全体相場が調整局面の中で、大きく値下がりした個別銘柄も調整から反転上昇するタイミングを伺う局面になってきました。
それぞれ、高値をつけたあとの比較的大きな値下がりを見せている銘柄がどのように反転するのかも含めてここはしっかりと研究していかれると良いでしょう。
テクニカル上の動き+ファンダメンタルズ上のポイントを吟味してしかるべき上昇相場に備えることにしてはいかがでしょうか。
私がウォッチしている銘柄の中で直近の状況を簡単にコメントしておきましたのご参照賜りましたら幸いです。
1)桧家ホールディングス(1413)
時価:1300円
時価総額:176億円
今12月期予想経常利益47億円
配当利回り:3.85%
名証2部上場ながら東京周辺で分譲エコ住宅事業を展開。M&Aで事業拡大中。PER7倍で成長株としては割安感強い。全国展開の連結子会社日本アクア (今期予想経常利益13億円)の時価総額だけでも174億円。昨年5月高値2179円から40%下落した株価水準で小浮動続いていますが、そろそろのタイ ミングなのかどうかです。
2)サンヨーホームズ(1420)
時価:606円
時価総額:76.5億円
来3月期予想経常利益24.5億円(会社四季報春号)
配当利回り:2.48%
昨年4月に上場(公募価格700円)した関西から中部、首都圏を地盤とした戸建住宅、マンション分譲会社。オリックス、セコム、LIXIL、関西電力の 4社が6割の株式を保有。来期予想PER5.5倍で割安感あり。上場後の高値1266円から良いところなしで株価下落。半値水準での反転上昇待ちの状況。
3)太洋基礎工業(1758)
時価:1100円
時価総額:45億円(自己株を除いた実質時価総額は35億円)
今1月期予想経常利益10.5億円(前期は10.47億円)
配当利回り:1.14%
今期予想PER:7.13%
特殊土木工事と住宅地盤改良工事会社。新工法開発に注力。業績の拡大基調継続で株価は順調に上昇トレンドを描く。前1月期決算を発表した3月13日に年 初来高値1305円をつけましたが28日に安値1080円をつけています。決算発表後の17日に上限25万株の自社株買いの実施を発表。翌日に市場外で 20万株の買い付け(単価1102円)を行っています。この結果、自社株は57万株となり、自社株を除いた発行済み株式数は352.6万株となり、実質時 価総額は35億円余りとなっています。期初段階での業績計画は資材高、人件費高もあり、前期同様に固めに出している可能性もあります。前期は営業キャッ シュフローが急拡大し有利子負債が1億44百万円と抑えられている一方で現預金は40億円余りに増加するなど財務内容の向上が見られます。
提携先のテノックス(1905)と同様の事業内容で国土強靭化計画の具体化で更に事業発展の可能性を秘めています。
4)大成温調(1904)
時価:403円
時価総額:57.9億円
2014年3月期予想経常利益5.5億円(会社四季報春号6.0億円)
2015年3月期予想経常利益7.0億円(会社四季報春号予測)
配当利回り:3.22%
配当落ちの前日に工事現場での火災の発生を発表し、その内容が不透明で配当落ちが想定より拡大してしまいました。
第3四半期までの業績が赤字で第4四半期に利益が集中している点が評価を高められないでいる結果となっています。PBRは0.3倍を割れており、バ リュー価値は高い。業績面での評価が高まると株価の位置が変わってくると考えられます。1月28日高値468円から403円安値まで14%下落の水準で す。2014年3月決算の実績と2015年3月期の期初見通しが当面のポイント。受注の好調さからは今期も業績向上が期待されます。
5)テノックス(1905)
時価:541円
時価総額:41.6億円(実質時価総額37億円)
2014年3月期予想経常利益10億円
2015年3月期予想経常利益10億円(会社四季報春号)
配当利回り:2.21%
