億近読者の皆様こんにちは。
 子を持つ親御様のために、お金の教育論について寄稿させていただいております遠藤です。


 近年投資の世界でも重視されている言葉に、ESGやSDGsという言葉があります。
 企業は営利を追求する組織ですが、それだけではなく社会的責任も果たさなければいけません。

 最近は学校でもSDGsについて教えており、子供向けの投資セミナーをすると、中学生からは「投資をするならSDGsを推進していることが条件です」という声が聞こえてきます。素晴らしいことです。

 実はブラックロックのラリー・フィンクCEOもサステナブル(SDGsのS)を重視する発言をしています。
 環境や持続性を重視する姿勢は、世界最大の運用会社のCEOも、中学生も同じだということです。ESG、SDGsを重視する子供たちが大人になる頃には、もっとこれらのテーマが重要度が増しているでしょう。


 私は、子供投資家がもっと上場企業の「物言う株主」になったら、面白いと思っています。子供は本質的なこと見抜く力があり、大人ほど空気を読まずに発言をする力をもっているからです。

 「裸の王様」の話では、大人は本当のことが言えなかったのに、子供が「王様は裸だ」だといえました。

 実際に、私たちも10代の頃は空気を読みすぎず、言いたいことが言えたのではないでしょうか。シャイで発言をしたくない人はいたと思いますが、大人の世界特有の「空気を読む」のとは違ったと思います。


 私は、最近思います。

 「もし、上場企業の社長が中学校に来て、IRセミナーをやったら、どんな感じになるだろうか」

 子供は正直です。そのIRセミナーの後に、「その企業に投資したいと思うか、その理由はなぜか」「その企業に将来どんなことを期待するか」といったことを聞けば、おそらく無邪気な答えが返ってくるでしょう。

 「投資部」の部員は専門的な分析をすると思いますが、あえて投資に詳しくない学生の純粋な感想をきいてみたいものです。


 王様の裸を見抜く純粋な目で見た上場企業への評価を、私は聞いてみたいと思っています。少年少女の評価は、私たち大人の投資家にとっても大きな参考になるでしょう。

 子供の力は社会に影響を与えるかもしれません。


(遠藤)


[遠藤 功二氏 プロフィール]

 日本FP協会認定CFP
 1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
 MBA(経営学修士)

大学時代に借金に追われた経験からFPの資格を取得し、金融機関に就職。
証券会社と外資系銀行で延べ1,000人以上の顧客を資産運用アドバイザーとして担当した経験上、日本には金融教育が足りていないことを確信する。
自己責任が求められる社会で、子供たちが自立して生きていけるよう、お金の教育講座を実施している。子育て世代の親たちと子供たちに、金融の知識を届けるため教育特化のFPとして奔走中。

子育て世代のための金融教育サービスFP君
web:https://fpkun.com
メッセージ:koji.endo@fpkun.com


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