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お金について「考える」対談記事について~後編~

2022/09/09 16:18 投稿

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  • 小屋洋一
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-貯めて、増やすと平行しながら、幸せを感じられる使い方について考えていくとより良いマネーライフプランができあがっていく?


そうですね。そこで、見てもらいたいのがこの図です。(図1)



図1(出典:2022年 早稲田大学オープンカレッジ「新しい時代のお金のしくみ」ブルー・マーリン・パートナーズ代表取締役 山口揚平 講義資料)

 横軸が自分のために使うお金と時間の使い方、縦軸が社会(他者)のために使うお金と時間の使い方になっています。
 これまで「考える」で主に話してきたのは、横軸の使い方。将来の自分にお金を渡す方法論でした。
 でも、それだけでは本人の幸福度は頭打ちになってしまいます。

 マズローの欲求段階説でも、衣食住が整って生理的欲求、安全の欲求が満たされると、人の求めるものは社会的欲求、承認欲求に変わっていくとされています。
 しかし、人とのつながりや評価、自分の感じる充実感、幸せはお金で満たすことができません。

 そこで考えていきたいのが、縦軸のお金と時間の使い方です。
 たとえば、僕が十分な資産を築いてリタイアしたとしましょう。そこから縦軸に向かう活動を始めても、充実感を得られるようなコミュニティと出会うのには時間がかかります。
 大事なのは、現役時代から可能な範囲で縦軸を意識したお金や時間の使い方をしていくことです。

 ただ、忙しく働きながら、お金や時間に対する考え方や価値観を転換するのは難しいもの。そこで、マネーライフプランの相談を受けながら、横軸から縦軸への橋渡しをしていくことができないか。そうすることがクライアントさんたちの幸せにつながるのではないかと考えています。

 ボランティア活動や寄付もいいですが、社会的な活動と仕事が結びつけば働く期間が延び、人的資本的にもプラスです。生涯現役として幸せを感じながら取り組めるテーマがみつかれば、間違いなくその人の幸福度は高まります。


-ちなみに、小屋さんご自身が縦軸のお金や時間の使い方に目が向き始めたのはいつ頃ですか?


 僕は若い頃から株が好きだったので、就職してサラリーマンとして働き始めた時点で投資をしていました。
 ですから、横軸については早い段階で意識していたわけです。

 ただ、独立した当初は家計が厳しくなり、衣食住レベルを満たすことに懸命でした。それが独立から5年過ぎたあたりから状況が整い、だんだんと縦軸に目が向くようになっていた感じです。


-具体的にはどんなアクションを起こしたんですか?


 まずは寄付が増えました。大学からOBへの寄付が求められる機会に協力したり、友達が始めたクラウドファンディングに参加したり、最近で言うと、僕は将棋が趣味なので将棋会館を建て直すプロジェクトにも寄付しています。

 額は5万円でも10万円でも、自分が消費するために使うよりも、「好きな将棋のためにちょっとでも貢献できている」と思うと幸福度が高まります。


-今後はどんなゲストに登場してもらいたいですか?


 これまで縦軸のお金や時間の使い方をしたことがない人が、一歩目を踏み出すにはきっかけとなる情報が必要です。
 ですから、今後はこのコーナーでは横軸、縦軸のどちらの良さも知っている人、それも著名人の方々に登場していただきたいと考えています。

 ボランティア活動に力を注いでいる芸能人の方、地域貢献のプロジェクトに携わっているプロスポーツ選手など、彼らの経験を語ってもらうことが読んだ人の価値観を横軸から縦軸へと転換する刺激になると思うからです。


株式会社マネーライフプランニング
代表取締役 小屋 洋一


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)


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