太洋基礎工業と資本・業務提携。独自工法の基礎工事大手で業績上方修正したことを背景に直近の株価は上昇してきました。ただ、期待された2014年3月 期の増配幅が2円に留まったことで失望売りが出て直近の高値652円から537円という安値まで押してしまいました。2013年9月からの上昇トレンドに 一旦はブレーキがかかった格好ですが500円台前半の安値は実質時価総額が保有現預金を大幅に下回っていることからバリュー価値が高まっています。換金売 りの一巡から再度上昇トレンドに入るかは2015年3月期の業績拡大がポイントとなります。実績PBRは0.55倍で下値は限定的と考えられます。保有現 預金並みの時価総額であれば47億円となります。なお、太洋基礎工業の株式を10万株保有しており、その株価上昇で含み益が発生しています。
6)中広(2139)
時価:309円
時価総額:20.9億円
2014年3月期予想経常利益4.3億円
2015年3月期予想経常利益5.0億円(会社四季報春号)
配当利回り:2.27%
岐阜県地盤の広告代理店。地域密着型フリーペーパー、生活情報誌の展開を推進し営業増益基調を堅持しています。
こちらも名証2部銘柄でマイナーですが、このところ着実に業績を向上させてきていますので、連れて株価の上昇トレンドも続いています。
類似企業はサイネックス(2376)やKG情報(2408)でいずれも評価は低いのですが、同社は2011年3月期以来の着実な増益基調が目につく一方 で時価総額は20億円余りに留まっている点が注目されます。資本蓄積がまだなされていない状態で収益が向上しており、ROEは24%を越える水準となって います。毎期着実に増収増益を堅持し増配を重ねるとともに株価も上昇傾向を辿っています。社名の読み方はちゅうこうで中部圏から全国展開に向けて布石を 打っています。直近高値は26日の312円で現状もほぼ高値圏にありますが、名古屋での地域密着型の生活情報誌を展開するなどビジネス展開が活発化してい ます。
7)サイネックス(2376)
時価:632円
時価総額:40.9億円(実質35億円)
2014年3月期予想経常利益6.7億円
2015年3月期同経常利益7.5億円(会社四季報春号)
配当利回り:1.58%
無料の広告入り電話帳が本業でしたが、本来は自治体が税金を用いて発行する暮らしの便利帳を広告入りで発行する事業が拡大し収益基盤のコアに成長。その 電子書籍化も進展しつつあります。収益の向上を背景に年10円配当に増配し株主還元にも努めています。既に暮らしの便利帳は全国470都市で発行され累計 3800万部の発行に至っています。とは言っても株価はまだ時価総額が実質で35億円に留まっており、市場での評価は想定の範囲に留まっています。ここか らの収益拡大は紙媒体から電子媒体への拡大に加え、更なる発行領域の拡大で事業拡大気運が高まる必要があります。また、Eコマースの進展などITやモバイ ルへの事業領域の拡大が今後の評価を高めるものと期待されます。
8)KG情報(2408)
時価:504円
時価総額:37.3億円
今12月期予想経常利益5.3億円
配当利回り:2.14%
岡山を地盤にするミニリクルート的存在。中四国から九州、北海道に続き首都圏へも事業エリアを拡大。新規事業への取り組みで年商50億円から100億円 へと事業規模の拡大を図ろうと計画中。直近のピーク経常利益は10億円で、新たなビジネスモデル構築でこの水準を超えるための先行投資を実行。今期の経常 利益は3億円の先行費用計上で減益となるが、年後半からの収益貢献に期待。
9)パル(2726)
時価:1964円
時価総額:454億円
今2月期予想経常利益70億円(会社四季報春号)
配当利回り:2.55%
ヤングレディス衣料や雑貨店を展開し成長。「一流になろう」が合言葉。
前2月期決算は4月8日に発表予定ですが、実績は減益でしかも下方修正となるというのが四季報の予想となっています。ただ、次期の計画については、増収 増益に転じる可能性が高く、3月17日に1698円まで売られてきた株価には反転上昇の動きが見られます。独特の流行の動向をとらえるパルマップを活用し た安定した成長性に特徴をもっています。ユニクロとは対極にある存在感があります。
10)新日鉄住金(5401)
時価:277円
時価総額:2兆6324億円
2014年3月期予想経常利益3400億円
2015年3月期予想経常利益4500億円(会社四季報春号)
配当利回り:1.80%
