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有料メルマガライブラリから(328)「マーケットはときにヒステリーを起こす。暴れ方は予想がつかない」

2020/03/15 02:13 投稿

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 有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。


=コラム「マーケットはときにヒステリーを起こす。暴れ方は予想がつかない」=
 (有料メルマガ第347回・2015/9/15配信号)

※注 2015年9月現在の内容ですので留意下さい。


【前略】


 マーケットは穏やかな時でも自分ではコントロール不可能です。ましてやヒステリーを起こした時は、凶暴化して何が起きるか予想がつかなくなります。

 投資家にできることは、自分のコントロールだけです。コントロールできることと、できないことを普段からわきまえて、冷静に対処したものだけが生き残っていくでしょう。

 私は、このような大きな相場のうねりを経験し、乗り越えることで投資家は成長していくことができるのだとも考えています。

 予想が出来ないことを、予想しようとしても間違えるだけで、被害が拡大する可能性のほうが高くなります。ヒステリーを起こしたマーケットの動きを予想することは不可能です。だから予想は『ヨソウ(=やめよう)よ』。無駄だから。そう考えて、私は自分が出来ることに専念して、8月と9月を過ごしてきました。

 業績が良く(=低PER)、過去の利益などで膨大な金融資産を貯めこんで、含み益が大きな不動産を持っている自己資本比率の高い企業の株でも、ヒステリーのとばっちりを受けて、大きく株価が下落してしまうこともあります。私のポートフォリオの銘柄群もヒステリーの直撃を受けました。

 今回の暴落は、いままでの日本株の動きが良好だったために、いつも以上に厳しさを感じている投資家が多いと思います。私も今年7月までに積み上げてきた株式投資の利益を、木っ端みじんに吹き飛ばされてしまいました。

 ヒステリーで凶暴化したマーケットが何をしでかすかは、ヒステリーが収まるまでは予想もつきません。だから休むも相場ということが昔から言われています。

 それがほとんどの投資家にとってはベストな道なのかもしれません。しかし私のようなトレードが下手で、企業のファンダメンタルズを重視して、ポートフォリオを作っている投資家にとっては、一旦休んでしまうと、マーケットが正気に戻って、一気に正常化に戻りだした時に、ついていくことができないで、ヒステリーのとばっちりで受けた被害(=損失)を取り戻すことが出来なくなります。

 まあ、ここまで追い込まれると、腹が据わってきます。転んでもタダでは起きない。つまりポートフォリオに含み損銘柄が大量に発生したので、損を実現するためにいったん売って、すぐ買い戻す。または最初に買って、その直後にいま持っている含み損のある株を売る。このような売買を行って、今年払ってきたキャピタル・ゲイン税を取り返す取引に徹してきました。

 相場が大きく急落すれば、大きな地震の後に大きな余震が続くのと同じで、大きな下落と反発が繰り返し起こります。大きな揺り戻しが何度も襲ってくるのです。このような時は下の方に動いた時に、コツコツと収益力が高い企業の株をゆっくりと拾っていくことが、10月以降の戻り相場で失った利益を取り戻す可能性を高める最善の対処方法だと考えています。

 自然界で起きた大地震のあとで、何度も大きな余震が発生するように、大きな暴落を起こしたマーケットでも大きな余震(=株価の乱高下)が何度も起こります。

 いつマーケットが、またヒステリーを起こして、正気を失うかの予想が、誰にもできないからです。投資家はみな疑心暗鬼に陥っています。だから少し戻したら市場から逃げ出すのが正解だと思う投資家が利喰いに走ります。

 逃げ出したい投資家が多ければ、また株価が大きく下落します。株価は需給で動きます。

 このようなマーケットにとどまりつつ、かつ損失を減らすための努力を行うことで投資家としての能力と胆力を養う。そのような努力は将来にわたって、自分に大きな見返りを与えてくれます。いままで多くの大暴落を経験するたびに、一歩一歩、相場で生き残るコツのようなものが身についてきました。

 損失を減らすための方法は、それほど多くは無いでしょうが、少なくとも上期までに利喰いして膨大に払ってしまったキャピタル・ゲイン税を取り返すための努力は行うべきだと私は考えて、実行することにしました。

 個人投資家は、たぶんNISA口座を利用するために、配当も証券会社で受け取るようにしていることが多いので、キャピタル・ゲイン税を上期に払っていなくても、配当にかかる税金は払っているはずです。それを取り返せば良いわけです。


 ここで忘れてはいけないことが、もう一つあります。マーケットのヒステリーが、永遠に続くことは無いということです。

 この原稿を書いている9月10日に9月のメジャーSQは終了しました。予想していたほど株価は乱高下せず、日本市場は穏やかな印象を受けました。

 でも、まだ安心はできません。9月16日と17日は米国のFOMCです。マーケットがヒステリーをおこす可能性を覚悟しておいたほうがよいと考えています。

 株式市場で投資を続けなければならない宿命を持つファンドなどが、なんとか利益を確保したいと、派手な空中戦を行います。

 このような大手ファンドの空中戦に絡んでいけば、損失を拡大するのが関の山です。

 レバレッジをかけていなければ、生き残ることも可能です。多くの投資家さんは、上期の利益が少しでも残っている人が多いでしょう。

 無理をして、この下落で失った利益の全てを取り返そうとあがくのは危険です。自分がコントロールできることと、できないことは明白に分かっているのですから、自分でコントロールできるものに集中していくしかないのです。


 もう一つ私が始めていることは、自分が確信が持てる企業の株に資金を寄せることが大事だと考えて、実行しています。

 マーケットの乱高下が収まるためには日柄整理が必要です。焦らずに、無謀なことはしないように、マーケットにとどまることを第一に考えたいと思っています。

 そのためには、強い製品やサービスを持っている、自己資本比率の高い、財務内容の良い企業の見直しを実行しています。


【後略】


経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎


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