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投資情報メールマガジン                   2020/06/08
         炎 の 投 資 情 報 (第296号)

        -プロが導くお金創造のための投資情報-
                              週1回発行
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 株式投資には不安がつきもの。山あり谷ありの株式相場を冷静に眺めるアナ
リストが発信する情報をお楽しみ頂ければ幸いです。

 志を大きく持たれた読者各位の大いなる発展と成功を祈願しております。
 ご一緒に頑張りましょう!!

 なお、一部を「億の近道」に掲載することがありますので、あらかじめご了
承下さい。


    ★当メルマガは等幅フォントでの閲覧を前提にしております★


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              -本日の目次-


 ■はじめに
 ■相場の視点 ~過剰流動性相場の到来で循環物色が続く~
 ■前代未聞の株価変動を見せたズーム(6694)株の行方
 ■炎の出遅れ銘柄チェック(6銘柄)
 ■次回予告


         報告者:炎のファンドマネージャー


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■はじめに


 梅雨入りを間近にした今日この頃。皆様いかがお過ごしでしょうか。

 あのクラッシュから3か月ほど経過しようとする中で、皆様の投資スタンス
はいかがでしょうか。
 コロナ禍への対応は社会全般に進みつつありますがまだ第二波の到来が予想
されるなど油断はできません。株式相場も同様に油断はできないのですが過剰
流動性相場の到来をバックグランドとして買い方有利の展開が続いているよう
です。

 山あり谷ありの株式相場。
 3月の谷底から這い上がり、多少は途中で休みを入れたが、一気に山の頂き
をまた目指しているのか元気あふれる展開である。
 コロナ禍どこ吹く風。投げ込まれたキャッシュの使い道がなく、市場にうご
めくホットマネーが、株価の押し上げにつながっているようだ。

 人の心理で動きやすい株式相場もお金のパワーには逆らえないのか、足下の
景気が不透明な中で米国株の上昇に連動した格好で強展開。年初来高値まで4
%余りにまで接近した日経平均は限られた銘柄に偏っているいびつな構造だと
いう点を多少は割り引いて考える必要はあるが、上がってくれば投資家の懐は
余裕が出てくる。
 売りで儲けようとした一部の投資家(投機家)のパワーは日銀をはじめとし
た買い勢力に押されてしまい上げの勢いに抗することはできない。比較的日本
株にクールな見方をしてきた有力外国人投資家ジムロジャーズ氏も日本株を買
っているとの話も出るぐらいだから推して知るべし。

 やや過熱気味な相場展開ではあるが、既に先週末の米NASDAQ指数が高
値を更新したことで今週週初も賑やかな活気ある展開が見られる。ここでの全
体相場の行方と個別銘柄の株価変動を今週も冷静に皆様とともに見守ることに
したい。


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■相場の視点
~過剰流動性相場の到来で循環物色が続く~
(本日の億の近道でも一部掲載予定)


 有頂天になりそうな株価の上昇に、「ゆめゆめ油断を召さるな。」といった
老婆心的なアドバイスなどは不要と言われそうな相場展開となっている。
 好需給に支えられた市場はどこまでの株価上昇を演出することになるのか?

 この相場は過剰流動性を背景にしたものである点が上げの理由となっている。

 つい3か月前のコロナクラッシュの状況を考えると、「まさか、そんなこと
が起きるとは・・」と多くの警戒した投資家がこの上げ相場に引き続きの警戒
感を持つことになることは想像に難くない。
 今回の上昇相場のメカニズムを解説する市場関係者は筆者も含めて当初は日
経平均が半値戻り水準を超えればどこかで2番底をつけると見て慎重な投資ス
タンスを採ってきたと推察されるが、ここに来て、このまま1月の高値を抜け、
日経平均が2万4500円~2万5000円に向かうとの強気の見方も出てき
てもおかしくない。
 とにかく行き場がないお金がうごめく展開となっているのだから、あとはど
んな銘柄でリターンを上げるのかという視点が重要となる。