全体相場の調整に歩調を合わせるように年初の350円水準から下落歩調を続けてきましたが260円台で反転上昇の動き。「鉄は国家なり」というキャッチ コピーを象徴する日本国を代表する企業としての評価の高まりに期待。2015年3月期の業績向上が四季報の見通し通りとなるかは不明ですが、価格改善効果 を前提として業績向上が見込まれる中、2012年7月の143円安値をボトムとする株高トレンドが継続している状況で、久々の調整局面は投資チャンスと考 えられます。
11)日本ピストンリング(6461)
時価:174円
時価総額:145.7億円
2014年3月期予想経常利益23億円
2015年3月期予想経常利益29億円(会社四季報春号)
配当利回り:2.87%
自動車エンジンの中枢部品であるピストンリングの国内3大メーカーのうちの1つです。事業規模はTPR、リケンに続く3番目ですので本来は上位企業を投 資対象とするべきですが、独特のR&D指向を踏まえて敢えてチェックしています。年5円配当への評価もあり、同社株への根強いファンも多く、昨年後半より 調査開始。結果として180円前後の株価は年初に230円前後までの上昇を演じています。その後は全体相場の調整を背景に株価は170円割れまで下落。3 月期業績の下方修正(会社四季報が経常利益23億円を21億円に修正)を織り込みにきています。次期の経常利益見通しは29億円から30億円台へと伸びが 見込まれるため、ここでの調整局面は投資チャンスが生まれていると感じられます。PBRは0.59倍でバリュー面での投資価値も高まっています。
12)アクセル(6730)
時価:1693円
時価総額:210億円
2014年3月期予想経常利益18.5億円
配当利回り:2.95%
エンターテインメント(パチンコ)業界向けグラフィックLSIメーカー。
パチンコ依存からの脱却を図るためのデジタル画像配信のための簡易無線用LSIを投入。2014年3月期は製品の端境期にあたり業績は停滞しています が、期初計画に対しては上方修正。2015年3月期も小幅増益程度でまだ本格的な回復には至っていませんが、2016年3月期からは大きく伸びる計画で す。無借金経営のキャッシュリッチ企業であるにも関わらず株価は2009年のピーク水準から低迷傾向が見られます。上場来安値は2012年の1351円。 パチンコ機器依存体質からの脱却が図れれば評価は一変する可能性を感じています。
13)日本フェンオール(6870)
時価:1270円
時価総額:74.8億円
今12月期予想経常利益15.13億円(会社四季報春号予想は16億円)
配当利回り:3.15%(40円配当が前提)
熱制御技術を持つ防災関連機器メーカー。3部門でポートフォリオ構築。
私が3、4年前からロングランで注目している銘柄のひとつ。好業績を背景に1月高値1496円をつけたのち1100円台まで調整していますが、現状は 1270円。世界最小の煙感知器に吸引型を加え、製品展開を積極化。ビルの防火機器も手掛けており、東京オリンピックに向けた製品需要の伸びに期待が寄せ られます。四季報ベースの今期予想PERは7.9倍で成長企業としては割安感が感じられます。長期の株価上昇トレンドを期待する向きもあり、全体相場調整 局面の中で再び見直される可能性があります。
14)KSK(9687)
時価:671円
時価総額:51.2億円(実質時価総額42.7億円)
2014年3月期予想経常利益8.7億円
2015年3月期予想経常利益8.9億円
配当利回り:4.47%(年30円配当継続が前提)
独立系ソフトウェア開発メーカー。第3四半期現在の有利子負債は1億円。一方で有価証券を含めた現預金を51億円保有するなど財務内容は良好。過去3期 間業績は横ばい傾向を続けており、成長株というよりバリュー株としての要素が強い。ただ、5月に新中期計画を策定する予定としており、そこで成長のベクト ルが示されれば評価は変わることになると期待されます。設立40周年の記念配を含む年30円の配当落ちで700円台前半で推移してきた株価は670円台に 下落しましたが、次期の配当金も高水準を維持できれば、改めて見直されると期待されます。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
