個人の方の相談で意外と多い相談が、
「資産運用をしたいとは思っているのですが、私の場合、いくら運用して、いくら現金で持っておけばよいでしょうか?」
という質問です。
もちろん、答えは人それぞれなのですが、私の考える基本的な考えをお伝えします。
1.生活資金の安全余裕度から考える
まず最初に検討するのは、生活資金とのバランスです。
アドバイスとしては、年間支出(年間で家庭から流出する資金)のだいたい6か月分~12か月分ぐらいを現金で持っておく
という計算です。
こちらは、主に勤労世帯の方が、病気やケガ、あるいは失業などの急激な収入の変化に見舞われた場合でも、慌てずに行動できるための手元流動性資金を現金で確保しておくという考え方です。
なので、生活費だけでなく住宅ローンなどの支出も加えて考えます。
年間600万円の支出がある人は、最低300万円~600万円程度の現預金を保有していれば大丈夫だと考えます。
一方で、こうした緊急時の手元流動性を確保できる世帯では、医療保険やがん保険などには十分に備えられていると考えられますので、短期医療保障は必要なくなります。
2.将来のキャッシュフローから考える
資産運用は、できる限り長期間で取り組みたいものです。
そのため、運用を始める時点から先のキャッシュフロー予測を見通したうえでしばらく黒字が続くようであれば、その期間は運用が可能ですし、今後赤字で取り崩しが続くようであれば、場合によっては運用資金を取り崩さなければならない事態が発生することも考えられます。
1.の手元流動性でカバーできないようなキャッシュフローの赤字が想定される場合には(住宅購入や教育費などでキャッシュフローが悪化する場合)、その数年後のキャッシュ流出も前提にして、
1.の手元流動性+想定される近年の赤字キャッシュフローの総計
ぐらいは手元に置いておいた方が良いかもしれません。
3.ポートフォリオのリスクコントロールから検討する
ポートフォリオ全体を考える時に、全体としてリスク量(ボラティリティ)をどの程度に抑え、どの程度のリターンを目標としていくかを検討します。
その際に、株式、債券と同時に現預金をどの程度保有しておくことが、ポートフォリオのリスク管理として適切かを検討して現預金の保有割合を検討します。
4.精神的な余裕度から検討する
3.でポートフォリオ全体のリスク量やボラティリティを検討したうえで、自分自身がそのボラティリティに精神的に耐えられそうかどうかを検討します。
つまり全体で何パーセントの一時的な損失が発生した場合でも、中長期の方針を変えない自信があるかどうかのチェックです。
多くの場合は、資産全体のパーセンテージではなく、
「○○万円の損失であれば動揺しない」
など金額の実数で考えた方がわかりやすいと思います。
実際の実務では、上記の1~4の手順で検討をし、顧客とコミュニケーションを取りながら現預金をどの程度保有しておくのが良いのか検討します。
だいたい、相談に来られる9割以上の方が、上記の手順を踏むと、実際に保有している現預金の保有額とギャップがあります。
年末年始はお時間もあると思いますので、ぜひ読者の皆さんも一度お考え下さい。
株式会社マネーライフプランニング
代表取締役 小屋 洋一
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