岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2018/12/13
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この記事は、PHP新書から発売された岡田斗司夫の新刊『ユーチューバーが消滅する未来』から、一部抜粋してお届けします。
もう僕たちは、「コスパ」の悪い恋愛に耐えられない
10年後、僕たちは、画面から飛び出してきた美少女やイケメンと恋をするようになります。
いや、待ってください。言いたいことはわかりますよ。
「それって、アニメとかエッチなゲームに熱中するキモいオタクの話でしょ!」と腹を立てる人もいるでしょうし、ITに興味がある人なら「ああ、バーチャルリアリティが進化してくれば、初音ミクみたいなキャラクターがもっとリアルになって面白いかもね」と思うでしょう。
でも、僕はテクノロジーが進化してオタク向けの娯楽が充実してくる、と主張したいわけではありません。
本当にごくごく一部の人間を除き、僕らは全員多かれ少なかれバーチャルで恋愛することになるんです。
(中略)
まとめてみると8割くらいの人は、「すごく魅力的な相手だったら本気で好きになれるけど、それほど魅力的と思えない相手と付き合うのはお金や時間の無駄」ということを語っていたんです。彼氏/彼女は欲しいけど、恋愛は「コスパが悪い」んです。
美人だとか年収が高いとか、こう言ってはなんですが、バカにでもわかる「個性」じゃないですか。自由恋愛市場の中で、そういうイケてる個性を持った上位グループと付き合える人たちは限られています。では、恋愛市場で、中位や下位グループの人同士で付き合うかと言えば、そうはなりません。ネットを見ればすごい美人やイケメンだらけなのに、わざわざイケてない人と付き合おうという気にはならないのも理解できます。
この状況は、まだ恋愛が「十分にバーチャル化されていない」過渡期だから起こっている現象だと僕は考えるようになりました。
十分にバーチャル化されるとはどういうことでしょうか?
例えば、「旅行」を考えてみましょう。
旅行が好きという人は多いと思いますが、いろんなタイプの人がいます。
バックパックを背負い、ヒゲだらけになって世界中を回らないと旅ではないという人。ツアー会社の用意したパック旅行が好きな人。旅行番組や写真集を見るのが好きな人。冒険記を読むのが好きな人。
TBSが『クレイジージャーニー』という紀行バラエティ番組を放送していますが、あの番組のDVDを買うお金があったら、近場に旅行できるじゃないですか。だからといって、『クレイジージャーニー』が好きな人を「キモい」なんて非難したりはしないでしょう。
誰かが実際に体験した素晴らしい旅を、追体験したいという欲求が僕らにはあります。
恋愛も同じことではないでしょうか?
現在、恋愛を楽しむ方法は、「リアルな彼氏/彼女と付き合う」か、「架空の恋愛話を楽しむ」かのどちらかです。
こんな貧弱な二択しか用意されていないから、「リアルな彼氏/彼女と付き合う」ことが「架空の恋愛話を楽しむ」より素晴らしいことのように思えてしまう。
でも、選択肢がもっと多様だったらどうでしょう?
それこそ、画面から美少女が飛び出してくるという選択肢があったら?
「画面から飛び出してくる」というのは冗談だと思われるかもしれませんが、僕らはもうそんな体験を日常的にしています。
欲しいモノをアマゾンで探してクリックしたら、1時間後には家に届けてもらえます。これはつまり、画面上にあるモノを、リアルに取り出したということですよね。
「だからといって、本物の人間そっくりのアンドロイドが実現されるのはまだまだ先だろう!」
確かに、人間そっくりのアンドロイドについてはそうでしょうが、そこまで高度なテクノロジーは人間に必要ないんです。
この記事は、PHP新書から発売された岡田斗司夫の新刊『ユーチューバーが消滅する未来』からお届けしました。
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