銘柄選択をする際に個別銘柄の業績を利用することは多いが、その前段に相場観を掴むために全体の業績動向を把握しておくことが重要だ。
全体の業績動向を把握するには日経平均のEPS(一株当たりの利益)を利用するのが一般的だが、日経平均は指数であり、厳密にいうと一株利益は存在しないので私はEPS(一株当たりの利益)ではなく日経平均採用銘柄の最終利益を合計したものを利用している。
日経平均の前期業績は期初+9.6%→1Q+7.2%→2Q+6.6%→3Q+11.9%(いずれも前期比)と決算期を経るごとに企業の業績は変化している。為替の水準をふまえ、期末にかけて業績修正が増える傾向等を勘案すると業績の動向が見えてくる。
セクター等の見通しは岡三オンライン証券のコラムに記してあるのでこちらを参照して頂きたい。
http://www.okasan-online.co.jp/tradeinfo/theme/2017/0425a/
【視点・ポイント】
東芝の2017年3月期(前期)3Qの業績がまだ発表されていないため、東芝の数字いかんで前期の日経平均の実績が大きくブレることを頭に入れておきたい。
仮に1兆円の赤字を計上すれば前期業績は5~6%の下方修正となる。
5月に出そろう前期の業績が今期業績の土台となるが、前期比で5%程度の増益を予想している。年末にかけて米国の利上げが見込まれるものの、利上げペースは現在の2~3回が若干後ずれを想定。このため、為替の円安方向の推移がイメージできないため、増益幅は一ケタ前半に留まると予想する。
そのため、今年の日経平均のイメージは上値は2万円前後、リスクは多数存在するので昨年同様リスクが顕在化した際の押し目買い戦略を取りたい。
(Bコミ)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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