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3月の配当取り銘柄

2014/03/13 14:34 投稿

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株式投資の魅力はキャピタルゲイン(つまり値上がり益)か配当を得ること。そのどちらかを得ることもありますし両方を獲得することもあります。またはキャピタルロスが発生する場合や配当を得られない場合もあります。

 投資した企業の業績が向上して株価が上がり、配当も確保できれ投資家はキャピタルゲインと配当の両方を得ることになります。

 3月は多くの上場企業にとっては決算月でもあり、投資家にとっては配当金を得るタイミングが参ります。
 株式投資の初心者にとっては配当金を得ることを楽しみにしておられる方もお見えになるのかも知れません。

 3月決算企業の場合、20日決算を除くと31日が決算日となりますので、3月末現在の株主に対して配当金が送られる仕組みとなっています。その4日前に 配当落ちということがあり、実際には配当金分の株価が下がってしまうことになりますが、その配当落ち分をすぐに埋めてしまう場合と、配当狙いで株価が上 がっていた場合は、配当落ちが結構大きくなり、その後の株価も調整局面になるケースもあります。

 年1回の配当実施企業だと結構大きな配当落ちとなります。記念配などで通常よりも大きな配当を実施する企業も配当落ちによる株価への影響は出がちです。

 昨今は配当目当ての投資家が増加していることもあって、配当落ち前に値上がりしている場合はその配当落ちが大きくなってしまうこともありますので注意が必要です。

 配当取りシーズンではありますがキャピタルゲインやロスに比べると配当金自体は限定されていますので、深入りし過ぎないことが求められます。基本的には株価の上昇を期待して投資することが必要で配当金はおまけぐらいに考えておきたいと思います。

 ただ、決算発表(3月期決算なら5月上旬)に向け次期の業績向上期待が高まることもよくあります。特に今期の業績がやや低迷しているか停滞している場合は次期の業績が大きく伸びる可能性もあり、決算発表時のサプライズが期待されます。

 基本的に景気が上向くと想定される場合、次期の決算向上が期待されることになります。その場合、配当落ちを早期に埋めることになります。

 1年半にも及ぶアベノミクス相場が正念場を迎えつつある中、もう1年株価の上昇トレンドを継続できるかどうかの見極めのタイミングが近づいています。全 体相場がどうであれ、配当利回りやPER、PBRなどの投資尺度を吟味して割安感がある銘柄を選定しておくことがここでの投資ポイントとなります。

1)アサンテ(6073)
 今期予想配当利回り2.69%(年1回)

 シロアリ駆除サービスの大手。2013年3月に上場。公募価格930円で初値は1034円、上場後の高値は1195円、安値は766円。
 今3月期一株当たり配当金は25円(設立40周年記念配5円含む)で時価928円は配当利回り2.69%。今期予想EPS110円に対するPERは8.4倍と平均を下回っています。

 今3月期の業績は2月までの月次売上高から類推して目標水準を売上では若干未達となる可能性がありますが、利益面では上回ると見られます。

 2月の売上高は9億34百万円(+79百万円、+9.3%)でした。大雪の影響をはねのけての2ケタ近い増収となりました。(1月は7億81百万円+75百万円、+10.7%)
 残るは3月の月次ですが通期の予想売上高130億40百万円に対して1か月で13億20百万円というのはちょっと厳しいのかも知れませんが、消費税増税前の駆け込み需要増から10%以上の増収は可能かと思います。
 前年3月の売上高は10億33百万円でした。仮に10%増となると11億36百万円です。13億20百万円は+27.8%ですが、ここまでの増収は難し いとは思いますが、12億円程度までの売上は可能かと思います。1億円余りの売上未達となったとしても利益面での確保は可能だと見られます。
 当期利益は特別利益もあって上回るものと期待されます。筆者は最終的な通期EPSを121円と想定しています。

【四半期業績推移 単位:百万円】

1Q 売上高3689 営業利益889 経常利益888 当期利益455
2Q    3298     798     790     595
3Q    3014     549     549     317
1-3Q 10001    2236    2227    1367

