このところ、筆者は中古車オークションのオークネット(3984)を継続フォローしている。
知らない人が多いかも知れませんので同社のことを簡単に紹介しておきたい。
同社は自動車という生活必需品を実物ではなく映像を含めたデータだけオークションにかけて流通させる仕組みを構築した日本のみならず世界的に見ても稀で先駆的なビジネスを展開してきた。
四輪やバイク、花卉などのアイテムを対象にしたオンラインオークションからデジタル機器、ブランド品などへアイテムを広げながらエリアも日本から世界へと広がり、ますますの発展を遂げようとしている。
同社はMBOで一旦は上場をやめたという経緯がある。
改めて上場したのは2017年3月から。公開価格1100円に対して初値は1300円と穏健なスタートだったが、その後は高値1992円と安値743円(コロナショック時)のゾーン内で推移。
自ら特許を取得したデジタル機器(スマホやPC、タブレット端末)関係のオークションビジネスは世界的に拡大中。コロナ禍を契機に本格浮上を開始したと言えそう。
更にオークションアイテムはブランド品(BtoB)にも拡大。
昨年10月に連結子会社化したC向け主体のブランド品買い付け会社、ギャラリーレアの売上が貢献し、今12月期1Q決算は65.8%増収、70.4%の経常増益を達成した。
1Qの売上高92.68億円、経常利益20.17億円(為替差益1.6億円)となったことで通期の業績見通しも上方修正。通期は売上高343.51億円(+42.7%)、経常利益45.58億円(+25.1%)を見込んでおり、業績は好調(今期予想EPS90.6円)。
過去最高益が見込まれる中で株価は全体相場が停滞する中で比較的穏健なまま推移。2017年の公開初値1300円とほぼ同水準で推移しているが、皆さんはどのように評価されるでしょうか。
1Qの好業績決算を発表した同社が不人気なのは認知度不足のためか?
素朴な疑問としては1Q業績は恒常的なのか?特殊だったのか?単純に4倍するわけにはいかないのか?
最新の四季報で出ている浮動株(50単元保有者の株数合計)比率は3.9%(108万株)にしか過ぎない。でも本当だろうか?
最近の高値1497円後の出来高合計は115万株を越えていますが、これでいくと浮動株はかなり吸い上げられたのかも知れません。
今、市場内では半導体の生産不足からそれによる新車の生産減が話題となり中古車が見直されているようだが、同社は中古車オンラインオークション会社として改めて見直されるのかも知れない。
それ以上にデジタル機器の取引拡大、ブランド品の取引拡大は収益に貢献し、同社の事業発展に方向性を感じさせてくれる。
更には医療機器、EV用バッテリーなど取り扱いアイテムの広がりを念頭に入れれば未来への期待はますます広がりそうだ。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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