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資材高や人手不足はあるが受注好調で来期の業績続伸に期待。工事現場での火災発生がリスク要因に。
・テノックス(1905)
スタート時
500円/1000株/50万円/11.5倍/0.43倍/2.0%
実質現預金50億円
実質時価総額35億円
目標株価700円
配当金10円(3月年1回)
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4月4日現在
575円+税引後受取配当金9.6円=584.4円 +16.88%
時価評価58.4万円
修正目標
実質現預金47.55億円
実質時価総額39.7億円
目標株価689円
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期間中に652円の高値をつけたが、その後537円まで調整して出直りの動き、5月9日に予定している次期決算見通しの内容がポイント。前期実績は想定 を上回る可能性あるが、期初慎重に見通しを出すことも考えられます。国土強靭化計画関連で期中修正の動きを期待し失望売りで下げれば再度買いのチャンス。
・KG情報(2408)
スタート時
485円/1500株/73万円/11.3倍/0.52倍/2.23%
実質現預金48億円
実質時価総額36億円 目標株価650円
期間中の配当金はゼロ
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4月4日現在
538円 +10.9%
時価評価80.7万円
修正目標
実質現預金48.3億円
実質時価総額38.9億円
目標株価668円
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先週から株価上昇。1000%WEDDINGというブランドでプライベートウェディング事業を開始すると発表したことを評価。岡山中心から東京及び全国 版のビジネスに拡大なるか。1Qの決算発表を4月11日に予定。1-2Qは先行投資期で新規事業が業績に貢献すると期待される第3四半期からの業績動向が ポイント。
・サイネックス(2376)
スタート時
636円/1000株/64万円/8.7倍/0.77倍/1.57%
実質現預金35億円
実質時価総額35億円
目標株価750円
配当金10円(3月年1回)
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4月4日現在
645円+税引後受取配当金8円=653円 +2.67%
時価評価65.3万円
修正目標 なし
コメント
期間中611円から670円で変動 決算発表は5月12日。前期実績よりも次期決算見通しがどう出されるかに注目。
・KSK(9687)
スタート時
651円/1000株/66万円/7.8倍/0.51倍/4.61%
実質現預金50億円
実質時価総額41億円
目標株価790円
配当金30円(3月年1回)
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4月4日現在
673円+税引後受取配当金24円=697円 +7.07%
時価評価69.7万円
修正目標
実質現預金50.1億円
実質時価総額42.8億円×673=788円
コメント
30円配当落後に安値664円まで下落。30円配当継続となると時価の配当利回りが4.4%台となるので次期の配当政策に注目。5月2日の決算発表時に中期計画の公表を行う方針だと言われており、これも注目ポイント。
・トータル
2月10日時点
投資金額合計:296万円
目標資産380万円
税引き配当金合計5万円
期待総合パフォーマンス30.0%
平均PER11.1倍 実績PBR0.51倍
平均予想配当利回り2.68%
⇒4月4日現在
資産総額(受取配当金込み)316.5万円 +6.9%
修正総合資産目標 394万円
期待総合パフォーマンス +33.1%
コメント
TOPIXの+0.96%に対して+6.9%とアウトパフォーム。今後の決算発表の内容がより成果を高めることになると期待。5月9日がエンドでその時点での成果を改めて確認の予定。決算発表終了後の月末まで期間延長も考慮。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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