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今後日本が取るべき道は?

2019/01/26 00:45 投稿

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 昨年から連載でご紹介しているアジア開発銀行研究所所長の吉野直行さんのメッセージです。

 ⇒初回コラム  http://okuchika.net/?eid=8057
 第1回コラム  http://okuchika.net/?eid=8086
 第2回コラム  http://okuchika.net/?eid=8109
 第3回コラム  http://okuchika.net/?eid=8141
 第4回コラム  http://okuchika.net/?eid=8172


 5回の連載でお届けしてきました吉野直行先生からのメッセージも今回で最終回です。

 最終回は、今後日本社会、経済がどのような点に気を付けていけば持続的成長が可能な社会になるのかという吉野先生の提言です。


●高齢化、労働人口減少に対する対応

 日本の人口動態として、今後ますます労働力人口が減っていくというのは前回もお伝えした通りです。

 これに関して吉野先生は

1)人々がなるべく長く働くこと

2)高齢になっても働けるような労働力サポートのロボットを開発すること

の2点を挙げています。


1)人々がなるべく長く働くこと

 これに関しては、すでに65歳までの雇用延長、現在では70歳までの雇用延長など長く働くことに関して日本でも制度的な議論は起こっています。

 ただ、ここで欠けているのは労働生産性と賃金の関係性です。

 つまり、日本のこれまでの年功序列の賃金体系は、決してその人の労働生産性を評価した賃金体系になっていないので、定年後雇用延長になると、急に賃金が激減するというような現象が起こってしまうのです。

 そもそも、定年になる前から、しっかりとその人の労働生産性に合った賃金体系を組んでいれば、定年だろうが70歳であろうが、労働生産性に見合う賃金を払えば雇用主側は困ることは全然ないであろう。

という事を指摘しています。

 おそらく、私の経験でもホワイトカラーの労働生産性は、30代がピークでその後は管理職スキルでも磨かない限りは生産性は落ちているのではないかと思います。

 つまり、ホワイトカラー事務系は、30代が年収のピークで、その後は管理職でない限りは減退していくような賃金体系に改めるべきだという事になります。


 しかし、こうした賃金体系を見直して、みんなが70歳以上でも働ける体制になれば年金や社会保障の制度も現在のように手厚くなくても済むようになるはずです。


 そうすれば国家財政も大幅に改善するでしょう。


 もう1点は


2)高齢になっても働けるような労働力サポートのロボットを開発すること

です。

 これは、ホワイトカラーではなく、むしろ体を使う仕事

・工場作業
・労働作業

などの場合、70歳を超えても作業ができるようにする補助用のロボット開発が今後の日本を支えるビジネスになりそうです。


 また、こうしたビジネスやロボットの開発が進めば、遅れて高齢化社会に突入するアジア圏の国々でも日本が先端の高齢化国として取り組んできた商品がのちに販売できるようになります。


 こうした、労働体系の見直しと、高齢労働をサポートするようなロボットの開発が今後の日本経済の成長を担う大きな推進力になると見通しています。


株式会社マネーライフプランニング
代表取締役 小屋 洋一


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