それぞれ、高値をつけたあとの比較的大きな値下がりを見せている銘柄がどのように反転するのかも含めてここはしっかりと研究していかれると良いでしょう。
テクニカル上の動き+ファンダメンタルズ上のポイントを吟味してしかるべき上昇相場に備えることにしてはいかがでしょうか。
私がウォッチしている銘柄の中で直近の状況を簡単にコメントしておきましたのご参照賜りましたら幸いです。
1)桧家ホールディングス(1413)
時価:1300円
時価総額:176億円
今12月期予想経常利益47億円
配当利回り:3.85%
名証2部上場ながら東京周辺で分譲エコ住宅事業を展開。M&Aで事業拡大中。PER7倍で成長株としては割安感強い。全国展開の連結子会社日本アクア (今期予想経常利益13億円)の時価総額だけでも174億円。昨年5月高値2179円から40%下落した株価水準で小浮動続いていますが、そろそろのタイ ミングなのかどうかです。
2)サンヨーホームズ(1420)
時価:606円
時価総額:76.5億円
来3月期予想経常利益24.5億円(会社四季報春号)
配当利回り:2.48%
昨年4月に上場(公募価格700円)した関西から中部、首都圏を地盤とした戸建住宅、マンション分譲会社。オリックス、セコム、LIXIL、関西電力の 4社が6割の株式を保有。来期予想PER5.5倍で割安感あり。上場後の高値1266円から良いところなしで株価下落。半値水準での反転上昇待ちの状況。
3)太洋基礎工業(1758)
時価:1100円
時価総額:45億円(自己株を除いた実質時価総額は35億円)
今1月期予想経常利益10.5億円(前期は10.47億円)
配当利回り:1.14%
今期予想PER:7.13%
特殊土木工事と住宅地盤改良工事会社。新工法開発に注力。業績の拡大基調継続で株価は順調に上昇トレンドを描く。前1月期決算を発表した3月13日に年 初来高値1305円をつけましたが28日に安値1080円をつけています。決算発表後の17日に上限25万株の自社株買いの実施を発表。翌日に市場外で 20万株の買い付け(単価1102円)を行っています。この結果、自社株は57万株となり、自社株を除いた発行済み株式数は352.6万株となり、実質時 価総額は35億円余りとなっています。期初段階での業績計画は資材高、人件費高もあり、前期同様に固めに出している可能性もあります。前期は営業キャッ シュフローが急拡大し有利子負債が1億44百万円と抑えられている一方で現預金は40億円余りに増加するなど財務内容の向上が見られます。
提携先のテノックス(1905)と同様の事業内容で国土強靭化計画の具体化で更に事業発展の可能性を秘めています。
4)大成温調(1904)
時価:403円
時価総額:57.9億円
2014年3月期予想経常利益5.5億円(会社四季報春号6.0億円)
2015年3月期予想経常利益7.0億円(会社四季報春号予測)
配当利回り:3.22%
配当落ちの前日に工事現場での火災の発生を発表し、その内容が不透明で配当落ちが想定より拡大してしまいました。
第3四半期までの業績が赤字で第4四半期に利益が集中している点が評価を高められないでいる結果となっています。PBRは0.3倍を割れており、バ リュー価値は高い。業績面での評価が高まると株価の位置が変わってくると考えられます。1月28日高値468円から403円安値まで14%下落の水準で す。2014年3月決算の実績と2015年3月期の期初見通しが当面のポイント。受注の好調さからは今期も業績向上が期待されます。
5)テノックス(1905)
時価:541円
時価総額:41.6億円(実質時価総額37億円)
2014年3月期予想経常利益10億円
2015年3月期予想経常利益10億円(会社四季報春号)
配当利回り:2.21%
太洋基礎工業と資本・業務提携。独自工法の基礎工事大手で業績上方修正したことを背景に直近の株価は上昇してきました。ただ、期待された2014年3月 期の増配幅が2円に留まったことで失望売りが出て直近の高値652円から537円という安値まで押してしまいました。2013年9月からの上昇トレンドに 一旦はブレーキがかかった格好ですが500円台前半の安値は実質時価総額が保有現預金を大幅に下回っていることからバリュー価値が高まっています。換金売 りの一巡から再度上昇トレンドに入るかは2015年3月期の業績拡大がポイントとなります。実績PBRは0.55倍で下値は限定的と考えられます。保有現 預金並みの時価総額であれば47億円となります。なお、太洋基礎工業の株式を10万株保有しており、その株価上昇で含み益が発生しています。
