相変わらず株式相場は調整気味の展開が続いているようです。
山あり谷ありの株式相場の中で、全体相場は一定の期間で上下変動を続けていますのでそうした変動の特徴を捉えることができれば運用成果は上がる展開ではあります。
日経平均にしろTOPIXにしろ上がったり下がったりの中で、短期10%程度のリターンを得る運用に取り組むならチャンスはある相場ではありますが、ここに来て悩ましいのは時価総額100億円以下の小型株の半年以上に及ぶ長期下落です。中小型株を主体に株式運用を行っている多くの個人投資家はこうした状況下でかなり運用成果が低下しているのではないかと推察されます。
上がる銘柄もあれば下がる銘柄もあり。二極化の展開の中で運用成果も好調な方と不調な方に分かれているものと推察されます。
ここに来ての相場は流動性重視の取り組みでもあり、いくら業績が良いとか言っても中小型の流動性に乏しい銘柄の多くは見送り商状が見られます。
好業績銘柄も株価が一定水準まで買われると今度は下落の一途となり期待は失望に変わってしまいます。
一旦下落相場となるとそれこそ売り方のカモになり空売りを仕掛ける投資家も出て参ります。
全体相場は頭重い中でまだ中段もみ合いを続けていますが空売りの増加で強弱感が対立する局面になっているのがこのところの相場の特徴です。本質的な株式価値は業績の向上によって高まりますので、業績の先行きが国内外の景気動向から不透明になると先物を売ったり、個別銘柄に空売りを仕掛けたりと言った一部の投資家の行動が暗躍することになります。
アベノミクス相場も6年を経ると飽きもきます。なかなか目標通りに景気が進展しない中ではあっても日銀が銀行寄りの政策を打ち出すなどあと1歩の政策が踏み出せない中での先行きへの不安感が漂い始めている点をめざとい投資家(投機家)の皆さんは運用スタンスをリスクヘッジに重点を置き始めたものと推察されます。
こうした相場展開はいつか来た道のようですが、かと言ってバイ&ホールドの一般個人投資家はこうした流れに、ついていくことはなかなか難しいものです。
いつまで下がっていくのだろうかと保有されている銘柄の下げトレンドの行方を静かに見守っているだけで評価損がたまっていく状況に出るのはため息だけとなっているのかも知れません。
保有株を高値で売るチャンスはいくらでもあった・・。
ポートフォリオを組んでいれば資産全体の評価は指数とほぼ連動するとは言え、個別銘柄の変動をうまく捉えると運用上プラスにはなるでしょう。
いつか来た道の株式相場。上がって来た株を売却して同時に元気さに欠ける銘柄を思い切って損切りしていく手法でキャッシュポジションを高めることで次の展開に備えておられる皆さんもお見えなのかも知れませんが、そうしたキャッシュポジション潤沢の投資家にとって今後の相場展開に目が離せない状況が続きそうです。
(炎)
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