今週(1月24~28日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で804円92銭下落し(率にして2.92%の下落)、2万6717円34銭で取引を終えました。これで22年に入り、年初から4週連続の下落となり、下落幅は2074円37銭、下落率は7.20%となりました。
25(火)から26日(水)にかけて開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)は、3月の利上げ開始を示唆し、利上げ後に保有資産の圧縮を開始する方針を示しました。これは概ね市場の予想に沿ったものでしたが、FOMC後の記者会見でパウエル議長が、3月に実施が予想される利上げ幅を明言しなかったこと、3月以降の利上げのペースを明言しなかったことなどから、不透明感が増幅。米国の長期金利(10年国債利回り)が1.86%まで上昇したほか、原油価格も強含んだことで、内外の株式市場は調整色を強めました。
東京株式市場では27日(木)、チャート上の節目が集中していた日経平均株価で2万7000円の水準を割り込んだことで、売りが膨らみ、前日比841円安となりました。
続く28日(金)は、前日までの3日間で日経平均株価が1400円超下落したことで、自律反発狙いの買いが優勢となり、同547円高と反発。日米の金利差拡大を背景に、円安・ドル高が進行したことで、輸出比率が比較的高い加工型製造業(機械、電機・精密、自動車)など輸出関連セクターが買われる結果となりました。
折りしも、主要企業の21年10~12月期の決算発表が本格化しつつありますが、加工型製造業の決算は総じて好調を維持しています。当面物色の軸は、加工型製造業を中心とする大型優良株になるとの見方に変化はありません。
一方、日経平均など指数は当面上値の重い展開となり、当面2万6000円~7000円のレンジで推移するものと予想します。FRBの金融政策正常化の動向によっては、3月以降、2万4000円台への下落も想定しておいた方が良いように思います。
中長期的観点から、急ぐことなく買い場を模索する展開と考えます。
(水島寒月)
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