株式投資を行う上で皆様の拠り所となる企業への評価はどういったところにありますか?
改めての問いかけに今更ながら「そんなの決まっています。」と自信をもって言える投資家はどの程度お見えでしょうか?
この億の近道に集う優秀な個人投資家や機関投資家のアナリスト、ファンドマネージャーの永遠の問いかけかも知れませんね。
企業価値は様々な尺度で説明することができますが、投資家の皆様は投資先企業の利益やそのベースとなる売上を出せる能力に関心をお持ちなのかも知れません。
創業期から社歴を重ね成長し上場に至った企業を対象に皆様は株式売買を実行されているかと思います。企業活動は実に様々なものがあり、そこに従事されている企業経営者や役員、スタッフ、従業員が取引先やクライアント、ユーザーとの関係の下で売上と利益を上げていくというのが企業活動。
事業のセクターごとにビジネスの方策や製品アイテム、サービス内容は異なり、業績も様々な要因で変化を続けていきます。そうした企業業績の変化を眺めながら投資家の皆様は評価をしていきます。
今週あたりは決算発表のラッシュ。
企業価値評価の根源となる企業業績の発表が相次ぎます。
企業価値には財務上の評価による価値づけもあれば、未来におけるこれからの成長性を加味した価値づけもあります。その結果として売りと買いが合致して株価が形成されることになります。市場で決められた株価をベースに時価総額(発行済み株式数×株価)は変動していきます。
ここから先は筆者の私見ではありますが、売上や利益を出せる能力、それを伸ばせる企業の能力に対して投資家は評価した結果として株価は形成されると考えます。
そんな難しいことではなく、単に儲かりそうだからとか、配当金が多いからという理由でその企業の株に投資されている方が圧倒的なのかも知れませんが、株式投資の本来のスタンスで未来においてリターンを上げようとするならそうした理屈になる筈です。
そこで問題になるのは、企業経営者の存在です。
企業経営者には役員も含まれますが、その企業を運営する経営者の能力に投資家はベットしているとも言えます。
ソフトバンクグループの株式に投資しているのは単に業績がどうだとかいう前に孫社長の能力に投資しているとも言える訳です。
かつて私もあの経営の神様とも言われた松下幸之助氏の息のかかった証券会社でお仕事をして参りましたが、あの当時は投資家は優れた経営者に率いられた松下電器株を高く評価して投資してきた訳です。
現在、存在しているカリスマ経営者と評される日本電産の永守社長やファーストリテイリングの柳井社長などもそうした高い能力を備えている日本を代表する経営者です。そうした経営者の存在が日本国の経済を支えているとも言えるかと思います。
オーナー経営者にはそうした人物が見出せますが、これに対してサラリーマン経営者には「なぜあなたはこの会社の経営者になっているのですか?」と言われそうな方々がたくさんお見えです。これが問題となります。
そうした企業の多くは株価の低迷が見られます。これが日本の株式市場にとっては足枷となります。
経営者の能力としてはセールス上のトークがうまいというのもあり得ますが、時流に乗ったビジネスの選定、先行投資先を見出す能力、先見性、財務戦略など様々にあります。
戦略に長けた経営者であることが高い価値を生みます。
これらの能力が結果として業績(売上と利益)にも反映されることになります。
こうした経営者の能力に加えて客観的なマクロ経済の動向、ビジネス自体の良否が投資家の評価につながり、これが株価に反映され時価総額にも反映されることになります。
日本の株式市場に上場する企業の時価総額は約715兆円となっています。
時価総額を意識した経営に個々の上場企業が鋭意努力することで日本の国力も高まるものと期待されます。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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