先週は接待に現を抜かしている役人は国家の恥と書きましたが、恥は民間にも広まっています。
東京の下町では各地区の町会を構成する役員さん達の過半は80前後のお年寄りです。その方達が持ち回りで(有志で)各所にあるゴミ集積所を清掃していますが、ここ数年はルールを守らない不正投棄が目に余ります。
一般可燃ゴミの収集日に資源ゴミや不燃ゴミまで出されるのはまだ良い方で、中には椅子や掃除機といった粗大ゴミまで夜間に捨てられています。
「自分さえ良ければ」が広がっており、近所のお年寄り達では解決できず「困った」を繰り返すだけです。
そこで、何か解決手段は?と調べましたが、大田区のHPでは不法投棄については在り来たりの情報しか載せておらず(他の区より手抜き)、ゴミについては地域の清掃事業所へ電話を・・・としかありません。
清掃事業所に電話したところ粗大ゴミは数日後には片づけられていましたが、これでは不法投棄を減らすためには何の解決にもならず、輪番で掃除してくれている町会有志の皆さんの負担も減りません。有志に頼むだけの状態=今のままのやり方では10年後には破綻しそうです(汗)
では警察は?と言えば、産業廃棄物の不法投棄なら動けるけど一般ごみでは権限が無く「余り酷くなるようなら相談して下さい」と、協力姿勢を示してくれました。とは言え、この縦割りに縛られた運営方法も何とかしなければ効率化が進みません。監視や罰則も強化すべきです。
この時代ですから簡易型の監視カメラを集積所にセットして、並行して犯罪防止に役立てるなど色々と方策はあるでしょうし、ITを利用すれば初期費用はかかるものの長期的には相当の行政コスト(負担)削減に繋がると思われます。が・・・、そこはお役所仕事。そう簡単にはやり方を変えられません。前例主義と既得権が邪魔をします。
コロナ禍への対処でも似たような非効率性が次々と浮かび上がりました。
接待や天下りばかりに精を出さず、上層部こそ責任感を持って役所の仕事をしてもらわねばなりません。町会の役員さん達はこれからもどんどん高齢化しますから掃除の担い手も居なくなります。時代は変わっています。民間の善意に委ねるだけの古い行政手法では限界が見えています。
立法府に居ると言うのに利益誘導に現を抜かすマヌケな政治家に翻弄され続け、気が付いた時には天下りやタダ酒に浸るようになる(若い頃は優秀だった)一部の官僚達。期待した小池都知事も最近は知事権限でも出来る仕事を放置し、自身を目立たせるパフォーマンスばかりが目につきます。
こんな政治家や知事を選んでしまうのも民度故か?と考え込んでしまいます。
その一方で、政府支援による金余りを背景に乱高下を続ける株式市場や商品市況。本日も先物主導で買われており、日経平均株価は前引け時点で488円の値上がりのうち寄与度上位5銘柄の株価上昇分だけで231円も押し上げています。
コロナ禍に対する非効率な支援が続くことで資産・所得格差が広がり続けます。
この3月~4月は昨年秋に高値を付けたハイテク銘柄の選別をする時期と考えていましたが、市場のエネルギーが大きく、乱高下が激し過ぎて手を出し辛いです。市場全体をけん引しているNY市場も金利の先行きが不透明と感じますし、明日は米国のメジャーSQもありで、2月に入ってからは「休むも相場」状態です(苦笑)
今年に入ってからは景気敏感株(バリュー株)が人気ですが、そもそも期初予想がコンサバ過ぎた会社の上方修正が目立ちますし、想定以上の財政支援がいつまで続くのか次第とも感じます。一昨年までの業績と比較しても上がり過ぎと感じる銘柄が増えたためバリュー銘柄への追加投資は見合わせています。
東洋経済の特集にもありました質の悪いMS(ムービング・ストライク)による増資などにも注意したいところです。もうこんな記事が出るのかと感じましたが、確かに昨年春過ぎに短期の運転資金で調達していた場合には資金繰りが悪化してくる時期です。
雇用安定のための財政支援は必要ですが、いつまでも続けられるものではありません。
日本のセーフティーネットがしっかりしていれば(リカレントなどで)時間稼ぎをしつつ労働移動を模索できますが、今の制度では「人間関係を含めた全ての資産」を失わない限り生活保護を受けられませんし、職を失った際の支援も貧弱なため再起も難しくしています。収入を失うことへの恐怖が積極的な労働移動を妨げるため日本では起業が増えにくく生産性も上がりません。
そんな中、今朝の新聞では、小中学生では「会社員」が人気の職業上位になっているそうです。在宅で仕事をしている父親を見ているからとありましたが・・・、会社員ってそんなに楽では無いのに、何とも不思議な感覚です。
本来の仕事をせず、議員バッチの維持にしか興味のないゴキブリ(国民の恥)と権限を持つ役人の既得権維持DNAにより、結果として必要な法整備や行政がなおざりにされてきました。結果として生産性が上がらず所得も増えず、痛みを受けるのは、どの国でも、いつの時代も弱者ばかり。
有権者(特に若い世代ほど)が本気で行動を起こさなければ弱者放置の癒着政治と癒着行政が続きます。
(街のコンサルタント)
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