 どうやら2番底形成の議論はあまりの相場の強さに杞憂に終わり、いつの間
にかどこかに消えてしまいそうな展開だが、この背景が過剰流動性を背景にし
たものとなれば、株式投資の考え方、運用スタンスを変更していく必要がある。

 日銀や年金資金による株式買い支えに加え企業の自己株買いが株価の下支え
を果たしてきたが、そうした資金が市場に集まってきた高値警戒感を持ち始め
た個人投資家の売りを吸収。その結果、個人投資家にも行き場のないお金が溜
まってきた。
 そうしたお金が個人投資家好みの材料銘柄に向かった。その結果、マザーズ
指数にも強力な上昇パターンが見出せるようになってきた。

 本来なら設備投資などに向かうお金もまだそこまでの気運は高まらず、不動
産もコロナ禍でテレワーク化、Eコマース化が進みこの先の市況は不透明。消
費税増税で盛り上がりに欠ける個人消費は10万円の給付金で4半期ベースで
見ると徐々に復活はするが、良いのはコロナ対応品や学校の休校で内向き消費
の食品や自宅待機ゆえのゲームなどの関連企業には恩恵がもたらされた。

 つまり連想ゲーム的にお金が株式市場において循環し全体相場を押し上げて
きたと言える。
 旅行大手のHISなどコロナ禍でネガティブな評価を受けた企業ほどこのと
ころの株価の戻りは大きくなった。利益確定売りを実行された個人投資家の皆
様はこの勢いを活用して更にリターンを求めてポジティブな運用を継続されよ
うとしておられるものと推察される。
 浮動株が減少している中での過剰流動性相場がどこまで続くのか、果たして
今後の展開はどうなるのか?


 今後の株式相場の先行きに興味津々といったところだが、今後の相場の基調
には変化がないと見られる。
 但し、相場のことだけに時には小さな波乱も想定される。既にコロナクラッ
シュ時のボトム水準から間もなく3カ月を経過しようとしている中で株式相場
は一旦のピークを打ち、短期的には日経平均が2万円~2.1万円水準まで調
整するといった展開を想定する向きもあろうが、強気派の勢いが弱気派を優る
中で意外な展開に投資家の皆様が翻弄されないことを祈る。


【指数の動向】

1.日経平均
 年初来高値まで4.1%に接近

 5月末終値2万1877.89円から本日前場の高値2万3163.46円
 まで約1週間で5.9%の上昇。上げピッチが速いという印象が持たれるが、
 それだけ需給が良いことの証でもある。
 既に1月17日につけた年初来高値2万4115.95円まで4.1%の水
 準にまで上昇してきたが、緩やかな上昇トレンドであり、このまま高値更新
 の可能性も出てきた。
 31兆円規模の第2次補正予算の提出に続き、既に第3次補正予算の議論が
 なされようとしており、株式相場はそうした積極的な施策を好感していると
 も言える。
 今年1-3月の実質GDPが年率▲2.2%(速報値は▲3.4%)へと上
 方修正されたとの報道も影響したのかも知れませんが、自粛期間が本格化し
 た4-6月の景気の落ち込みが次の関心事となる。第3次補正予算では公共
 投資もテーマとなる。
 積極的な財政政策や金融政策を背景に株式市場では日米連動した格好で循環
 物色が続くことになりそう。

 ここに来ては香港問題でアジアの金融市場が香港からシンガポールに移行し
 つつあるとされ、更には東京にその役割が移行するとの見方も水面下では言
 われ始めている点も株式相場を下支えしている。国際分散投資の視点で米国
 や欧州、アジアの市場で日本が果たす役割が重要視されるという見方だが、
 そうなれば株式相場は一段と評価を高めることになる。
 日経平均は年初来安値1万6358.19円から既に41.6%の上昇を見
 たが、売り方にとっては正念場を迎えていることになる。


