今週(10月5~9日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で589円79銭上昇し(率にして2.6%の上昇)、2万3619円69銭で取引を終えました。4週ぶりの上昇です。
前週末は、米国のトランプ大統領が新型コロナウイルスに感染したことで、政治的な不透明感が濃くなりましたが、入院したトランプ大統領が5日(月)に早くも退院したことで米国の政権運営の持続性に対する安心感が広がりました。また、追加のコロナ対策も、与野党間の協議が難航。トランプ大統領の発言も二転三転しましたが、空運会社や中小企業向けの支援策を検討するとの同大統領のツイートを受け、これも株高の支援材料となりました。
米国の各種の世論調査では依然として民主党のバイデン候補のリードが続いています。ただ、勝敗のカギを握る激戦州での支持率の差は小さく、トランプ大統領がこれらの州を制する可能性は残されています。同大統領の新型コロナ感染により、「支持者の結束が強まった」との見方もあり、予断を許さぬ展開が続くとみられます。
また、国内主要企業の業績に関するアナリスト予想は改善傾向にあります。
今月末より、20年度上期の決算発表が本格化しますが、悪いながらに上方修正が相次ぐ可能性があります。
10月は例年、株式相場が不安定になる傾向があり、特に大統領選の年は下落した例が多くなりますが、主要中央銀行の金融緩和、世界景気および企業業績の回復傾向を支えに、徐々に上値を追う展開になるものと予想します。
特に、好業績が見込まれる中小型株の騰勢は続くのではないでしょうか。
(水島寒月)
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