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長期投資と自己投資

2021/11/01 15:29 投稿

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 億近読者の皆様こんにちは。

 小学生の親御様のために、お金の教育論について寄稿させていただいております遠藤です。


 私は子育て世代向けに投資の考え方をお伝えする仕事をしています。
 投資と一言でいっても「お金を増やすための投資」と「自己実現のための投資(以下、自己投資)」に分けられます。

 この2つ一見全然違うことに見えますが、「長期投資が大切」というところは共通しています。

 「お金を増やすための投資」は当然、株や投資信託を購入して、資産がすくすく育つのを待つことです。

 「自己投資」は、時間や労力を自分のために注ぎ、自分がすくすく成長することです。

 もちろん「お金を増やすための投資」の方も時間を使っていますね。

 どちらの投資も、人生一回しかない中で、大切な時間を費やすわけですから、よくよく考えて選択する必要があります。


 株を買うのであれば、ちょっと予想より決算内容が悪かったら損切りで売ってしまうような会社ではなく、その会社の復活すらも信じることができる会社に投資できると一喜一憂しなくて済むので精神的にも安定します。

 予想より悪い決算で株価が下がった時に買い増しをするくらいの気持ちであれば、下がるのが怖くなくなるということです。


 「自己投資」の方は本当に難しいです。
 将来の目標や夢を見つけること自体が難しいことなのですが、仮に見つけても子供たちがその道を目指す際に、さまざまなハードルがあります。

 例えば、「人の命を救うために医者になりたい」という夢を持てても、残念ながら医学部にすんなり入れる人ばかりではありません。受験に落ちてしまい諦める人は多いでしょう。でも、浪人を何度もすれば、入れるかもしれません

 どうしても医学部入学が結果的に難しくても、医療に貢献したいという想いが強ければ、医療機器メーカーに勤めたり、医療機器の会社を立ち上げるなど、自分のやりたいことのために医療の道を進み続けることができます。医者以外の道を進んだとしても、新設病院の出資者として間接的に医療に貢献できるかもしれません。
 もちろん、医者だけが医療従事者の資格ではありません。

 1度受験で落ちたというだけでその道を諦めてしまうと、そこで時間の長期投資は終わってしまいます。

 「医学部はだめだったから、適当に理系のどこかの学部に入れればいいや」
ということでは、医療への道に費やした時間は短期投資だったことになります。

 「投資は長期投資が鉄則」という考え方ができれば、自己投資も長期目線でとらえることができ、親としても子供の夢を長期投資目線で応援できるのではないでしょうか。

 親が簡単に「諦めろ」といってしまうのは、短期投資を促しているようなものです。
 「簡単に夢を諦めるな」というアドバイスは、いかにも長期投資家らしいといえます。


(遠藤)


[遠藤 功二氏 プロフィール]

 日本FP協会認定CFP
 1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
 MBA(経営学修士)

大学時代に借金に追われた経験からFPの資格を取得し、金融機関に就職。
証券会社と外資系銀行で延べ1,000人以上の顧客を資産運用アドバイザーとして担当した経験上、日本には金融教育が足りていないことを確信する。
自己責任が求められる社会で、子供たちが自立して生きていけるよう、お金の教育講座を実施している。子育て世代の親たちと子供たちに、金融の知識を届けるため教育特化のFPとして奔走中。

子育て世代のための金融教育サービスFP君
web:https://fpkun.com
メッセージ:koji.endo@fpkun.com


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)

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