6)中広(2139)
時価:309円
時価総額:20.9億円
2014年3月期予想経常利益4.3億円
2015年3月期予想経常利益5.0億円(会社四季報春号)
配当利回り:2.27%
岐阜県地盤の広告代理店。地域密着型フリーペーパー、生活情報誌の展開を推進し営業増益基調を堅持しています。
こちらも名証2部銘柄でマイナーですが、このところ着実に業績を向上させてきていますので、連れて株価の上昇トレンドも続いています。
類似企業はサイネックス(2376)やKG情報(2408)でいずれも評価は低いのですが、同社は2011年3月期以来の着実な増益基調が目につく一方 で時価総額は20億円余りに留まっている点が注目されます。資本蓄積がまだなされていない状態で収益が向上しており、ROEは24%を越える水準となって います。毎期着実に増収増益を堅持し増配を重ねるとともに株価も上昇傾向を辿っています。社名の読み方はちゅうこうで中部圏から全国展開に向けて布石を 打っています。直近高値は26日の312円で現状もほぼ高値圏にありますが、名古屋での地域密着型の生活情報誌を展開するなどビジネス展開が活発化してい ます。
7)サイネックス(2376)
時価:632円
時価総額:40.9億円(実質35億円)
2014年3月期予想経常利益6.7億円
2015年3月期同経常利益7.5億円(会社四季報春号)
配当利回り:1.58%
無料の広告入り電話帳が本業でしたが、本来は自治体が税金を用いて発行する暮らしの便利帳を広告入りで発行する事業が拡大し収益基盤のコアに成長。その 電子書籍化も進展しつつあります。収益の向上を背景に年10円配当に増配し株主還元にも努めています。既に暮らしの便利帳は全国470都市で発行され累計 3800万部の発行に至っています。とは言っても株価はまだ時価総額が実質で35億円に留まっており、市場での評価は想定の範囲に留まっています。ここか らの収益拡大は紙媒体から電子媒体への拡大に加え、更なる発行領域の拡大で事業拡大気運が高まる必要があります。また、Eコマースの進展などITやモバイ ルへの事業領域の拡大が今後の評価を高めるものと期待されます。
8)KG情報(2408)
時価:504円
時価総額:37.3億円
今12月期予想経常利益5.3億円
配当利回り:2.14%
岡山を地盤にするミニリクルート的存在。中四国から九州、北海道に続き首都圏へも事業エリアを拡大。新規事業への取り組みで年商50億円から100億円 へと事業規模の拡大を図ろうと計画中。直近のピーク経常利益は10億円で、新たなビジネスモデル構築でこの水準を超えるための先行投資を実行。今期の経常 利益は3億円の先行費用計上で減益となるが、年後半からの収益貢献に期待。
9)パル(2726)
時価:1964円
時価総額:454億円
今2月期予想経常利益70億円(会社四季報春号)
配当利回り:2.55%
ヤングレディス衣料や雑貨店を展開し成長。「一流になろう」が合言葉。
前2月期決算は4月8日に発表予定ですが、実績は減益でしかも下方修正となるというのが四季報の予想となっています。ただ、次期の計画については、増収 増益に転じる可能性が高く、3月17日に1698円まで売られてきた株価には反転上昇の動きが見られます。独特の流行の動向をとらえるパルマップを活用し た安定した成長性に特徴をもっています。ユニクロとは対極にある存在感があります。
10)新日鉄住金(5401)
時価:277円
時価総額:2兆6324億円
2014年3月期予想経常利益3400億円
2015年3月期予想経常利益4500億円(会社四季報春号)
配当利回り:1.80%
