4月4日に東証新市場がスタートして1週間。
東証1部や2部、JASDAQ、マザーズといった区分がなくなりそれぞれがプライム、スタンダード、グロースの3つの市場に分かれて取引がなされています。もう皆さんも慣れてこられたかと思います。
問題は今後脱落組が出てきそうなこと。
プライムからスタンダードはまだしも、スタンダード基準が満たせない企業は上場維持できない事態ともなるので、精一杯努力して株価水準を高めていく必要があります。特にスタンダード銘柄には流通時価総額10億円という基準があり、一定の猶予期間内にこの基準を満たさないとなりません。
そこで投資家目線で考えるとそうした銘柄に焦点を当てて基準をクリアするまでの期間において株式を保有するという作戦で行こうとなります。
猶予期間はおよそ5年程度の期間が設けられているようですが、かなり先の話ではあります。
企業としては業績を上げていくことが第一の取るべき方策ですが、既に比較的業績が堅調な企業などでは積極的なIR活動を実行することで基準を満たそうとすることになります。
どうやって基準を満たすかは企業ごとにその計画書を掲げたりしておりますが、株価を一定水準まで引き上げるほか法人株主に保有株を売却してもらい、流通株を増やすなどの施策が求められます。
いくら頑張ってもなかなか時価総額が高まらないという悩み多き企業もあるかと思いますが、そのためには日頃からのその企業のファンづくりが欠かせません。その企業の株価のトレンドを向上させるためには企業自体の魅力をアピールする必要があります。
そのアピールのうまい下手が株価に反映されることになります。
先日、時価総額が15億円以下に留まる銘柄を調べたところ、やはり感じることは業績が上がっていない、経常利益が1億円以下に留まる銘柄や赤字企業財務内容の悪い存続に関わるような企業ばかりでした。
ただ、およそ100銘柄の時価総額の小さな銘柄の中には大化けしそうな銘柄もあることは十分に考えられます。しかも財務内容などからリスクの小さそうな銘柄もあり、それらでポートフォリオを構築してみたいとの衝動に駆られてしまいました。
いずれかのタイミングで本コラムにおいてもそうした時価総額が上場基準に抵触しそうな好財務内容銘柄で構築したポートフォリオを披露したいと思っております。
それにしても時価総額10億円以下の銘柄や日々出来高に乏しい銘柄は上場している意味が果たしてあるのか考えさせられました。早く退出してもらうべきではないかというのは率直な私の考えです。
それでも黒字であれば救いようがあります。
企業努力が見出せればこうした企業への投資からリターンも得やすいのではないかとも思われます。
【参考:時価総額9億円以下銘柄】
銘柄(コード・市場)/株価/時価総額
フジタコーポ(3370・S)/226円/5.6億円
ヤマトインダストリ―(7886・S)/620円/5.9億円
マツモト(7901・S)/1830円/6.8億円
ホーブ(1382・S)/917円/6.9億円
地域新聞社(2164・G)/416円/7.9億円
ラピーヌ(8143・S)/317円/8.0億円
新東(5380・S)/1972円/8.1億円
【参考:時価総額9億円から12億円の黒字銘柄】
オリエンタルチェイン(6380・S)/662円/9.7億円
日本出版貿易(8072・S)/1415円/9.9億円
大和重工(5610・S)/737円/10億円
アクセスG(7042・S)/816円/10億円
光・彩(7878・S)/2585円/10.1億円
アルファ(4760・S)/1240円/10.8億円
買取王国(3181・S)/616円/11.1億円
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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