有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。
=コラム「焦りは禁物だが業績の良い割安企業をポートフォリオに」=
(有料メルマガ第377回・2016/4/19配信号)
※2016年4月現在の内容です。留意してお読み下さい。
【前略】
他の投資家の投資行動に右往左往しないで、業績が伸びているのに株価が下げて、配当や優待のインカム・ゲイン利回りが自分の考えている水準まで高くなったら、投資を検討してみるのも良いと考え始めました。
今年の株式投資に関して、多くの購読者の皆さんが今年はアンラッキーだと感じているかもしれません。
業績が伸びており、配当なども増やしてくれている企業に投資しても、アッという間に株価が下げることが多いので、そんな時はツイていないと感じてしまうことが多くなります。
しかし、私は自分の人生を振り返ってみると、ツイていないと思っていたことが転機で、自分が救われていることが多いことをよく経験し、その経験から学んできました。
自分に起こっていることの意味を考えること。そうすることによって、その後の人生が大きく好転したりすることも多いし、恐ろしい災害をのがれることも多かったのです。
東日本大震災のときも、たまたま出張で東京に来ていて地震から逃れられた人もいれば、たまたま出張で東北に出かけ地震に遭った方もいらっしゃると思います。しかし車の渋滞などの偶然のトラブルで出張に出られずに、災難を逃れ命拾いした方もいたかもしれません。
自分に起こった「いやな出来事」をツイていないと切り捨てたり、損をしたと悔やんでいては、出来事の中に込められているメッセージを受け取り損ねてしまいます。
そして株式投資などの相場においては、過去は未来の出来事で常に変化してしまうので、中長期のスパンで投資を実行したのならば『ある投資行動をとった直後の株価の一時的な変動だけで、短絡的に失敗だった、成功だった』と直ぐに決めつけるのは、あまりにも短絡的すぎると考えるようになってきました。
「過去は可変的であり、未来は未知である。」「過去についても、未来についても、確定的なことは何も言えない」過去のコラムにこんなことを書いたことを覚えていてくださる方もいると思います。
株式投資を長くやっていると「あ、過去が変わるというのは、当たり前のことなんだ」と体感することが出来ます。新しい購読者もいらっしゃるので、またこのことを書いてみたいと思います。ただしデイトレードなどの短期投資には役に立たないことかもしれません。
デイトレードは一日で決着をつけるので、過去が未来で変わり続けることは体感できないとも思っています。
しかし中長期投資をやっていると「過去は変わる」ということを日常的に体験することになります。過去はいつも毎日のように変わってしまいます。
たとえ話をします。2000円で買った富士フイルムホールディングスの株価が1500円に下がった時、損切りしたとします。これだと2000円で買ったことは間違えだったということになります。そして1500円で売った株が1300円に更に下がれば、1500円で売った行為、損切りは正しかったことになります。これは富士フイルムホールディングスの株価が1300円のときの(一時的な)評価です。
でも富士フイルムホールディングスの株価が、そこから反転し将来(=未来)に1800円になりました。すると2000円で買ったのは間違いだった。1500円で売ったのも間違いだったというように、過去の評価は変わります。
実際には富士フイルムホールディングスの株価は2016年4月15日現在では4280円になっています。
すると富士フイルムホールディングスの株を2000円で買ったのは正しかったという評価になり、1500円で売ったのは大失敗であったというように過去の評価は未来の現実によって、たえず変化していってしまいます。
この富士フイルムホールディングスの株価の動きは2012年ごろ実際にあったことです。他の高配当優待銘柄にシフトしたことで、だいぶ持ち株数は少なくなりましたが、私は実際にはいまでも富士フイルムホールディングスの株を、少しですが持っています。
株式投資では、毎日のように株価が変わっていくので「過去は可変的であり、未来は未知である」というのが日々いやというほど体感させられます。
いまでは、株式投資ばかりでなく人生においても、犯罪は別としても「過去は取り返しのつくもの。なぜなら新しい経験をしただけで、過去の意味は一気に全部変わる。」「過去は可変的であり、未来は未知である。」「過去についても、未来についても、確定的なことは何も言えないというのが時間の中を生きる人間の健全な姿である」ということを常に意識して生きていたいと考えるようになりました。
このように考えることで、悔やむことが少なくなり、生きるのが楽(ラク)で楽しくなりました。
だから、いま苦しんでいることが、将来生きてくるためには、その苦しみの意味を考えながら、前向きに捉え、自分を腐らせてしまわないことがとても大切だと思っています。
【後略】
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
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