全体相場の調整に歩調を合わせるように年初の350円水準から下落歩調を続けてきましたが260円台で反転上昇の動き。「鉄は国家なり」というキャッチ コピーを象徴する日本国を代表する企業としての評価の高まりに期待。2015年3月期の業績向上が四季報の見通し通りとなるかは不明ですが、価格改善効果 を前提として業績向上が見込まれる中、2012年7月の143円安値をボトムとする株高トレンドが継続している状況で、久々の調整局面は投資チャンスと考 えられます。
11)日本ピストンリング(6461)
時価:174円
時価総額:145.7億円
2014年3月期予想経常利益23億円
2015年3月期予想経常利益29億円(会社四季報春号)
配当利回り:2.87%
自動車エンジンの中枢部品であるピストンリングの国内3大メーカーのうちの1つです。事業規模はTPR、リケンに続く3番目ですので本来は上位企業を投 資対象とするべきですが、独特のR&D指向を踏まえて敢えてチェックしています。年5円配当への評価もあり、同社株への根強いファンも多く、昨年後半より 調査開始。結果として180円前後の株価は年初に230円前後までの上昇を演じています。その後は全体相場の調整を背景に株価は170円割れまで下落。3 月期業績の下方修正(会社四季報が経常利益23億円を21億円に修正)を織り込みにきています。次期の経常利益見通しは29億円から30億円台へと伸びが 見込まれるため、ここでの調整局面は投資チャンスが生まれていると感じられます。PBRは0.59倍でバリュー面での投資価値も高まっています。
12)アクセル(6730)
時価:1693円
時価総額:210億円
2014年3月期予想経常利益18.5億円
配当利回り:2.95%
エンターテインメント(パチンコ)業界向けグラフィックLSIメーカー。
パチンコ依存からの脱却を図るためのデジタル画像配信のための簡易無線用LSIを投入。2014年3月期は製品の端境期にあたり業績は停滞しています が、期初計画に対しては上方修正。2015年3月期も小幅増益程度でまだ本格的な回復には至っていませんが、2016年3月期からは大きく伸びる計画で す。無借金経営のキャッシュリッチ企業であるにも関わらず株価は2009年のピーク水準から低迷傾向が見られます。上場来安値は2012年の1351円。 パチンコ機器依存体質からの脱却が図れれば評価は一変する可能性を感じています。
13)日本フェンオール(6870)
時価:1270円
時価総額:74.8億円
今12月期予想経常利益15.13億円(会社四季報春号予想は16億円)
配当利回り:3.15%(40円配当が前提)
熱制御技術を持つ防災関連機器メーカー。3部門でポートフォリオ構築。
私が3、4年前からロングランで注目している銘柄のひとつ。好業績を背景に1月高値1496円をつけたのち1100円台まで調整していますが、現状は 1270円。世界最小の煙感知器に吸引型を加え、製品展開を積極化。ビルの防火機器も手掛けており、東京オリンピックに向けた製品需要の伸びに期待が寄せ られます。四季報ベースの今期予想PERは7.9倍で成長企業としては割安感が感じられます。長期の株価上昇トレンドを期待する向きもあり、全体相場調整 局面の中で再び見直される可能性があります。
14)KSK(9687)
時価:671円
時価総額:51.2億円(実質時価総額42.7億円)
2014年3月期予想経常利益8.7億円
2015年3月期予想経常利益8.9億円
配当利回り:4.47%(年30円配当継続が前提)
独立系ソフトウェア開発メーカー。第3四半期現在の有利子負債は1億円。一方で有価証券を含めた現預金を51億円保有するなど財務内容は良好。過去3期 間業績は横ばい傾向を続けており、成長株というよりバリュー株としての要素が強い。ただ、5月に新中期計画を策定する予定としており、そこで成長のベクト ルが示されれば評価は変わることになると期待されます。設立40周年の記念配を含む年30円の配当落ちで700円台前半で推移してきた株価は670円台に 下落しましたが、次期の配当金も高水準を維持できれば、改めて見直されると期待されます。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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