1-2月  1715   E 130   E 130    E 70
3月 E  1135      70      70      30
4Q E  2850     200     200     100
(昨年4Q 2594     118      83     ▲27
1-4QE12851    2436    2427    1467
(同社予想)13040   2348    2344    1341

 昨年4Qとの比較で2億60百万円の増収では粗利が1億80百万円の増加が想定されますが販売管理費も考慮して控え目に見て営業利益2億円と見て上記の通期業績を私は想定しています。同社の見通しを売上こそ下回りますが利益は上回ると見ています。

 問題は来期の業績となりますが、消費税増税後は需要期に入り、さほど影響は出ないということを同社では見ています。粗利率72%の国内ビジネス、設備投資がそれほど必要でない、間もなく東証1部上場企業として昇格予定で知名度の向上が期待されます。


2)大成温調(1904)
 今期予想配当利回り2.99%(年1回)

 空調・給水工事などの設備中堅工事会社。業界の談合体質からイメージが悪いためか株価は常に低評価。第3四半期までの連結受注は前年同期比39.8%増 の463億円と好調。第4四半期に業績が集中するため、第3四半期までは赤字である点も一般の投資家には不安感があるためなかなか株価の人気が高まらな い。
 第3四半期までの段階で今期予想EPSは26.7円のままとなっており、時価434円のPERは16.3倍。今3月期予想配当金13円で配当利回りは 2.99%。PBR0.3倍の水準には割安感あるため、株価はジリ高歩調。先週末にクロス商いで出来高増が見られましたが、株価は前日比1円安と穏健な状 態でした。保有実質現預金86億円に対して実質時価総額は57億円で現預金並みに評価されたとして約50%の株価上昇余地があります。

【四半期経常利益推移】(単位:100万円)

2013.3期
1Q/▲311⇒2Q/▲509⇒3Q/▲941⇒通期/426
第4Q/1367百万円

2014.3期
1Q/▲ 46⇒2Q/▲ 10⇒3Q/▲119⇒通期E/550
第4QE/669
 もし前期並みの経常利益が第4Qに計上できた場合は1248百万円となり大幅な増益となります。


3)KSK(9687)
 今期予想配当利回り4.13%(年1回)

 独立系中堅ソフトウェアメーカー。NECグループ依存度3割弱。半導体設計も手掛ける。今期創立40周年で記念配当15円を実施。普通配と合わせて年30円配当となり今期は高配当利回りに。
 実績BPSは1280円で時価725円の実績PBRは0.57倍。今期の業績は前期並みで予想経常利益は870百万円。今期予想EPSは83.4円でPERは8.7倍。実質保有現預金50億円、実質時価総額46億円。
 今期の業績は第3四半期までの経常利益は594百万円で予想経常利益870百万円、前年同期は629百万円で通期実績は883百万円。今期の経常利益は若干未達に終わる可能性もありますが、大きく計画を下回ることはないと見られます。


4)ノジマ(7419)
 今期予想配当利回り3.0%(年2回)

 神奈川県地盤の家電量販店でスマホショップの展開に注力。海外事業やM&Aにも注力。今期の業績は大幅な伸びを見込んでいますが、株価は315万株公募増資の影響から伸び悩み状態です。
 今期の予想EPSは178.7円で時価779円はPER4.4倍。来期の消費税増税後の業績不安が背景になって低PERに甘んじている格好です。
 実績BPSは1265.79円で同PBRは0.6倍。今期の予想配当金24円(中間期12円、期末12円)に対しての配当利回りは3.08%。
 先般、特設注意市場銘柄となっている京王ズホールディングス(3731)の第三者割当増資に応じ連結子会社化。このほか過去1年間において積極的なM&Aを実施し業容の拡大を図ろうとしています。
 家電量販店としてのリスクを意識する投資家も多く株価水準は上がりませんが来期の業績展望次第では水準訂正の余地が考えられます。

(炎)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)

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