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有料メルマガライブラリから(248)「忍耐力の訓練だと覚悟を決め、相場と向き合うことが投資力を鍛える」

2018/02/09 11:51 投稿

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 有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。


=コラム「忍耐力の訓練だと覚悟を決め、相場と向き合うことが投資力を鍛える」=
 (有料メルマガ第368回・2016/02/16配信号)


※2016年2月現在の内容です。留意してお読み下さい。


【前略】


― ここで下手に動くと損を拡大すると考えて、リバウンド相場がスタートし
  たら買いたい企業のリストの内容を増やしながら、売買はほとんど行わな
  いで、ひたすら下げる株価を眺める日々が続いています ―


 普段から投資環境が著しく悪化した場合にも、冷静に投資判断を行うためにセーフティー・ネットを準備していくことが必要だと考えています。

 一番重要なのは、株式投資で損をしたために生活費が不足するような事態を招かないことです。生活に必要な資金まで株式投資につぎ込むのは愚の骨頂です。

 私の家計は専業投資家として、年金と賃貸不動産の家賃、投資している株の配当収入や優待に生活費を依存する、生活設計モデルとなっています。60歳になってからの私設年金の収入は本当に強い心の支えになってくれています。

 株式投資の部門では、投資銘柄のうち、多くの部分を安定的で高い配当を出す銘柄や配当優待利回りが高い銘柄への資金配分が多くなってきています。そのような守りをかためるための銘柄群も、1月からの日本株の暴落で、大きく下落して、配当利回りや、配当優待利回りが5%を超えてしまうものも出てきてしまいました。

 しかし財務内容の強さや、収益力の安定性と強さ、含み資産の状況などを確認しながら買ってきた企業がほとんどなので、株価の下落はじっと我慢してホールドを続けています。

 このような銘柄は軍事行動でいえば兵站部門に位置します。安定的に入ってくる収入で生活費が維持できなくなれば、株式投資に使っている資金を生活費にシフトせざるを得なくなります。株価が買値より大きく下落していても、必要なら損を出して売らなければなりません。

 このような生活費などを確保するための投資銘柄は、経済戦争における兵站銘柄だと考えて投資しています。このような兵站銘柄は、いま現在の生活費を確保することも目的としているので、株価が下がったり、横ばいを続けていてもホールドしたままで投資を続けるスタンスです。

 兵站銘柄としては時価総額に比べ保有する金融資産や含み益の大きな賃貸不動産を大量に持っている、所有する資産から見て時価総額が安い銘柄のうちから、配当利回りや配当優待利回りが、その時の他の銘柄の利回りより高いものを選んでいます。

 つまり兵站銘柄はその銘柄に投資した時すでに資産背景的に見て充分割安なところまで株価が下がっているので投資を実行したわけです。そこから更に株価が下がっても、配当利回りの高さや資産背景を自分が投資し続ける気力の支えと考えて、じっと我慢をするわけです。

 景気にはサイクルがあり、景気がいずれ回復するなら、株価も戻るであろう。そんな中長期の時間軸でおこなう気長なスタンスの投資です。


 しかし、なんらかの株価上昇の触媒(=カタリスト)が発生し、株価上昇により配当や優待の数年分のインカム・ゲイン分の利益をキャピタル・ゲインで一気に得られる状況となったときは、売却してインカム・ゲインではなくキャピタル・ゲインで利益を確定することも行ないます。

 投資環境が悪化して株価が反発することもなく下落していくときが起こる時があります。いまの日本株の下落の状況は2008年に似ていると指摘する投資家もでています。


【中略】


 相場は時に、大きく行きすぎます。今回で言えば下げすぎることも起きます。もちろん、いままでの日本株が中国株と同様にバブル化しており、そのバブルが崩壊したならば、なかなかリバウンドするまで時間がかかるでしょう。しかし日本株のほとんどはバブル化していなかったと、いまでも私は考えています。

 しかし、私のようにトレード能力が高くない投資家は、自分の必要とする生活資金を安定収入が見込める手段で確保しておいて、株式投資に関しては自分が信じられる企業の株を持ったまま亀のように甲羅の中にもぐりこみ、籠城戦を行うことがベストな投資作戦だと考えています。

 国家間の戦争でも、株式投資のような経済戦争でも戦略や戦術と同じレベルで兵站を考えることが重要です。兵站を確保できなければ籠城戦は失敗で、白旗を上げなければならなくなります。

 サラリーマンを続けて生活費を確保する手段を持っているということは兵站を確保するという意味においては『株式投資という経済戦争に勝つため』の大きなアドバンテージになります。

 私が株にだけ資金を投下しないで賃貸不動産や私設年金などに資金を分散で投下してきたのは兵站を確保するという意味を持っている行動です。つまり投資環境が悪化しても株をバーゲン価格で投げ売りしないで、何年でも籠城できるというセーフティ・ネットを構築してきたということです。

 戦略、戦術、兵站を主な研究領域としており、研究業績としては軍事学の方法論を著したアントワーヌ=アンリ・ジョミニは戦争の理論を構成する三つの要素として戦略と戦術に並んで兵站を位置づけています。

 またソープ(G.C.Thorpe)は戦争を演劇の類推から役者が立つ舞台を準備することが兵站の役割であると考察しています。

 兵站は、武力を使う国家間の軍事理論においても補助的なものではなく、むしろ主要な地位を占めるものであり、それは軍事作戦の遂行を基礎付けるものです。

 格言に「戦争のプロは兵站を語り、戦争の素人は戦略を語る」というものがあるのですが、この格言は兵站の重要性を端的に強調したものです。私は株式投資という経済戦争においても、兵站の重要性は同様だと考えています。


 先ほど書いたように、自分の株のポートフォリオの銘柄においても兵站と位置づけるべき銘柄はあります。このような銘柄は自分の時間を自分の好きなこと(=株式投資以外の好きなことという意味です)に使うためには大切な銘柄です。

 キャピタル・ゲインを狙う銘柄を支援して株式投資で大きく稼ぐためにも兵站銘柄が重要なことは言うまでもありません。

 具体的に言えば配当利回りや配当金券優待利回りが高い銘柄や経済的効用が高い優待のある銘柄が兵站銘柄になると考えています。


【中略】


 投資環境が厳しい時はこのような兵站銘柄の株価も大きく下落することが起きます。その時がこのような銘柄をポートフォリオに迎え入れるチャンスとなります。このような企業を探し出してリストを作っておくことで、リバウンドがスタートした時に投資判断を素早くできるように準備をしています。


【後略】


経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎


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 下落時こそ投資家としての真価が問われるものです。参考になる情報満載でお届けしますので、ぜひご購読下さい。


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過去サンプル(研究銘柄)
 銘柄研究 ニチリン(5184)
 ]銘柄研究 帝国電機製作所(6333)


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