株式会社マネーライフプランニング CFPRの梶原真由美です。
今回は確定拠出年金の話題です。
2017年1月からiDeCo(個人型確定拠出年金)の加入対象者枠が拡大されることによって、今まで加入対象外だった配偶者の扶養に入っている主婦(夫)や公務員等が加入出来るようになります。
それに伴い各運営管理機関(金融機関)では口座開設をしてもらおうとキャンペーン等を行い、今iDeCoは盛り上がりをみせています。
年金を積立ることから長いお付き合いになることが予想される運営管理機関。どこで口座開設をすべきか?悩む方も多いのではないでしょうか。
■iDeCo(個人型確定拠出年金)とは?
我が国の年金制度は3階建ての階段式となっており、被扶養配偶者(会社員の妻など)、個人事業主、会社員、公務員など、立場によって1階~3階と加入の幅が異なっています。
1階部分までの加入であれば、将来給付される年金額も少なく、3階部分までの加入があれば将来給付される年金額も手厚いものとなります。
立場による将来の年金給付額の差を縮める事が出来るのが、自主的に2階・3階部分を積み立てる「個人型」確定拠出年金という訳です。
※その他、掛金全額所得控除になる等、税制上のメリットも豊富です。
詳細は下記サイトでご確認下さい。
モーニングスター社 個人型確定拠出年金
http://www.morningstar.co.jp/ideco/index.html
■iDeCo(個人型確定拠出年金)サイトランキングが発表された!
10月17日、モーニングスター社が手がけるインターネット上で提供されるサービスを中立的な立場から評価・分析するサイト「Gomez」で、「iDeCo(個人型確定拠出年金)サイトランキング」が発表されました。
Gomez「iDeCo(個人型確定拠出年金)サイトランキング」
http://www.gomez.co.jp/ranking/ideco/
1位.SBI証券(8.73P)
2位.楽天証券 (8.57P)
3位.スルガ銀行(7.42P)
という結果です。
1位SBI証券と2位楽天証券が3位に1P以上の差をつけてのランクインですね。
では、どういった基準でこのポイントは算出されているのでしょうか?
サイト内にある、ランキングの手法を確認してみると、以下の3つの視点からなる46項目のランキング・スコアカードを用い算出している様です。
A.サイトの使いやすさ
B.情報量と取扱商品の充実度
C.総費用(コスト)
コスト、商品ラインナップ、サイトの使いやすさ(情報量)という視点で比較されています。
では上位3社を具体的に比較してみましょう。
ここからは個人的に各社webサイトから調べた情報を掲載していきます。
■口座管理手数料(コスト)での比較
iDeCoは口座開設後も毎月手数料が発生します。
年金運用なので多くの人は長い期間支払い続ける事になりますので、このコストはなるべく小さく抑えたいものです。
ランキング上位3社の口座管理手数料(掛金拠出者の場合、税込)は以下の
通り。
SBI証券 491円(残高50万以上の場合:167円)
楽天証券 393円(残高10万以上の場合:167円)
スルガ銀行 167円
スルガ銀行1歩リード、次点で楽天証券です。
しかし残高がある程度になれば3社ともに167円となり横並びです。
また、楽天証券は残高10万以上と安くなるハードルが低く、SBI証券はキャンペーンをしており2017年3月末までの口座管理手数料が無料です。
167円は実際は各社には入らず、国民年金基金連合会や信託銀行に支払う定められた手数料なので、これ以上安くしようがないのです。
その他手数料の比較です。
<給付事務手数料>
(将来年金として受け取る時の給付1回あたりの手数料)
SBI証券 432円
楽天証券 432円
スルガ銀行 432円
<還付手数料>
(法で定められた限度額を超えて拠出された掛金、あるいは加入資格のない月に拠出された掛金などを、加入者に返す時の1回あたりの手数料)
SBI証券 2,109円
楽天証券 1,461円
スルガ銀行 2,109円
<移換時手数料>
(他の金融機関、または企業型確定拠出年金に移換する際に発生する手数料)
SBI証券 4,320円
楽天証券 4,320円
スルガ銀行 4,320円
このように手数料では上位3社ほとんど横並びとなっています。
■サイトの使いやすさ(情報量)
サイトの使いやすさは実際に各社のサイトで確認してみると良いと思います。
現在、主人と私の口座開設書類をSBI証券と楽天証券で取り寄せ、手続きを進めている最中なのですが、手続き書類は楽天銀行の方が「わかりやすい」と私は感じました。
■商品ラインナップ
答えは「どんな運用ポートフォリオを構成するかによって、最適な投資信託を扱っている運用管理機関を選べばいい」なのですが、長期投資の基本である、国際分散投資をする為に必要な主となるパーツ、国内株式、海外株式、海外債券この3分類でのコスト比較(最も低コストのみ抜粋)をしてみましょう。
<SBI証券>
国内株式
三井住友・DC日本株式インデックスファンドS
(ベンチマーク:TOPIX)
信託報酬0.2052%
海外株式
DCニッセイ外国株式インデックス
(ベンチマーク:MSCIコクサイインデックス)
信託報酬0.2268%
海外債券
三井住友・DC外国債券インデックスファンド
(ベンチマーク:シティ世界国債インデックス)
信託報酬0.2268%
<楽天証券>
国内株式
三井住友・DC日本株式インデックスファンドS
(ベンチマーク:TOPIX)
信託報酬0.2052%
海外株式
たわらノーロード先進国株式
(ベンチマーク:MSCIコクサイインデックス)
信託報酬0.2430%
海外債券
たわらノーロード先進国債券
(ベンチマーク:シティ世界国債インデックス)
信託報酬0.2160%
<スルガ銀行>
国内株式
DC・ダイワ・ストックインデックス225
(ベンチマーク:日経225)
信託報酬0.5616%
海外株式
インベスコ MSCIコクサイ・インデックス・ファンド
(ベンチマーク:MSCIコクサイインデックス)
信託報酬0.756%
海外債券
ダイワ投信倶楽部外国債券インデックス
(ベンチマーク:シティ世界国債インデックス)
信託報酬0.702%
ここで上位1.2位ネット銀行の強さが出てきました。
スルガ銀行よりもSBI証券、楽天証券の取り扱い投資信託は低コストであることがわかります。
恐らくランキングPの1位2位と3位の1P差はここから来ているのではないかと推測しています。
取り扱い投資信託本数ではSBI証券、スルガ銀行、楽天証券の順に豊富となっています。
楽天証券は、iDeCo申込受付を9月24日からを開始したばかりなので今後のラインナップ増加が期待されます。
いかがでしたでしょうか?
上位3社が上位たる理由と、何を基準に選択をしたらいいかの参考になればと思います。
iDeCoは良い制度だと思いますので、まだ開始されていない方はこの機会に開始されてみてはいかがでしょうか。
株式会社マネーライフプランニング
パートナーCFP 梶原 真由美
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