~株式投資において欠かせない基礎知識~
新型コロナウイルスをめぐる動向に翻弄されている日本株ですが、近年の米中貿易協議や地政学リスクの懸念が市場を覆った時の地合いとかなり似通ってきましたね。
こうした神経質な地合いの時は全面的に売られやすくなりますので、とかく狼狽売りして資産を減らしてしまいがちです。
市場参加者が減ってボラティリティが大きくなり、アルゴリズム取引だけがやたらと活発に売買しているのが目立つわけですが、このような時こそ投資の軸を大事にしたいものです。
そこで、銘柄選定が難しくなるこんな時だからこそ仕込んでおきたい銘柄をいくつか取り上げたいと思います。
まず一つ目は地合いに振り回されない安定感を持った関東電化工業(4047)です。
半導体製造に欠かせない多数の素材を取り扱っており、中でも特殊ガスが今後より重要度を増してくることになるでしょう。
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【No.1】関東電化工業(東証1部:4047)
苛性ソーダ等の無機化学製品、エチレン等の有機化学製品を取り扱い、独自のフッ素系技術に強みを持つ特殊ガス大手であり、電池材料や半導体・FPD用途など先端電子デバイス製造においては欠かせない存在となっている。半導体製造用のフッ化チッソやエッチングガス、リチウムイオン二次電池向け材料などに対して高い製造能力を有する。
業績面においては11/14に中間決算ならびに業績予想の上方修正を発表。主力の精密化学品セグメントでは販売数量が伸びて増収となり、電池材料の六フッ化リン酸リチウムが販売好調で業績に寄与したほか原材料価格低下なども奏功した。
株価は夏場から回復基調を辿ってきたが上記決算発表を機に上放れの動きとなった。昨年12月にはやや調整含みで推移し25日移動平均線を割り込んでいたが、足元ではこれを上抜けて上昇トレンドを継続している。テクニカルではMACDのシグナルも低下傾向から上向きに変化し、調整一巡感から再び上値を目指す展開が期待される。
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さらに、足元で景気動向だけでなくインフレの兆候と感じられるのが不動産株の底堅い動きがみられています。これに基づいて不動産株や含み資産株に注目しておくのも面白いかと思います。
先日、米ブラックストーンがユニゾHD(3258)に対するTOB価格を引き上げて話題になりましたが、同じように投資ファンドの米ベインキャピタルが昭和飛行機(7404)にTOBを仕掛けてきています。これらから日本の不動産市場に目をつけていることは明らかです。
そこで注目しておきたい銘柄は・・・また次回まで探しておきたいと思います(笑)。
足元の調整局面は昨年8月と近しいものを感じていますので、アク抜けには意外に時間を要することになろうかと思われます。
とは言え、あと1か月以内にはこの新型ウイルス騒動における景気下振れ対策として、各国の中央銀行が動かざるを得ない状況が演出されることと思います。
以前の記事でも書いておりますが、相場は各国の中央銀行がとる金融政策が非常に重要な意味合いを含んでいますので、買い場は日銀が知らせてくれることでしょう。
目先はきちんとシートベルトをしっかりと締めて、不用意に巻き込み事故に遭わないように注意しながら株式投資を楽しんでいきましょう。
(あすなろ産業調査部 加藤あきら)
[加藤あきら氏の過去コラム]
老後資産1億円達成への相場道#1 http://okuchika.net/?eid=8729
老後資産1億円達成への相場道#2 http://okuchika.net/?eid=8746
老後資産1億円達成への相場道#3 http://okuchika.net/?eid=8815
老後資産1億円達成への相場道#4 http://okuchika.net/?eid=8890
[加藤あきら氏プロフィール]
国内・外資の大手金融機関で経験を積んだのち、あすなろ投資顧問に在籍。
市場動向分析、市場心理分析、チャートだけでは語らない「大局的な視野」を持ち日々銘柄を分析する。顧客に寄り添うアドバイスに定評がある。
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株式会社あすなろ/関東財務局長(金商)第686号/加入協会 一般社団法人日本投資顧問業協会
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