少子化対策については30年以上も(既得権を守りつつでしょうか)堂々巡りの議論を続けています。その間に少子高齢化が進み、人口構成も生活態度や習慣までもが変化し続けています。手遅れと感じるほどに・・・。
 国際投資家のジム・ロジャーズ氏には「日本の若者は早く日本から逃げ出せ」と言われるほどになりました。

 何故に堂々巡りの議論しかできないのか。理由は簡単です。既得権の障害はもちろんのことですが、問題の実態を理解していない人達が議論しているからです。

 最も大きな問題点は少子化対策を議論する際の有識者の集め方にあります。
 本来なら子育て経験のある女性や現役世代が多数を占めねばいけないはずが、赤ちゃんの世話や子育てなんてしたことも無く、子供を産む能力も無いおじさん(=男、笑)ばかりを有識者として集めるから上手くいきません。
 最近は女性メンバーも増えていますが、依然として発言力が大きいのは高齢男性です。有識者では無く無識者、無経験者が議論している訳ですから、これでは何時まで経っても迷走を続けます(苦笑)。
 映画シンゴジラでも、全く当てにならない(役に立たない)有識者を首相が見限る場面がありました。本質を突いています(笑)。


 「終わり良ければ全てよし」と言う諺がありますが、似たものに「初め良ければ終わりよし」というのもあります。つまり日本の少子化対策の議論は出だし(人集め)から失敗していたという事ではないのかと。結果として30年以上を無駄にしました。

 先日は「子供を産めば奨学金の減免」などという低レベルのバーター取引まで持ち出して若者世代の反感を買っています。よくもまあ、これほど姑息かつ上から目線の発想に行きつくものかと呆れました。
 勉学に励む学生への支援と子供を産みたい人への支援をガラガラポンして、少ない予算で一石二鳥、三鳥を狙うなど、このジジー達(上級国民)の発想はエゲツ無さ過ぎます。

 政府に都合の良い無識者(肩書だけや御用学者)を集めて議論させていては何も解決しない状況を何度も見てきました。金融市場(特に株式市場)でも既得権にどっぷりと浸かった財界大物を議論に参加させていては改革など進みません。
 一事が万事です。

 為政者(政治家)がポーズばかりで、議員バッチにしがみ付いている限り異次元の政策など出てきません。新たな発想(=リスク)に挑戦するくらいの意気込みを持った比較的若い政治家を選びたいところです。
 が・・・、とても国政を任せられない言動を続ける人物まで国会議員として当選してしまう現状も何とかならないものかと・・・。政治の質が落ち続ける現状を止める術が見当たらず、何ともやるせない気分でもあります。


 さて、昨年末頃からのバリュー株相場には乗り遅れました。経営(上場)責任への意識が薄いPBR1倍以下(特に0.5倍以下)の銘柄を嫌っていたため中々手を出せず、眺めているうちに上がってしまった銘柄が多数あります。何とかホールドできたのは鉄鋼や非鉄などの一部です。
 銀行などは論外ですし、親会社からの圧力で利益が出ない(はずの)自動車部品などにも手が出せませんでした。が・・・、そんな銘柄ほど良く上がりました(汗)。

 いよいよ資金の行き場が無くなったために配当を求めて買われたのか、これから本当に日本の市場が変わるのか、JPXからのプレッシャーへの期待によるものか・・・。
 いずれにしても筆者の能力を超えた市場環境であったことは間違いありません。

 騰落レシオが130%辺りに張り付いていた時期は過ぎましたし、それらバリュー銘柄の上昇にも無理が出てきたと感じていた中で先週末にSVB破綻のニュースも飛び出したこともあり日経平均で1,500円もの急落となりました。銀行株は外資のショートカバーと配当取りの買いで想定以上に上がっていたと解釈しています。
 いつまでも一方向の相場は続きませんので、時々は休憩を挟みたいところです。


 余談ですが、オプションの出来高や価格推移を見ることに慣れておくのも大事かと考えています。投機的なファンドは先物やオプション、個別株オプションなどを組み合わせて運用しています。個別銘柄の研究は大切ですが投資するタイミングもパフォーマンスを左右しますから、オプション動向にも幾らか気を配りたいところです。
 何らかのショックによるポジションカバーで連続して上げたり下げたりした後は往々にして巻き戻しがありますから、そのようなタイミングでレバレッジ・インデックスやオプションを(少しだけ)利用するなども良い経験になると思います。


 2013年の異次元緩和がスタートして以来、何度かバリュー銘柄が物色される時期がありましたが、金利動向が不透明になり相場に膠着感が出てくるとバリュー銘柄が物色される傾向があるようです。これがいつまで続くのかも注視したいところです。

 相場全体の動きに慣れておくことは大切で「休むも相場」ですから、余裕がある時に、ご自身の性格に合った投資手法を色々と研究されておくのが良いと思います。


(街のコンサルタント)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)