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 有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。


=コラム「安心できる企業の株でポートフォリオの再構築したい」=
 (有料メルマガ第414回・2017/1/10配信号)



【前略】


 株式投資にも、人生にも、その後の状況を大きく変える『いざ』という瞬間があります。この『いざ』というときの決断の結果が、株式投資では運用成績を決め、人生においては運命を決めていくのです。

 自分にとって一番大切な人生の岐路を決定づける『いざ』というときに、より有利な決断するための冷静さや決断力を身に着けていくためには、株式投資を行うことで行っている決断は本当に役に立つと感じています。

 あたりまえのことですが、何かを身につけたいと思うなら、それなりの努力をする必要があります。そして実践による訓練が大事です。

 だから株式投資で成功するにも当然に、かなりの努力と経験が必要となります。私は2017年の株式市場でもきっと起こるであろう、多くの『いざ』というときに、去年以上に上手に立ち回れるように、有利な決断を行えるように、いくつかの自分の投資方針を年末年始で考えていました。


 私も51歳でサラリーマンを自己都合で卒業してから、投資だけで11年間を生き抜いてきました。

 この11年間の間には、ライブドアショック、リーマンショック、東日本大震災、イギリスのEU離脱の決定など、多くの厳しい人災や天災が襲ってきて、日本の株式市場は平穏な道ではありませんでした。

 しかし、多くの株価暴落の後は、必ず大きな株価のリバウンドが起こってくれました。株式投資を継続していたことで、このリバウンドの恩恵を手にすることが出来ました。

 お金を何かで運用して利益を得ようとするならば、預貯金のような安全資産で運用しては、資金を大きく育てることはできないでしょう。特にゼロ金利のいまの日本では不可能に近いです。

 私がサラリーマンを卒業した時に銀行や郵便局に、何かの必要が起きた時のための用心として残した定期預金や定額預金は、11年後のいまでも、そのままにしています。しかし定期預金や定額貯金の利子では、まったく増えていません。利率がゴマ粒のように小さい低い利率ですから当たり前です。

 しかし株に投資した資金は2倍以上に増加しています。サラリーマンを辞めてから、残っていた住宅ローン(2000万円以上)を、リーマン・ショックの前に一括返済したり、自宅をリニューアルしたり、11年間の毎年の生活費などに使用した資金をすべて合計すると、7000万円程度の金額になります。

 これらの費用は、株式投資の運用益や不動産投資の家賃など、私の運用によって生み出されたお金によって賄われました。

 7000万円ものお金を使用しても、預貯金は減っておらず、株式運用金額は2倍くらいには増加しています。預貯金だけで運用していたら、間違いなく定年直後に持っていたキャッシュは、ほとんどゼロになっていたはずです。


 このような自分の体験から出した結論は、毎年の株式市場は大きく乱高下して一時的に株式投資額が大きく減ってしまうことはあったけれど、その後の株価上昇で減った以上に増えたので、やはり株式投資などのリスク資産の運用は必要だったしこれからも必要だということです。

 株などのリスク資産に投資するには、いま持っている現金をいつのタイミングでリスク資産に投資するか。その決断が必要になります。つまり大事なお金をリスク資産に上手に投資するというリスクを取ることで資金を増やすことが可能になります。

 しかし投資家ごとに異なっている、取ってよいリスクと取ってはいけないリスク。つまり自分が取って良いリスクと取ってはいけないリスクの見極めが出来ていないと、たちまち大きな損失を受け、市場から退場を迫られるのが株式市場です。

 定年直後で、いまのように年金という安定収入を持っていなかった私のような投資家ならば、その企業の株の時価総額に比べて、現金性資産や賃貸不動産の含み益の金額が1.5倍から3倍くらい大きな資産をすでに持っている資産の割安株に分散で投資しておくようなリスクを抑えた投資が相応しいと考えています。

 私は実際にそのような企業の株に分散投資して、先ほど紹介したような成果を手にしてきました。そのようなリスクを抑えた株式投資でも10年もたてば果実は十分すぎるほど大きく実ります。


 サラリーマンのように安定収入で生活費を賄えるなら、このようなリスクの低い投資を主力にしながら、バイオ創薬やIoT関連の企業のように、ちょっと冒険的だけれど、もしかしたら株価が2倍どころか10倍くらいに急成長するかもしれない夢のある企業にも少しだけ投資しておく。そんな株式投資も加えていくことが夢があって良いとも感じています。年金という安定収入が出来たので、私も夢銘柄への投資を一部の小さい資金で行っています。


 それでは2017年の株式市場を生き抜いていくために決めた私の投資方針を、ご紹介したいと思います。


1.『株価はなぜ動くのか』をいままで以上に強く意識して投資を行いたい。

 株式市場は、株式会社が事業を遂行するために資金を調達するための機能を果しています。企業が事業資金を調達する方法は、株式を発行し、これを投資家に買ってもらうという方法があります。投資家が投資した資金は企業の自己資金となり、借入のように貸主に返す必要はありません。

