「この株は低PERの上に、低PBRだし安いなあ。」
と思って投資した株が塩漬け状態となっている皆さんが多くなっているかと思います。
日本株が停滞している理由はこうしたバリュー株が山のようにあって投資家が我慢の運用を続けているからだと私は勝手に想像しています。
億の近道でも過去から現在まで株式コラムの執筆陣が基本的にはバリュー株を取り上げてきたかと思います。
バリュー株の定義は市場平均の評価基準を下回るような圧倒的な割安感のある銘柄ということになります。
例えば教科書的に言うとPERが10倍以下で、PBRも1倍以下、配当利回りなら3%以上となります。
こうしたバリュー株が市場に数多く存在する一方で、成長指向で高いPER、高いPBRでも堂々と売買されているような銘柄もあり、市場は二極化していると思われます。
こうした2つに分類できないボーダーラインに位置している銘柄群や赤字に苦しむ継続疑義すらかかっている銘柄も第4のグループに分類され、時に独自の理由で活発に売買されるケースもあります。
バリュー株に投資する理由はいずれはバリュー株から成長株に位置づけが変わると言う可能性と安定した配当金の享受、小幅でも得られるキャピタルゲインなどでしょうが、これには冒頭述べたように我慢が必要になります。
成長企業という位置づけはなくても、企業の認知度向上で市場平均並みの評価が与えられれば投資家は満足するのですが、企業側が対応していないと万年割安株というレッテルの下で、絶えずバリュー株として存在を続けることになります。
例えば本コラムでも時々出て参りますが、テノックス(1905)という銘柄があります。これはまさに典型的なバリュー株と言えます。時価は600円前後で推移していますが、現状は売り圧力が強い状態でため込む時期にあります。
今期予想EPSは130円以上は見込まれますし、BPSは1400円を超えています。予想一株当たり配当金は22円でこれらを総合して時価はPER4倍台、PBR0.4倍台、配当利回り3.6%台という破格の水準にあるバリュー株と言えます。
問題は前期の業績が一見すると停滞気味に印象付けられている点と今期以降の業績展望も停滞気味である点です。この株を売る理由はせいぜいこうした点にあると思われますが、こうした株を持つことができない投資家のおかしな懐事情が垣間見えます。
既存の株主が機械的に売っているのかも知れませんが、一定の株数が売れてしまえば今度は買い方が上値を追って買う番になります。
過去の典型例は平田機工(6258)でした。本コラムでも取り上げたことがあって、その頃から比べて株価は5倍にも化けてしまいましたがこの株も有利子負債こそ多少多かったのですが、1年半ほど前までは典型的な1地方のバリュー株として存在していました。
ところが今はどうでしょう。
見違えるほどの人気株に大変身しています。
その背景は好業績の維持とIRへの取り組み強化にあります。
グローバルな指向で外国人投資家を呼び込めれば更に同社の株価は上値を追い、東証1部に昇格しファナックやSMCなどと同様に国際優良株の仲間入りするような可能性を秘めています。
当時の平田機工と同じ株価水準にあるテノックスが大化けするためには継続的な業績向上。技術力をバックにした成長路線、高収益路線の継続が不可欠です。また、今は一切説明会をやっていないというIR姿勢の変化が求められます。
この路線がどうやら変化の兆しが見えてきました。3月25日付で発表した機構改革でIRを行うセクションとして企画情報推進部を新設したというのです。これはとても良い投資ヒントとなります。
いつまでもこうした状況下では5年後、10年後の未来はありません。株主や投資家を味方につけて妥当な評価を受ける株価を形成していくことが同社に求められています。
日本の優れた土木技術がASEANなどの発展途上国に必要なことは明確です。先般、インド・カルカタで起きた崩落事故を見るにつけ日本の建築土木の技術をもっと世界に向けて発信して世界経済に貢献していく必要があると思われます。
東京オリンピック以降の経営不安が底流にあるとすれば、それを払拭するのは海外、とりわけ日本と友好的なASEANやインドでの事業展開です。そこにも 既に布石を打っている点は投資家は単なるバリュー株としてだけではなく新たな成長の芽を持った銘柄として評価される可能性を秘めているのではないでしょう か。
折しも日本には経済対策として財政投資の活用が期待されており、東北復興計画の推進に国土強靭化対策に絡む企業としても期待が寄せられることには違いありません。
経常利益15億円の見通しが出ている銘柄の時価総額が実質42億円というのはバリュー株として私の目には魅力的に映ります。
ただ、市場の評価は現実に様々な要素を織り込んでいます。
いくら割安でもこれと付き合うのは骨が折れるのかも知れません。
つまりそこでは我慢や忍耐が求められるということになります。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
