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知っておきたいNISA(ニーサ)の4つのポイント ~その活用方法と注意点~

2013/12/10 15:14 投稿

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こんにちは。株式会社ZUUの冨田和成です。

 今回は、いよいよ年明けに迫った「NISA」の制度内容と、その活用方法について簡単にお伝えできればと思います。

■「NISA(ニーサ)」の概要と趣旨について

 NISAとは、2014年から2023年の間に、新たにNISA専用口座で株式や投資信託を購入した場合、年間100万円までの投資金額に対して、5年間は配当や売却益が非課税になるという制度です。
 2014年から投資を始めた場合、2018年まで毎年100万円ずつ、計500万円が非課税対象枠となります。

 ちなみに、この年間100万円の非課税枠は一度売却するとその分を二度は使えません。また、NISAの口座で年間70万円しか投資しなかった場合、その未使用分を翌年に持ち越すこともできません。

 この制度の趣旨としては、この非課税枠を呼び水として、今まで投資をしたことがなかった方々を呼び込もうということです。
 しかし、今年で証券優遇税制が終了し、今まで課税率10%だったものが20%に戻るのに伴い、NISAが始まることを考えると、総額500万円の非課税 枠でお茶を濁し、それどころか、富裕層からはしっかり税金を取ろうという意図も見えてきます。相続税の改正等も合わせて考えると、今後、富裕層の方々の負 担が増えていきそうなことは、目にみえてきます。益々、ご自身の資産をしっかり運用していく必要が出てくるのではないでしょうか。

 それでは、以下、NISAの注意点と具体的な活用方法をご参考までに、4点紹介していきます。

1.NISA(ニーサ)は損益通算ができない点に注意

 NISAで投資した銘柄が、100倍になった場合、その利益に対する課税はゼロです。そこだけ着目しますと、とても魅力的な制度のように見えます。しか し、逆に投資した銘柄が値下がり、確定損失を出してしまった場合には、その損失を利益が出た分と相殺することはできません。ですから、仕手株や、ブル・ベ ア投信等、値上がり益を目的に投資するような場合には、NISAを使わず、損益通算をできるようにしておいた方が、結局はメリットが大きい場合もある点に 注意して下さい。

 また、先述しました通り、一旦売却してしまうと、その分はもう使えなくなってしまうことも考慮しますと、基本、NISAは短期の値上がり益を狙うよりも、比較的売却時期を選ばず、長期的な成長やインカムゲインを目的に保有する場合に利用した方が向いているでしょう。


2.NISA(ニーサ)を高配当・優待目的の銘柄で利用する

 株主優待には、ネットや雑誌の特集でもよく組まれているように、様々なものがあります。最低単元から優待がもらえる銘柄も多く、年間100万円以内でも 投資できる銘柄は沢山あります。また、保有し続けていれば、権利確定日が来る毎に、優待も貰えますので、気になっている株主優待のある方はぜひ、この機会 に利用してみるのも良いかもしれません。

 私の知人の中には、デパートの優待券から飲食店、お米券をくれる企業等、様々な株主優待を活用している方もいらっしゃいます。すると当然、普通に生活し ているよりも、生活費がかかりません。その分、彼らは新たな株式や、ロレックスの腕時計(限定版!)を買ったりして、換金性の高いもの、つまりは着々と資 産が増えているのです。
 株主優待は意外とばかにならないですね。

 また、高配当な銘柄も長期保有に向いていますので、TPP関連で注目されている銘柄等には、配当も比較的高く、成長を見込めそうな銘柄もあり、例え100万円でもNISAを利用して投資してみるのも面白いと思います。


3.NISA(ニーサ)を分配型の投資信託で利用する

 分配金の出る投資信託で、NISAを利用するのも、有効だと思います。理由としては、そもそも投資信託の分配金は、預金における利息や、株式配当、債券の利子とは性質が異なります。
 投資信託の資産から、その一部を取り崩して分配金として支払われるのです。

 そして、購入した際の基準価格よりも、値下がっているにもかかわらず、分配金が支払われた場合には、特別分配金として、課税されません。ただし、その後、再び値上がりした場合には、購入した時より基準価格がまだ下回っている場合でも、課税されてしまうのです。
 具体的には、基準価格10,000円で購入し、それが9,000円に値下がったとします。その時分配金が100円出たとしたら、その分は特別分配金として、課税されませんが、その後、9,500円まで基準価格が反発すれば、また分配金は課税されてしまうのです。

 NISAを利用していれば、そうした基準価格の上下に惑わされずに、安定して分配金を非課税のまま受け取ることができます。


4.NISA(ニーサ)の売却タイミング

 最後にもうひとつ気をつけて頂きたい点がございます。値下がりした状態で非課税期間が満了となった場合には、NISAから課税口座へ移した際、その時の時価評価が基準となってしまい、その後、買値に戻った場合に利益があったとみなされ、課税されてしまう点です。

 ですから、最初から無条件に非課税期間をまるまる使うのではなく、期間が残り少なくなってきたら、相場の様子を見ながら、利益を確定しておくということも、大切なポイントです。もちろん、期間満了まで利益が取れそうな場合には無理して途中で売却する必要はありません。


 以上、簡単にではございますが、NISAについてお伝えさせて頂きました。
 NISAに限らず、TPPや憲法改正等、政府の打ち出す政策について考えることは、今後の日本の方向性や、それを自分にどう活かしていくか、自分はどう在りたいのかについて考えていくのに、有意義なことだと思います。

 また、日本は、まだまだ金融に関して後進国だと言われているのが現状です。英国の「ISA」をモデルにしたというNISAについて考えていくことも、面白いのではないでしょうか。

 今回、今話題になっているNISAについてお伝えすることで、少しでもお役に立てればうれしく思います。

 もしよろしければ、弊社でNISAの専門サイトも運営しているのでぜひ参考にしてみてください。

http://nisa.zuuonline.com
引き続き、宜しくお願い致します。

冨田和成
株式会社ZUU 代表取締役社長兼CEO

冨田和成プロフィール

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)

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