総裁選も済み、自民党で執権を振るってきた二階幹事長が退任されました。
一昨年の広島での河井夫妻の選挙不正事件に絡んで、遅くとも河井元法相が辞任を申し出た今年3月辺りに「幹事長としての責任がある」として辞任に言及するくらいであれば、自民党の動きも世間の風当たりも随分と違っていたものと感じます。
加えて、和歌山県でのIRに絡んだ不動産取得や、GOTOの推進などでも色々な噂が飛び交っていた方が後ろ盾では菅首相の評判が落ちるのも止むを得なかったのか。安倍政権時代のモリカケ問題などでも全く進展がなく、有耶無耶にしたままであったことなどでもリーダーシップの欠如と判断されたのでしょう。誰が政権を担うことになっても、やはり様々な柵があるのですね。
昨年の菅政権誕生時には柵の無い(と思った)新首相に期待したのですが、政界はそんなに甘いものでは無いようです。リーダーシップが無いとの批判が広がった菅首相は、有権者の目には所謂「大物への忖度の度が過ぎる」と映ったのでしょう。派閥の後ろ盾が無い仕事人の宿命か。今さら愚痴っても詮無いですが・・・。
さて、今回の総裁選と衆院選によって、そのような閉塞感が幾らかでも打開される展開を期待しています。新首相の方針などが見えてくれば株式市場に追い風になるのではと考えています。
日経平均が30,000円ちょっとでPER14倍。現在の金利状況が続き、今後の業績修正に期待を持てるなら居心地の良い水準です。但し、新型コロナの感染が治まらず内需の抑制が続き、政治改革やデジタル化などの構造改革に進展が無ければ株式市場は足踏みしそうです。
先週末の日経新聞にもありましたが、海外ファンドは日本株をグローバルのヘッジに利用しており、個別に見ていくと中小型株でもマメに空売りされている状況が分かります。
安心して空売り出来ない(投資家本位の)厚みのある制度の見直しや市場構造にならないことには、いつまで経っても博打市場の地位に留まり、長期投資資金は海外株(特に米株)に流れてしまいます。国内市場の課題ですね。
新首相に期待がかかりますが、首相が誰であれデジタル化や透明化による行政の無駄や既得権の排除が必要です。それらの進展に期待して、デジタル化をベースとしたレジャーや観光、不動産、医療、音楽、資源などなど。中心となりそうな企業の株は多少の上下動は気にせず、長期保有するつもりで持っています。
(街のコンサルタント)
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