と思って投資した株が塩漬け状態となっている皆さんが多くなっているかと思います。
日本株が停滞している理由はこうしたバリュー株が山のようにあって投資家が我慢の運用を続けているからだと私は勝手に想像しています。
億の近道でも過去から現在まで株式コラムの執筆陣が基本的にはバリュー株を取り上げてきたかと思います。
バリュー株の定義は市場平均の評価基準を下回るような圧倒的な割安感のある銘柄ということになります。
例えば教科書的に言うとPERが10倍以下で、PBRも1倍以下、配当利回りなら3%以上となります。
こうしたバリュー株が市場に数多く存在する一方で、成長指向で高いPER、高いPBRでも堂々と売買されているような銘柄もあり、市場は二極化していると思われます。
こうした2つに分類できないボーダーラインに位置している銘柄群や赤字に苦しむ継続疑義すらかかっている銘柄も第4のグループに分類され、時に独自の理由で活発に売買されるケースもあります。
バリュー株に投資する理由はいずれはバリュー株から成長株に位置づけが変わると言う可能性と安定した配当金の享受、小幅でも得られるキャピタルゲインなどでしょうが、これには冒頭述べたように我慢が必要になります。
成長企業という位置づけはなくても、企業の認知度向上で市場平均並みの評価が与えられれば投資家は満足するのですが、企業側が対応していないと万年割安株というレッテルの下で、絶えずバリュー株として存在を続けることになります。
例えば本コラムでも時々出て参りますが、テノックス(1905)という銘柄があります。これはまさに典型的なバリュー株と言えます。時価は600円前後で推移していますが、現状は売り圧力が強い状態でため込む時期にあります。
今期予想EPSは130円以上は見込まれますし、BPSは1400円を超えています。予想一株当たり配当金は22円でこれらを総合して時価はPER4倍台、PBR0.4倍台、配当利回り3.6%台という破格の水準にあるバリュー株と言えます。
問題は前期の業績が一見すると停滞気味に印象付けられている点と今期以降の業績展望も停滞気味である点です。この株を売る理由はせいぜいこうした点にあると思われますが、こうした株を持つことができない投資家のおかしな懐事情が垣間見えます。
既存の株主が機械的に売っているのかも知れませんが、一定の株数が売れてしまえば今度は買い方が上値を追って買う番になります。
過去の典型例は平田機工(6258)でした。本コラムでも取り上げたことがあって、その頃から比べて株価は5倍にも化けてしまいましたがこの株も有利子負債こそ多少多かったのですが、1年半ほど前までは典型的な1地方のバリュー株として存在していました。
ところが今はどうでしょう。
見違えるほどの人気株に大変身しています。
その背景は好業績の維持とIRへの取り組み強化にあります。
グローバルな指向で外国人投資家を呼び込めれば更に同社の株価は上値を追い、東証1部に昇格しファナックやSMCなどと同様に国際優良株の仲間入りするような可能性を秘めています。
当時の平田機工と同じ株価水準にあるテノックスが大化けするためには継続的な業績向上。技術力をバックにした成長路線、高収益路線の継続が不可欠です。また、今は一切説明会をやっていないというIR姿勢の変化が求められます。
この路線がどうやら変化の兆しが見えてきました。3月25日付で発表した機構改革でIRを行うセクションとして企画情報推進部を新設したというのです。これはとても良い投資ヒントとなります。
いつまでもこうした状況下では5年後、10年後の未来はありません。株主や投資家を味方につけて妥当な評価を受ける株価を形成していくことが同社に求められています。
日本の優れた土木技術がASEANなどの発展途上国に必要なことは明確です。先般、インド・カルカタで起きた崩落事故を見るにつけ日本の建築土木の技術をもっと世界に向けて発信して世界経済に貢献していく必要があると思われます。
東京オリンピック以降の経営不安が底流にあるとすれば、それを払拭するのは海外、とりわけ日本と友好的なASEANやインドでの事業展開です。そこにも 既に布石を打っている点は投資家は単なるバリュー株としてだけではなく新たな成長の芽を持った銘柄として評価される可能性を秘めているのではないでしょう か。
折しも日本には経済対策として財政投資の活用が期待されており、東北復興計画の推進に国土強靭化対策に絡む企業としても期待が寄せられることには違いありません。
経常利益15億円の見通しが出ている銘柄の時価総額が実質42億円というのはバリュー株として私の目には魅力的に映ります。
ただ、市場の評価は現実に様々な要素を織り込んでいます。
いくら割安でもこれと付き合うのは骨が折れるのかも知れません。
つまりそこでは我慢や忍耐が求められるということになります。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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