2.TOPIX
 年初来高値まで7.2%に接近

 一部の銘柄に偏っている日経平均よりも実態を表しているのはTOPIXと
 言えます。
 日経平均の勢いには負けてしまっていますが、本日前場の高値1628.8
 6で 年初来高値1745.95まであと7.2%の水準になってきました。
 3月17日の年初来安値1199.25ポイントからは35.8%上昇して
 おり、2018年1月高値1911.31まではあと17.3%の水準とな
 っています。


3.マザーズ指数
 6月3日の高値1022ポイントからは小緩む展開

 大型主力銘柄に物色気運が高まると中小型株物色は一服することになる。
 マザーズ指数は先週6月3日の高値1022.39ポイントから、本日は
 992.55まで小緩んだが基調は強い。前場終値は1007.13で、
 いつでも切り返す可能性を秘める。
 この後、6月想定レンジの上限水準である1050ポイントを目指す展開を
 期待したい。


【評価指標】


 6月5日の日経平均PBR1.11倍 配当利回り1.76%
 東証1部の時価総額は600兆円を突破。

      |PBR  |PER   |配当利回り
 日経平均 |1.11倍|20.0倍 |1.76%
 東証1部 |1.22 |23.59 |1.34 時価総額614.3兆円
 東証2部 |0.87 |154.8 |1.27       6.7兆円
JASDAQ|1.33 |32.37 |1.31       9.3兆円


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■前代未聞の株価変動を見せたズーム(6694)株の行方
(本日の億の近道に一部アレンジして掲載予定)


 本メルマガで過去、数多く取り上げてきた銘柄にズーム(6694)がある。

 プロのミュージシャンに愛好されているハンディレコーダーやデジタルミキ
サー、エフェクター、4Kカメラなどの音楽・映像機器をファブレスで製造す
る企業であることは十分に認識されているものと思う。
 世界のブランドはZOOMであるがこの名前には聞き覚えがあると言う方も
多いだろう。


 皆さんは今話題のテレビ会議システムの米国企業、ZOOM(ズーム)ビデ
オコミュニケーションズ社をご存知でしょうか?
 同社は昨年4月にNASDAQに上場した企業で今、コロナ禍でテレワーク
化、オンライン化が全世界で進み、WEB会議システムが急速に普及しており、
同社の株価も1月には70ドル台だったが、その後急騰を演じ、現在は207
ドル台となっているというから大変な人気銘柄だ。


 この日本のズーム社をめぐって先週はおかしな出来事がありました。

 ズーム(6694)株をお持ちの投資家にとっては嬉しい限りなのかも知れ
ませんが特段の材料もない中で1300円台から2300円までの株価急騰劇
に市場では何があったのかと憶測を呼びました。

 この株価急騰の背景が同じ社名の米国のズーム社と間違って買いが入ったた
めではないかという話が駆け巡り、とうとう会社からもメッセージとして米国
のズームとは違うとのリリースが出るぐらいに株価が急騰してしまいました。

 5月29日の終値は1251円。6月1日も1248円で4月20日につけ
た戻り高値1551円からは調整気味の展開だったが、6月2日の1310円
から3日1500円(高値はストップ高の1610円)、4日もストップ高の
1900円となり、5日も一時2300円のストップ高をつけた。終値は21
30円。
 会社側からの注意勧告を促すリリースがあってもこの動きだから単なる間違
いという訳でもなさそうとの穿った見方もあり、3日間連続のストップ高とな
ったものと考えられるが、この3日間(6月3日から5日)の出来高合計は
174.62万株。1333円から2300円の変動レンジで発行済み株式数
229.7万株の76%の出来高が見られた。


 同社株は2017年3月にJASDAQに上場。ファブレス経営で身軽な体
質ながら中国での生産体制がネックで米中貿易摩擦でネガティブな状況が昨年
は見られた。
 コロナ禍で3月に785円まで売り込まれたが、その後は自社株買いの発表
もあり、1551円まで戻ったが、その後は英国の持分法販売会社の再建型倒
産の報道もあり1200円台前半までの反落の動きを見せていた。