株式市場は全体的に底上げの展開になりつつある。
先行した材料銘柄に過熱感が出て横に拡がり、出遅れ気味だった銘柄にもホットマネーが入り込んで全体相場が嵩上げされてくると考えられる。
人気先行の材料株、好業績株に対して何らかの理由で出遅れ気味に推移してきた銘柄を研究することに意義が出てくる。
既に本年3月の公開価格以下で推移してきたIPO銘柄には軒並み公開価格を上回る動きが見られる。
この直近IPO銘柄の研究範囲を2年前あたりまで遡ってみると案外面白い結果が生まれそうだ。
IPO銘柄以外でもまだ年初来高値を上まらずに推移しているバリュー銘柄なども研究の余地がありそうだ。
先駆して勢いよく上げている銘柄の特徴も勘案してなぜ出遅れ気味なのかも考えてみると良いだろう。多くは不人気の東証2部銘柄だったりするが、マザーズ銘柄にもまだまだ公開価格や初値を下回っている直近IPO銘柄があるだろう。
2018年IPO銘柄では助成金獲得支援サービスのライトアップ(6580)の勢いが良いが、急騰中だがまだ公開価格(2800円)を下回っている。
同様に3月にIPOしたばかりの接骨院支援サービスのリグア(7090)が直近になって2157円まで上昇し、公開価格1950円を上回ってきた。
これらは今期の業績について比較的堅調な見通しを出している点で株価が上昇しやすいということがあるものと考えられる。
IPO銘柄はなかなか評価が難しいが、このところ自粛ムードにあった個人投資家やアナリスト向けの説明会も再開されつつあり、企業の内容分析が進むことも見落とされていた企業価値を再発見する良い機会となるだろう。
株高で公開価格割れ銘柄を見出すのはやや困難になってきたと言えるが初値割れ銘柄はまだ見出せる。これらの企業内容を吟味してみてはどうだろう。
また、前号で取り上げたリンクバル(6046)のような年初来高値に届かない銘柄への取り組みも続くと期待される。
出遅れ銘柄が市場にはまだまだ多いと感じるが、そうした銘柄までもが上昇してくる段階までは今回の上昇相場は継続するのかも知れない。
6月24日からは止まっていたIPO相場がスタートする。
まだ低迷気味に推移してきた直近IPO銘柄が見直され、水準を高めることで6月IPO銘柄にバトンタッチされる展開を想定しておきたい。
(炎)
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