2019年もはや4月。1-3月の株式相場はいかがだったでしょうか。
全体相場が頭重い中で個別にはなかなか面白い動きを見せた銘柄も多く、投資家の皆さんも楽しまれたのではないでしょうか。
上げるにせよ下げるにせよ株価の変動は見ていると面白いものです。
投資されている皆さんにとっては上げる分には良いけど、下げるのは嫌でしょうが株価に変動は付き物。何らかの事由で変動を繰り返すのが株だから致し方ない。
株価の変動を見ているだけなら良いが保有されている株が下落するのを黙って見ているのは耐えられない。そこでポートフォリオを組んで変動リスクを小さくすることを投資家の皆さんは自然体で行っておられるものと思います。
中には損を切って動きの良い銘柄に乗り換えていこうとされる積極行動派の投資家もお見えになると拝察致しております。
上場企業と投資家の橋渡しを担う私のような役回りの者は株価の変動について語るのが常ですが、よくよく考えると上場企業はこうした変動が付きものの株のエンターテイナーなのではないでしょうか。世の中にはこんなことを言う方はいないのかも知れませんが、本日は敢えて自己主張させて頂きたいと思います。
上場企業の経営者及び経営首脳陣はIPOを果たしてから自社株がどのように評価され、変動を見せるかを関心を持って見守っているものと思います。
同様に投資家は企業に委託した経営をベースに発表されてくる様々なリリースを参考に売買を続けることになります。
株価を決めるものは様々ですが、企業業績をコアにその先行きを占う新製品や新規事業などが加わり、その内容がリリースされながら変動を続けている点を考えれば、経営を任された上場企業の経営者は間近に見える従業員のための経営も当然ではありますが、究極は不特定多数の顔の見えない株主(一種の観客)の期待に応えるためのエンターテイナー的な活動を続けることになります。
経営者は自らが企業のオーナーであったりもしますが、株価(=時価総額)を高めることをミッションとして課されています。これが上場会社の基本的な存在価値です。業績を高めて企業価値を上げていくことで株価が上昇するというのが使命であり、これを長期的な時間軸の中で続けていくことが求められる訳です。
時価総額を高めるのは既存事業の業績向上のほか新規ビジネスの創業、M&Aによる事業拡大など手段は様々。こうした活動状況を対外的なリリースや説明会でのアピールを通じて投資家に訴求することなど企業の積極的なIR活動がこれからますます活発化する筈です。
観客の皆さんに自社の活動を大いにアピールして拍手喝采を受けるエンターテイナー的な経営者がこれからも市場で大いに話題になるものと期待されそうです。結果として株価は業績の悪化や先行き不安、マクロ経済の不安、需給悪なども合わせ大きく売り込まれることも多いのですが、経営者はそうした自社の株価の先行きや経営環境まで含めた造詣を持ったプロであるべきです。
そうした意味で経営者は自社の株価変動を司るプロデューサーとも言えるのかも知れません。仮に株価が低迷しているのであれば、どうやって立て直すかを考えて提示していく必要があります。
低迷続きの銘柄が多い現在の株式市場にあって多少でもこうした発想で自社経営にあたる経営者の一段の踏ん張りと、そうした経営者の存在に着目する投資家の台頭に大いに期待したいと思います。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
コメント
コメントを書く