米国の利上げスケジュールの前倒し予想が増えてくるに連れ、株式市場は想定以上のスピードで下がりました。テーパリングのスケジュールは別として、一回目の利上げのタイミングを見るまでは投資は抑制すべきと考え、昨年12月からは弱気で構えていましたが想定以上に早い下げでした。


 それにしても、昨年末29日に997.82で引けたマザーズ指数が1月27日の728.25まで、約1か月(僅か18営業日)で▲27%も値下がりするとは・・・、下げるときは早いです(汗)。

 個人投資家好みの相当数のグロース銘柄も新型コロナが蔓延した2020年の連休前の水準になりました。流石に売られ過ぎと思いますが、2年近くを経て、これほど早く「行って来い」になるとは想像もしていませんでした。


 とは言え気を取り直して・・・、良い銘柄を買っているはず故に需給の悪化が修正されれば、いずれまた上がるだろうと考えています。米国株にも中長期投資の資金が入ったようですから、この乱高下の中、新たな投資タイミングを計る時期ではないでしょうか。

 米国2年物金利は既に1%の利上げを織り込んでいますし、3月下旬になれば世界的なインフレの見通しも、年内の米国利上げのスケジュールも見えてくるのではないかと考えています。その頃までは慎重にと・・・。
 少なくとも過去に例のない過剰流動性が続いた後ですし、この先また何が起こるかも分かりません。大国同士の摩擦も広がり、インフレ動向もまだ見通せません。

 相場は逃げませんから、慌てないようにと自身に言い聞かせています(笑)。


 我々個人投資家の強みは期限が無いことです。
 勿論100年とは言いませんが、機関投資家のように毎期決算が来ることもないので長いスパンで投資に向かえます。故に短期で売ったり買ったりしなくて良いので、きちんと運用すれば彼らより良いパフォーマンスになるはずと心得ています。

 戦略としては、米国市場の金利が上がることでPERの高い銘柄が売られ易いのは分かりますが、2年の指標利回りは1%を超えていますから市場は既に今年4回分の利上げを織り込んでいます。
 一方の日本は簡単には利上げが出来ません。この日米の違いを比較すれば国内のグロース銘柄が米国市場以上に売られるのにも違和感があります。

 グロース銘柄とは言え、しっかりとした業績を出しているのにPERが10倍台、20倍台の銘柄が増えてきています。外人投資家の売りに国内個人が反応し、且つ投げ売りもあったと考えれば、マザーズ指数で800辺りは売られ過ぎの水準と思われます。

 しかしながら、中小型株が売り叩きの対象にされ易い環境になったところに、それに輪をかけてファンド(機関投資家)が空売りを仕掛けて個人の投げを誘うのですから、国内の個人投資家は堪ったものではありません。株価が乱高下すると個人投資家に対しては直ぐに売買規制が入りますから、米国のレディット(ゲームストップ)のような機動的な対抗策も取れません。加えて、日本株の総還元性向は欧米と比較するとまだまだ低いままですから投資魅力も劣ります。


 十分な銘柄選別が大事な局面にきたと考えていますが、それでも迷われたらマザーズETF(2516)を買うのも良いかなと思います。


(街のコンサルタント)


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