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 試行錯誤が続くGOTOでは次々と細かな制度変更が為されています。
 天下り先への予算作りや(by役人)有権者へのバラマキを絡めたい(by政治家)両者の思惑を盛り込んだ結果、杜撰な(短絡的)制度設計が余計な無駄や混乱を生み出しています。
 初めから旅行関連業者からの申告をベースに前年までの粗利の何%を支援する。但し明確な不正が露見した場合には禁固刑を含め支援額の10倍の罰則を科す・・・、くらいの厳しい罰則も盛り込んで施行すれば良いかと考えていましたが、そもそも全てを救う夢のような制度など土台無理な話です。

 制度利用者の善意に頼り、そして罰則も緩ければ、それはもうモグラ叩きのような制度になりますし、持続化給付金同様に、詐欺集団に限らず抜け穴を探して儲けたい人にとっては何でもアリの参入を許します。


 さて、先月下旬は大統領選前のポジション整理の売りが出たのか?株式市場では幅広く売りが出ました。それらの反動なのか?11月に入ってからの4日間でNYダウは約1,888ドル(7.1%)も値上がりし、ナスダックは約979ポイント(8.97%)も値上がりしました。
 9日と10日の2日間についてはNYダウが1,097.52(4%弱)の値上がり、ナスダックは341.374(3%弱)の値下がりとなり、テクノロジー銘柄からバリュー銘柄へのシフトも見られました。

 本格的に相場の潮目が変わるのか?気になるところです。


 とは言え、割安な銘柄が多いと言われる日本株で、確かにバリュエーション上は割安ではあるものの、買いたくなる(保有したい)バリュー銘柄が中々見つかりません。しかも景気が急回復するとも思えませんので、故に先日からのバリュー銘柄物色の動きには懐疑的になっています。

 日経平均株価も10月末(30日)の22,977円から11月11日までの7連騰で約10%もの急騰です。動きが激し過ぎて私のような旧来型の人間の感覚ではとても付いていけません(苦笑)。


 米国大統領選は済みましたが、誰が大統領になってもまだ米国の凋落傾向は始まったばかりであり、2001年の911テロ事件辺りからは米国の統治(政界)に不安定要素が増え始め、軋みが目立ち出したかなと感じています。

 超緩和型の金融政策は格差拡大と言う弊害を伴うことが明らかになっていますが、それでも緩和の手を緩められず世界的な金余りが続くのでしょう。それ故に価格変動も大きくなりますから、今後の相場動向を占うのはとても難しいと感じます。


 この10数年で金融市場も様変わりしました。
 リーマンショック前後の頃には金融市場関係者の間で「これはアルゴで動いているのかな?」などと言った会話がされていましたが、今やそんな牧歌的な会話は聞かなくなり、既に短期(投機)資金の相当部分がプログラムに沿って自動で売買をする時代です。
 今月に入ってからの急騰にしても日本株が割安だからと言うよりも、その資金の速さからグローバルマクロの待機資金がリスクオンで流れてきただけではないか?またはバリュー系のショートカバーか?などと考えています。

 我々一般投資家もこのような市場の変化に慣れていかねばなりません。
 決算数字などが発表されるたびに「想定外に、いつ大きく動くのか分からない」相場の中では無理は出来ませんし、注意も怠れません。

 相場変動の大きな時期であり、且つコロナ禍で家に居る時間も増えましたので、慌てずじっくりと成長しそうな銘柄を探していく良い機会と捉えています。

 急がずとも相場は逃げませんから、地道に銘柄を研究しつつ、安いと感じた時に徐々に買っていけば良いだけです。

 この春に買ったIT株も優待株も、行き過ぎか?と感じた株式の一部を売っただけで、7割ほどは放置しています。下手に思惑で売り買いすると失敗を重ねるだけであることを経験から学んでいますから(苦笑)。


(街のコンサルタント)


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