今週(9月21~24日)の東京株式市場は、祝日(20日、23日)二日を挟んだ3日間の立ち会いでしたが、日経平均株価が週間で251円24銭下落し(率にして0.82%の下落)、3万500円05銭で取引を終えました。
5週ぶりの下落です。
中国の不動産開発大手の中国恒大集団の経営危機問題への不安から、米国株が大きく売られたことで、3連休明けの21日(火)の東京株式市場では日経平均株価が前週末比660円安と大幅に反落しました。
続く22日(水)も前日比200円安と続落。しかし、祝日(23日)を挟んだ24日(金)は、中国恒大集団の債務問題への不安が一旦薄らぎ、22日比で609円高と大幅に反発し、17日以来、1週間ぶりに終値で3万円を回復しました。
先週も述べましたが、中国政府・共産党は、金融システムの混乱につながる事態は放置しないものと考えます。
また、21~22日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)で、米連邦準備制度理事会(FRB)は、テーパリング(量的緩和の縮小)開始を11月にも決定するとし、合わせて、テーパリングを半年程度で終了させる意向を示し、利上げ時期の前倒しを示唆しました。
金融資本市場の想定に比べ、やや「タカ派」的な内容となりましたが、このところ、米中両国の景気減速懸念が強まっていたことに対し、FRBが「金融正常化」を進める意思を鮮明にしたことで、景気の先行きに対する不安が薄らいだと考えます。
これを反映し、米国の長期金利は上昇し、外国為替市場では、ドル高円安が進行しました。
これまでも述べてきましたが、米国の景気の回復→米国の長期金利の上昇→ドル高円安の進行は、「日本株が上昇し易い」流れと言えます。
先週の見解を繰り返しますが、
(1)新たな首相の下での経済政策展開への期待
(2)新型コロナの感染拡大の一服
(3)10月末から本格化する国内主要企業の21年度上期決算発表への期待
(4)「衆院総選挙時には株価が上昇する」とのアノマリー(過去の経験則)
(5)「例年10~12月には株価が上昇する」といった季節的習性への期待
などを背景に、日本株は再び上昇に向かうものと予想します。
(水島寒月)
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