1月から「新型コロナウイルス」問題が出て、世界的に感染拡大が続いている状況で、2月中旬まで頑強な動きを演じていた米国株式市場が、今週に入ってから大きく変化しました。
2月12日の高値2万9568.57ドルから、2月27日安値2万5766ドルへと僅かな期間で約3600ドル超の下落を記録しました。昨年も2000ドル超下落する場面もありましたが、ここまで短期間で下落することは有りませんでした。
今回の「新型肺炎」騒動でも、米国国内での感染はまだ限定的で、「韓国」「イタリア」「日本」などに比べて感染拡大は見られていません。それでも、ここまで売り込まれたことはちょっと今までとは違った動きになっている感じがします。私の経験則でも対処できない感じになっているようです。
ひとまず大きく下落後、自律反発狙いの買い戻しも入り、米国市場は戻す場面も有りましたが、その戻りに対してかなり大きな売り圧力があって押し戻されていました。このような動きは滅多にないことです。
感染拡大を問題視している株式市場は先を読み取り、織り込むことがまだ出来ていないようです。3月に入り、各経済指標がどの程度悪化したのかを見極めて、投資家が判断を下すと予想しています。今はその悪化した分、どの程度の影響を受けているのかハッキリしていないことが売り材料になっているようです。
いずれ、その経済指標の内容がはっきりすれば、株式市場の混乱も悪材料出尽くし感が出て収まると見ています。
来週は米国において「ISM製造業指数、雇用統計」など重要な経済指標の発表があり、その内容で今後の株式市場の行方も大きく変化すると考えています。悪ければ、金融財政当局からのコメントや、景気浮揚策も出るでしょう。そうなれば株式市場にとっては大きなプラス要因になります。
それが時期的、期間調整を経て、株式市場が悪材料を織り込んで回復基調を取る展開になることでしょう。
しかし、今回はテクニカル面で見た場合、久々に底打ち気配の状況になって来ています。直近で2018年の12月25日、また2019年8月26日でも示現しなかった。騰落レシオが60ポイント割れ、サイコロジカルラインが3勝9敗になる場面です。いずれかのテクニカル指標が低水準に達したことはありましたが、今回は2つの指標が底値を暗示しました。
2月27日の騰落レシオ59.36.サイコロ25%(3勝9敗、12日間で上昇した日が3日、下落した日が9日です。過去、日経平均がこの水準になることは、年に1度か2度程度)単にテクニカル面では買い場が直ぐそこにあると暗示し、買いサインをだしたことになります。
その意味でも3月初めは大きなポイントになる週でしょう。
(大魔神)
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