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貯蓄から投資への欺瞞

2016/06/03 14:52 投稿

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今週に入ってからは市場関係者が予想していたより円安に進んでいるように感じます。

 FRBの動向もEU離脱を問う英国の国民投票も、そして参院選にしてもネガティブな面はあらかた織り込んでしまったのか?とは言え相変わらず出来高も少なく先物ばかりで乱高下していますので、どちらにしても様子見で良いとは思いますが。


 財政出動の理由付けでも増税延期にしても政局利用で「自民党執行部は上手いことやったな」と感心する反面(苦笑)、毎度の茶番ばかりですし、加えて相変 わらず間抜けな野党軍団に至っては「アベノミクスの失敗」と叫び総辞職を迫っています。これが選挙対策と言うようでは・・・どこまで浅はかなのだか (呆)。
 いよいよ日本の将来不安が増しているとの懸念が為替に反映されているかのようです。


 先週のコラムで「大手金融に騙され、手数料のバカ高い金融商品を掴まされないように」と書きましたが、早速、某メガバンクが間接金融ビジネスから投資勧誘型手数料ビジネスへの転換を発表しました。
 彼らが注力している(10%も稼げる)外貨建て保険の手数料開示も目前で、ボロ儲けの手口が減っています。合併後の組織再編に手間取り、株価も冴えないご存知の大銀行です(苦笑)。


 「貯蓄から投資へ」との標語が家計資産が持つ膨大な現預金を有価証券投資へ誘導し幾らかでも高い収益性を求めさせる・・・との意味合いで用いられるようになったのは小職の記憶では1990年前後の高金利時代の郵貯などが満期を迎えた90年代末頃だったかと思います。

 それが10年国債の利回りが一時1%を切った2002年辺りから大半の金融機関が唱えるようになり、投信の窓口販売にも力が入るなど銀証乗り入れも進みました。

 その後のリーマンショックを経て2011年以降の市場金利は継続的に1%を下回るようになりましたが、今年からはいよいよマイナス利回りとなったことで、これから一層、政府や金融機関がタッグを組んで投資への誘導を促すことになろうかと思われます。


 既得権側(ゴキブリやシロアリ※)は責任回避の意図を隠して「老後が危ない」「自身で運用を」と言った煽り文句を流す環境作りをしています。年金財政を毀損させ且つ維持できないことを承知の上、自身の失政を国民に転嫁するために。
※(注)ゴキブリとは票格差是正に反対し、財政支出増ばかりを口にする予算誘導型議員を差し、シロアリとは一部の不遜な上級役人&OBのことです。

 確かに日本の個人金融資産に占める預貯金の比率は欧米に比べて高いですが、銀行や年金などはその預貯金を元手に運用していますから、実態は既にどっぷりと証券投資をしているとも言えます。

 敢えてその預貯金に偏った状況を解消したいのなら、まずはプロである金融機関が魅力ある(つまり儲かる)商品を提供すれば良いはずです。その本筋に目を つぶったまま顧客では無く自分達が儲かる商品ばかりを勧めるから(収益を生まない預貯金から、収益を生む金融商品へ移すことが目的)上手く行かず、結果と して儲からない故に個人が尻込みする悪循環が続きます。


 産業界や金融(どちらも政治資金に絡む癒着先であり天下り先)に都合の良い、そして投資家へのメリットが薄い仕組みのまま「貯蓄から投資へ」と謳う欺瞞を解消しない限り、本当の「貯蓄から投資へ」が叶うことは無いのでしょう。


 ゴキブリもシロアリもこれらの諸事情を承知しつつ個人に尻拭いを押し付けています。皆さまは是非これらの理屈を理解しつつ投資をご検討頂くべきと思います。

 まあ、無能なゴキブリには(ややこしい)仕組みは理解出来ませんから、狡賢いシロアリの手のひらの上でエサをもらって転がされているだけとも言えますが・・・。

 マスメディアは政府の欺瞞をニュースに出来ません。都知事による公金横領事件も酷いものですが、これほどニュース性があるにもかかわらず他の自治体の腐 敗にまで言及しません。何故なら仲間内(総務省)の不遜なニュースを表に出さないよう上層部から圧力がかかっている故と聞きました。

 総務省は総務庁、郵政省(メディアを管轄)、自治省(自治体の元締め)の3省庁が2001年に合体した巨大組織です。地方自治の恥部(利権)を同じ省内のメディアに暴かれたのでは具合が悪く、様々な利権を持ちつ持たれつの関係で維持しています。

 電波利権こそ腐敗維持装置とも言えますが、総務省トップと言えば、まさかあの有名な事務次官(郵政出身)の命令で・・・ってことは無いですよね?


(街のコンサルタント)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)

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