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 有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。


=コラム「乱高下は金融相場から業績相場に移行時期の予兆か」=
 (有料メルマガ第230回・2013/6/4配信号)


※注 2013年6月現在の内容ですので留意下さい。


【前略】


 順調に上昇してきた日本の株価ですが、5月23日の後場から大きく崩れて、急速に下げ続けており、どこで下げ止まるのか、そして反発し始めるのか、まったく予想がつかない状況となりました。

【中略】


 迷ったときは休むのも相場と、キャッシュポジションを高める方法もありますが、どう考えても『割安だ』と考えた銘柄群にシフトを続けてきて、買い値より下げられた含み損状態のポートフォリオ銘柄も多いために、『ここで損切りしてしまうのは得策ではない』という思いも強いです。

 どちらにしても、株式市場が堅調なときも厳しいときも、株に投資すると決めた資金は、ほぼフルインベスト状態を維持して、去年の11月からスタートした、日本株の大きな上昇の恩恵を得られたので、このスタイルを変えるつもりもありません。


【中略】


 先週の下落は大きかったので、私の株に残した銘柄群も大きく被弾して、たった1週間程度で利益は大きく減って、3分の一の利益をキャッシュ化したのに、利益の半分をキャッシュ化したのと同じとなり、とても厳しい状態となりました。

 つまり、今回の大きな調整の下げによって、利益の3分の一を失ったことになってしまった状況ということになります。

 現物株投資しか行なっていないので、この程度の被害で済んでいますが、もしレバレッジをかけた信用取引などを行なっていたら、被害はこの程度ではすまなかったと思います。どんなに順調な株式投資の環境下にあったとしても、自分の経済的実力を大きく超えた資金規模での投資は行なうべきでは無いと考えています。

 投資環境がとても厳しかったときには、自分のポートフォリオの銘柄は以下のような基準になるべく多く当てはまる銘柄を選んでいました。この基準のうち最低でも3つ以上の条件には該当する企業に投資するようにしていました。

1)低PBR(=0.6倍以下)
2)低PER(=10倍未満)
3)高自己資本比率(=60%以上)
4)高配当(=配当利回り3%以上 優待銘柄も優待利回りは考えない)
5)過去8年間、経常黒字を維持している
6)前期と今期の業績が経常利益、最終利益比のどらかで10%以上の増益になっている
7)ストック・ビジネスモデル型企業
8)世界シェアN01、国内型企業であれば日本国内シェアNO1、または地方シェアNO1という強い製品やサービスを持っている。
9)これから数年、売り上げが右肩上がりで増加していく明確な理由がある

 すべての条件を満たす企業は、ほとんど見つけることができませんが、このような銘柄の中には、去年の11月を待たずに大きく株価が上昇して、最近の株価下落にあっても、買い値の数倍になっているものも多いです。投資環境が厳しいときの選択基準は、投資環境が良くなると株価の上昇により大きく寄与したということが、今回も証明されました。

 しかし最近の株価上昇が大きかった為に、上記の条件をたくさん満たす企業は少なくなりました。投資家の買い意欲が強かったこともあり、一つの条件しか満たしていないような企業の株価のほうが大きく上げるようなことも良く起こりました。


【中略】


 しかし楽観は疑念に変り、相場環境は大きく変化しました。投資環境が悪化したので、日本株に強気だった投資家にも迷いが生じます。そうなると、上記のすべての条件を満たす企業があったとしても、その企業に投資していた既存投資家が、その株を売らなければならない事情を持っていると、株価が売られる可能性も充分あります。

 すでにバブル化したといっても良いほど上昇した優待バブル小型株も、いまは株価が高止まりしていても、出来高が小さいことと、来年からの売却益にかかる税金の2倍化で、一気に株価が調整するリスクも考えていかなければならないと感じています。

 その反面、今回の日本株の調整で、低PERかつ低PERかつ高自己資本比率の上に、過去に蓄積した現金性資産を大量に持ち、含み益の大きな不動産も保有しており、今後の業績に不安が少ない、本日の研究銘柄の帝国繊維のような銘柄の株価が、短期間に10%以上も下落するようなことも起こってきました。

 このようなときこそ、投資対象の事業内容や資産背景をしっかりと調べた上で、より強いポートフォリオを再構築するチャンスにすべきだと感じています。

 しかし買い急ぐと高値掴みをさせられて、イライラさせられることも多くなると予想されます。ここは去年までの低迷相場を思い出して、じっくりと安く買える我慢も重要な投資能力となってくると思います。


【後略】


経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎


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