このところ宗教をめぐる話がネット上を駆け巡っている。
統一教会にエホバの証人と話題を呼んだが先週は、「幸福の科学」のカリスマ教祖として有名な大川隆法氏の突然の死去が話題となっている。
66歳という年齢での教祖の死去は若過ぎるとも言える。突然過ぎて後継者がどうなるのかなどの憶測を呼ぶ。それに加えて教祖との軋轢があった長男から飛び出す数々の問題発言に多くの方が驚きを禁じ得ない。
ここでは細かいことは触れないでおくが、1990年代から一世を風靡した新興宗教だけに今後の行方が気になる。
それにしても教祖である父親を語る長男の饒舌なこと。筆者はその饒舌ぶりに感心した。親の血を引いているのだろうか。選挙に出馬し政治家になろうとしているようだが、新たな人気YouTuberの登場の方が気になる。
何か物事を育てる発想というよりはNHK党のように「ぶっ壊す」というキャッチコピーの方が国民にとっては受け入れやすいのだろうか?
このヒロシと名乗るなくなったカリスマ教祖の長男氏も「オカルト宗教をぶっ壊す」と過去問題を生じた新興宗教を非難するメッセージとともに活動を始めている。
一種のビジネス化した新興宗教と同様に株式市場では新興企業が拡大志向を目指して投資家の評価を高める一方で、存在感のある老舗企業がまったく評価されずにきたが、このところ改めて見直されようとしている。
創業が1586年という松井建設(1810)はその典型だ。
自己株買いの実施が株価の上昇の背景ではあるが、時価総額が保有する現預金や投資有価証券を下回ってきたという構図が見直されようとしている。
同社の場合は民間建築工事を主体とする建設会社であるが、社寺というそれこそ宗教関係の施設を建設するというミッションを持って創業以来、着実に経営を続けてきた。
こうした老舗企業が低評価のまま来たことが日本の株式市場の問題点でもあるのかと個人的には思う。
一方で水面下で宗教に関わる上場企業はどういう訳か評価が高い企業も見られる。例えば経営者が幸福の科学のサポーター(信者)として有名な岡山の食品スーパーである大黒天物産(2791・時価5030円)は直近の業績が停滞気味に推移しているものの株価は堅調。今期予想営業利益39億円に対して時価総額700億円と評価は比較的高い。
宗教と上場企業との関わりが株価にどう反映されているのか研究されている方がいれば教えて頂きたいが、カリスマ経営者自体が新興宗教の教祖と同じ立ち位置となっている可能性もありそうだ。
かつてのダイエー中内功氏、パナソニック創業者の松下幸之助氏、最近の日本電産の永守重信氏、更にはソフトバンクグループの孫正義氏、ファーストリテイリングの柳井正氏などカリスマ経営者は宗教家とある意味同じ位置づけにあるとも言えそうだ。
世の中に影響力を持ったカリスマ教祖の突然の死去は様々なことを考えさせてくれるが、これからまだまだ長い人生を歩む残された者にとっては新しい時代への道標にもなるだろう。
(炎)
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