1月17日、市場は高値を示現後、翌週から中国武漢での「新型コロナウイルス」感染が表面化し、2日間ほどは少々、警戒心はあったものの、中国だけの問題と受け止められ、世界の株式市場は大きく下げることはありませんでした。
しかし、3日後には感染威力が、以前の「SARS」や「インフルエンザ」よりも強い事が判明すると、一転、株式市場は大きく売られました。一時的に戻す場面も有りましたが、WHOが緊急事態宣言の発表後は、警戒感が強まり、株式市場は下値を試すような動きになりました。
しかし、今週月曜日に目先の下値を示現後、世界的に株式市場は反発し、東京市場を含め、米国・欧州市場が続伸(月曜日から連日上昇)しました。依然と「新型肺炎」は感染拡大している中、株式市場だけは買いが入り始めました。無論、中国当局が経済状況の悪化の懸念から市場に大量の資金を供給し、預金準備金の引き下げなどの金融緩和策を実行し、中国国内の感染拡大防止の為に、国民の移動の制限などの感染防止策を発表しました。
海外でも米国、日本を始め、海外航空便の運航規制などの水際対策も講じ、感染拡大を食い止めようとしています。また「新型肺炎」のワクチン開発や治療薬の報道もあって、株式市場は大きく上昇しました。
WHOは否定的な見解を示しているようですが、2週間の期間内で株式市場は大きく変化しているようです。
米国市場は5日にはS&P500、ナスダック市場は最高値を更新。ダウ平均も同様に、翌日の時間外で高値を更新する展開となり、この「新型肺炎問題」はいったい何であったのか、非常に不思議な騒動であった感じです。
株式市場の中ではあまりにも早く解決したことになっているようです。
しかし、現状では新型肺炎問題の現実はもっと厳しい状況にあり、感染者拡大中。死者も中国国内では増加しています。
最終的には、株式市場は新型肺炎による経済状況の悪化をどこまで見ているのでしょうか?
大手証券の算出では、今回のマイナス要因は日経平均で500円程度で、心理的には1000円超の下落幅はあるとみていたようです。
その範囲内の調整で終わり、指数を戻してきたのでしょうか?
これはやはり、米国、欧州市場の動きがポイントであったと考えています。
感染者も少なく、また、最近発表されている欧米の経済指標が市場予想を上回る結果になっており、その経済力を踏まえて株価が戻ってきたと考えられます。
そのような観点から、突発的な災害、災難のついては、急落はあっても経済的な大きな打撃がない場合は株式市場の戻りは早いようです。
今後もこのようなことは起こりえる問題です。
今回のこの「新型肺炎騒動」がどのような結末を迎えるのか?しっかりとウォッチしてきたいと思います。
今、株式市場は戻り相場を演じております。
しかし、この戻りが本物であるかは、来週1週間の動きが重要と見ております。例年の調整期間のこの時期に、戻り高値を示現後はそのようになってほしくないですが、再度の調整も考え注意するべき、と考えています。
(大魔神)
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