有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。
=コラム「株式投資をして精神的に苦痛を受けないためのヒント」=
(有料メルマガ第11回・2009/03/10配信号)
※注 2009年3月現在の内容ですので留意下さい。
【前略】
ついつい、株式市場から経済メリット=儲けを得るためには、中・長期で同じ株に投資するのは馬鹿らしい。短期で売買してサヤを抜き取ることでしか儲からない。そんなことを考える投資家も多いと思います。
しかし実際にデイ・トレードなど短期のトレードを試みても、相場の動きを読みきれるはずもなく、損を拡大してしまうトレーダーも多いと感じます。
こんな誘惑に乗ってしまわないためにも、自分の株式投資の目的を何度でも確認しておくことが大事だと思います。
私が銘柄研究で取り上げているのは、資産背景が豊かで、未曾有の経済混乱期に業績が低迷することがあっても、乗り切れる財務体力と社会が必要とする商品やサービスを提供し続ける力を持っている企業です。例えば世界的にシェアの高い製品を持っており、更に今後も新たな高技術商品を生み出す技術力を持っている企業。今日の研究対象銘柄のような優れたサービスのビジネス・モデルを持っている企業などです。
私の投資の作戦は、一時的に業績が落ち込んだり、株価が下がっても、安心して所有し続けることが出来る企業を、分散でポートフォリオに組み込んで、中・長期的に自分の生活費を確保できるシステムを構築しようというものです。
しかし、株価がドンドン上がっていって、売らないで持ち続けていたら、今度はせっかく上がった株価がドンドン下がって買い値より下がってしまった。こんなときには、残念な気持ちになるのはしょうがない事だと思います。
やはり、ある程度、株価が上昇したら持っている株を一部売って、キャピタル・ゲインも確保したい。中・長期投資を志す私でも、そのように考えることはあります。
そこで私は投資銘柄を大きく二つに分けて、いま現在の経済的効用(=配当と優待)を大きく増やすための企業群と、将来の大きな経済的効用(=株価の値上がりと配当の増加)を期待する企業群に分けて、投資の方法を変えて投資するようになりました。
現在の経済的効用を大きくするためには配当利回りが高い企業、配当優待総合利回りが高い企業を投資対象に選びます。配当優待総合利回りが高い企業には、一番配当優待総合利回りが高くなるような1単位投資を実行することが多いです。家族で1単位ずつ所有するようにすれば、それだけ配当優待利回りが高くなります。
優待のない配当利回りの高い株は複数単位投資することも良くあります。そして配当利回りの高い株が買ってから後に値上がりし、2年から3年分の配当の合計総額より大きなキャピタル・ゲインを得られるようになったら、欲張らずに感謝してキャピタル・ゲインとして経済的効用を頂くことにしています。
配当を頂いた後に、2~3年分の配当額に匹敵するキャピタル・ゲインを得たうえで感謝して売却したら、親会社のTOB(←私の売り値から500円も高い買い値)がかかってストップ高の連続などという目に遭うこともあります。しかし当初の投資目的はきちんと果たしているので、失敗したと自分を責めたり、不愉快になって家族に当り散らすようなことは、全くしなくなりました。正直に白状すれば、昔は、家族に当り散らすようなことが良くありました。自分を責めることもありました。
分散投資を進めているので、親会社のTOBがかかっても、市場がその株を評価してストップ高になっても、それほどポートフォリオの資産価値が一気に高まることはなくなりました。だから不愉快度が低くなっているのかもしれません。
自分の当初計画した投資成果を確保できたなら、それで充分満足し、思惑に反して株価が上昇しても気に病まない、安定した投資マインドを構築していくことが大事だと思います。
売られすぎの高技術株については、株価が急に上昇することもあるので、コストゼロ(=投資元本をゼロになる)の株を作って、一生涯持ち続けるという作戦を取ることも多いです。
【後略】
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
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