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投資コスト上昇

2013/03/19 20:01 投稿

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いつの間にか日経平均は13000円に接近してきています。だからと言って皆さんの資産が必ずしもそれほど増えていないとすれば何が原因となるでしょうか?
 皆さんのような研究熱心な投資家が儲からない訳はないので8、9割はインデックスを上回る成果が上がっているに違いありませんが、中にはそれほど資産が増えていないという投資家もお見えになるのかも知れません。

 頻繁に売り買いしながら資産を増やそうという方、バイアンドホールドでじっくり所有して資産を増やそうという方、様々な手法を用いて資産を増やそうとさ れている多くの投資家が昨年の秋からスタートしたアベノミクス相場で何らかのメリットを得たことは想像に難くありません。

 ただ、株式投資には高値掴みがつきもの。それに売買手数料も馬鹿になりません。ネットで取引されている方々が圧倒的だと思いますので手数料はそれほど気 にならないということなのかも知れませんが、多くの証券会社はアベノミクス相場による恩恵を受けていずれも業績を向上させているようです。

 売買手数料だけにとどまらず株式投資には様々なコストがかかります。
 アナリストレポートは売買時にコミッションを徴収する証券会社のサービスの一環として発行されてきましたが、有料化が徐々に進みつつあるように感じています。
 本メルマガのような無料メルマガはお金が不要ですが、有料メルマガを見て投資しようという方もお見えになるでしょうから、助言サービス会社が発行する有料メルマガへは対価(年間20万円程度が相場だと思います)が必要となります。
 また、独立系の調査会社も相応の料金が取られます。ヤフーファイナンスなどでも有料コメントが結構たくさん出てきました。個人投資家の皆さんが株式の売買を活発化させている背景にはこうした情報の後押しもある筈です。
 むやみやたらと専門家のアドバイスもなしに株式投資するのは危険ですから、ある程度のベテランはともかくとして何らかの参考資料をベースに投資を行います(厳密には株式の売買)。

 株価の上昇が続く間は個人投資家の多くは資産が増えて儲かった気分になりますので、証券会社や情報ベンダーも儲かります。
 最近では投資のバイブルとでもいうべき会社四季報が売れていると言われています。3月15日は会社四季報、会社情報の発売日でまた四季報相場らしい現象が見られました。
 早く四季報を入手して書いてある内容を見て投資するなどという投資家の方もお見えになるのかも知れません。

 その四季報の価格がいつの間にか上昇し、今や1冊2000円にもなってしまいました。昨年の秋号は1850円だったですから、8%のアップ。儲かっている投資家が多いので売れているのだし値上げも仕方ないけど、ここでも投資コストが上がっているのです。

 日経平均株価がどこまで上昇するかという議論よりも、インフレが着実に進行しつつある現状の日本経済をどう見れば良いのかを四季報を手にしながら改めて 感じた次第。それでもまだまだ株価は上がる。発売されたばかりの新四季報を見ながら、チェックをされた皆さんが月曜日からどのような投資戦略を立てられた のか興味深いところです。

 私も久々に新四季報を見て300万円、100万円のポートフォリオを組んでみました。後述します。

 ポイントは第3四半期を経て通期(3月期)決算がどうなるのか?更に来期はどうなっていくのかということでそうした業績を株価にどこまで織り込んでいるのかをチェックすることです。
 多くの業績好調銘柄がすでに元気よく積み上げ型で株価の上昇を続けている中で出遅れ気味の銘柄もまだまだ見いだせる結果となりました。
 日経平均の目標コンセンスラインとみられる13000円までもう残りわずかに迫ってきましたが、高値に向かえば向かうほど手が出ます。利益確定売りで キャッシュが余ってきた投資家の皆さんはまた押し目を買おうと考えているのかも知れませんが、なかなか押さない相場にしびれを切らしてしまいそうな展開で す。
 遊ばせておくお金があれば3月期の配当取りも一法と、配当落ちまで資金を株に回しておこうという投資家の方も多いのかも知れません。そこでは来期の業績が大きく伸びそうな会社に投資しようという考えの方も多いでしょう。

 変動の激しい企業業績で一歩間違うと反対方向に行きそうな昨今の相場環境を冷静にとらえると徐々にリスクが高まっているようにも感じられます。

 ここでは成長性を重視するより流動性重視の国策相場と割り切って対処してきた投資家の銘柄切り替えは5月あたりに起きると想定し辛抱しながら、自らの信念に基づいた成長株を見出すことにしたいと思います。

(炎)

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)

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