あけましておめでとうございます。
2022年もよろしくお願いいたします。
億の近道読者の皆様は日本株の個別銘柄を研究、投資対象としている方々が多いのではないかと思いますが、弊社では現在お客様に対して投資のアドバイスとして個別銘柄をお薦めすることはほとんどありません。
主にローコストなインデックスファンドやETFでしっかりとした効率的なポートフォリオを構築し、それをリバランスしながらメンテナンスしていくことを推奨しています。
そこで、今回は、なぜ弊社がそのようなアドバイス方針を取っているのか解説したいと思います。
1.個別株式のポートフォリオで、インデックスを上回ることは結構大変だから
これは、読者の皆様であればお聞きされたことが多いのではないかと思いますが、国内の投資信託において、信託報酬などの手数料控除後のパフォーマンスがインデックスを上回るものは、
・投資対象が国内株式のもので20%~30%
・投資対象が外国株式のもので10%
となかなかインデックスを上回るパフォーマンスを上げるということは運用業界の中でもかなりハードルの高いものです。
もちろん、個人の銘柄選定力を否定するものではないのですが、プロのファンドマネージャーやアナリストの皆さんがビジネスとして取り組んでも上記の結果であるという事はしっかりと事実として受け止めなければならないと考えています。
実際に小屋自身も個別株式での運用歴も20年以上ありますが、インデックスを個別株式ポートフォリオで上回るのは大変だし、そんな自信はないなぁというのが本音です。
2.多くの個人は、個別銘柄分析が好きではないから
インデックス運用を進める理由は、1の合理的なものよりも、2の理由の方が、大きいかもしれません。
小屋自身も個別銘柄を投資対象としていたのは、インデックスを上回るパフォーマンスをあげたいという所もあったかもしれませんが、どちらかというと個別銘柄を調査、検討する行為そのものが楽しかったというところが本当の理由であったと思っています。
しかし、多くの個人の方と接するに、普通の方々は個別銘柄の調査や研究などという行為は別に楽しいわけでもなく、どちらかといえば敬遠する個人の方が多いということにアドバイスの仕事をして気が付きました。
それであれば、個別銘柄の調査や研究に時間を使わずに、もっと自分が楽しめることに時間を使えばよいのではないかと思います。
3.多くの個人は、インデックス運用から生じるリターンで十分である
最後に、個人が投資する理由にも触れていきたいと思います。
個人が投資するのは、その人の人生において資産運用に取り組んで金銭的な要求欲求を実現させることが主たる目的だと思っています。
その中で、弊社では運用をする前に必ず長期的な個人のキャッシュフローの分析を行います。
その結果として、弊社に相談に来られる方々のキャッシュフロー的に目標とする利回りは、2~4%辺りに収斂されているなと感じています。
そしてその程度の利回りは、株式のインデックスをきちんとポートフォリオの一部として保有していれば十分実現可能な水準です。
したがって、なにも個別株式でインデックスを上回る必要性が、そもそも乏しいという事も理由の一つになります。
結論としては2の理由に挙げていた「株式の調査研究の行為そのものが好きで楽しい」という奇特な人を除けば、一般の個人の皆さんはインデックス運用をしていけばよいではないかという結論になると思います。
株式会社マネーライフプランニング
代表取締役 小屋 洋一
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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