 しかし株に一旦投資したら、そのお金を別なことに使う必要が出来たとき返してもらえないというのでは、投資家は投資に二の足を踏んでしまいます。
 そこで株に投資した資金を使いたくなったとき、別の投資家に株を売って、投資した資金を回収する場所が必要になります。その役目を果たしているのが株式市場です。

 株式市場では多くの企業の株が売買されています。その売買を活発に行なわせる大切な仕組みが、株価が変動して、うまく売買すれば一攫千金を狙えるかもしれないという射幸心です。

 私は株式市場を成り立たせる仕組みとして、株価が「人間の欲望と恐怖」を原因として動き、その株価が上に下に動くということが、投資家の資金を株式市場に呼び寄せる魅力(=すなわちエサ)として機能するという仕組みで作られているゲームだと理解しておくと分かりやすいと考えています。

 株価が右肩上がりに上がり続け、下がることがないならば、そんな株を売ろうという投資家はいないでしょう。よほどお金が必要な投資家なら売るかもしれませんが、そうでないのなら、まず売りません。そうすると、その株を買いたい人がいても、買うことができません。

 では下がり続ける株を買う投資家はいるでしょうか。そんな損をすることがわかりきっている株を買おうという投資家も、普通はいないと思います。

 株価が上下に変動しているからこそ、変化しているからこそ、もっと上がるかもしれないから買おうという投資家。いやいやこれからは下がる可能性のほうが高いから売っておこうという投資家。つまり意見の異なる投資家がいるからこそ株式市場で売買が成立し、いつでも現金に換金できるという安心感を投資家に与えているわけです。

 このように理解しても、どの株が上がり、どの株が下がるかということとは、まったく関係がありません。特定の企業の株が上がるか下がるかは、その企業の個別の事情に影響を受けるからです。

 しかし業績がとても良いのに株価がなかなか上がらない出来高の少ない株には投資家の資金があまり回ってこない理由は、想像することが可能になります。出来高が少ないと、売りたいときに売れないという致命的なリスクが存在しているからです。

 もちろん、そのような出来高の小さい企業の株でも、いままで以上に業績が良くなるとか、魅力のある優待を新設するとか、TOBの可能性が高くなるなどのカタリストが発生すると、いままで投資している投資家が少なかったことで一気に株価を上昇させる可能性は持っています。これも株式投資の醍醐味の一つです。その企業の株に投資したいという投資家が増えると株価は上がりだします。そのことも忘れてはいけないと考えています。


【中略】

株価はその企業に投資したい(=買いたい)という
投資家の需要という光がさすことによりマーケットの上に写しだされた『バーチャルな影のようなもの』です。その影は投資家の欲と恐怖が作り出したプリズムを通過することで大きく歪みます。

 証券取引所のボードのうえで1秒以下のスピードで変化していきます。光がないと(=投資家の買いたいという需要)がなければ影(=株価)はできません。

 しかし実社会に存在する『企業のリアルな価値』は影(=株価)の大きさとは関係なく、実在していることを忘れるべきではありません。

 投資環境が極端に悪化して光(=需要)がなかったら株価はつかず、少ししかない(=需要が小さい)と小さな影(=株価)にしかなりません。

 株ではなく、実社会のなかに存在する大きなビルや橋、巨大な池や山などの厳然として存在するリアルなものでも、太陽の光がとどかない夜に嵐が起きて月の光さえなければ、暗黒の中で、その大きさを人の肉眼ではとらえることはできません。

 真っ暗闇の中で、巨大なビルが見えなくてもビルが存在しないと思う人はいないと思います。

 でもマーケットのボードに写る株価が小さいと、多くの投資家は『企業のリアルな価値』も小さくなったと勘違いしているように思われます。

 もちろん株をキャッシュに替えるためには、いまボードに写し出された株価、すなわち買いたい投資家の買いたい価格(=需要)で手放すしかありません。

 しかし嵐の中で手放さなければならない理由がない以上、持ち続ければ良いだけです。株価と企業の価値は同じだという勘違いをしないことが大事だと考えています。

 株のトレードというのは株価(または儲け)を追いかけて、とらえるための狩りのようなものです。だから株価を追いかけて捕らえて、ボードの数字が上がったら(=とらえた時の株価から上昇したら)手放して、キャッシュに替える必要があります。

 しかし企業の価値に投資して買い持ちするという投資スタイルなら、需要が消えた大嵐に持ち株を手放すのはバカらしい愚かな行為です。

 2016年の暴落時に研究銘柄として企業の株は、その後に大きく上げたものが多かったです。そして2017年にもきっと大きな株式市場の下落が起きると予想しています。

 その暴落時にこそ普段から調べておいた企業のファンダメンタルズを心の支えにバーゲンハンティングを実行するチャンスにできるように、準備を怠らないようにしたいと考えています。


【後略】


経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎


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